放置ママチャリで自転車通勤するためにやったこと
健康戦略の一環で、先月から往復10kmの自転車通勤を始めた。
以前の職場の時にも断続的に自転車通勤していて、今の自転車は2013年に購入したものだ。購入後全くのノーメンテで来たけれども、さすがに5年を過ぎて本格的に通勤で使うならばきちんと整備しておくべきだろうと、色々やってみた(やってもらった)ことを書いておこうと思う。また、自転車の準備以外にも通勤のために必要だったことを合わせて書いておく。
はじめに
自転車通勤というと、自転車好きの人とか、ロードバイクとか、DIYが基本みたいな印象を持つかもしれない。実際、これまで周囲で自転車通勤している人の大半はそんな感じだった。
ただ、僕は車も自転車も沼にハマろうと思えばハマれそうだけれども、他にも趣味が色々ある中でこれ以上増やすつもりはないので、あくまで自転車を「移動手段」として割り切る。なので、安く手間を掛けずに、かつそれなりに快適な自転車通勤を目指していく。
勤務先への申請
自転車が既にあるなら話は早い…かというと、そうでもない。自転車通勤をする上で最初にすべきことは、勤務先への申請だ。これは絶対だ。
たまに勤務先に黙って自転車通勤している人も見掛けるけれども、通勤経路を申請して交通費を支給されている場合、横領に当たる可能性がある。また、通勤中に万一事故に遭った場合の労災も当然適用されない。となれば、勤務先への申請は必須と言えるだろう。
ちなみに、今の職場ではそもそも自転車通勤の制度自体が無かったので、そこから準備してもらった(現状僕一人だけのためにありがとうございます)。今までの職場では自転車通勤の制度が既に存在していたけれども、無いからといって諦めるのは早計だ。まずは総務部署に掛け合ってみるべきだろう。
駐輪場の確保
次に駐輪場の確保だけれども、これは勤務先に申請する際にも求められることが多い。特に都市部では勤務先の建物に駐輪場が無い場合が大半だし、近辺が駐輪禁止区域となっている場合も多いので、気を付けておきたい。
なお、近隣の定期駐輪場事情が良くない場合もあるようで、僕の場合は空き待ちで2ヶ月掛かった。酷い所では年単位待ちまであって衝撃を受けた(実際に駐輪場の運営会社から聞いた話)。新しく自転車を購入する場合など、買ったは良いが駐める所が無いという残念なことになりかねないので、駐める場所は必ず先に確保しておきたい。
保険の加入確認
これも勤務先に申請する際に大抵は求められるはずだ。というのも、多くの自治体の条例では、会社が従業員に自転車通勤を認める場合、保険への加入が義務付けられているからだ。
僕の場合は、幸運なことに自宅の火災保険に自転車保険も付帯していたため、新たに加入する必要が無かった。その他の保険でも自転車保険は付帯している場合があるので、確認しておくと良いだろう。
自転車を準備、とりあえず1ヶ月走ってみた
ここまで来てやっと自転車の準備ができる。僕の場合は2013年に購入したブリヂストンの「通勤向け」を謳うママチャリ「ビレッタ」をそのまま利用する。当初から片道5km程度の比較的短距離を想定していたので、購入したのは一番下位機種「ユーティリティ」だ。ちなみに、純血派の騎士侯は「ヴィレッタ」なので、お間違いなきよう。
実は、自転車通勤を始めた当初は特に何もせずに走り続けて問題無いだろうという甘い考えを持っていた。自宅の駐輪場が屋内にあったおかげで見た目もそんなに劣化していなかったし、ブレーキの効きも良かったからだ。
整備を考える切っ掛けになった事件
自転車通勤を始めてから丁度1ヶ月あたりで、空気圧が低下してきたような気がしたので空気を入れることにした。そこで悲劇は起きた。
「プシューーーーー」
後輪のタイヤに空気を入れてからクリップを外すや否や、もの凄い勢いで空気が抜けていき、タイヤはペコペコになってしまった…。
さすがに購入してから5年以上になるし、チューブが弱っていたのかと、最初は思った。ただ、パンクならば空気を入れている傍からどんどん抜けていくはずで、どうにも妙だ。とりあえず、困った時にはグーグル先生に訊いてみるのが一番だ。
虫ゴム劣化からのバルブ交換
ググったら案の定、全く同じような事例が幾つも出てきた。「虫ゴム」というチューブから空気が漏れるのを防ぐ部品が劣化していたらしい。普通は1年程度で交換するものらしいけれども、今までこんな事例が無かったので全く知らなかった…。
それにしても、そんな短期間で使い物にならなくなるとかイケてないなーとか思っていたら、案の定それを克服するアイテムが出てきた。「スーパーバルブ」という虫ゴムの10倍長持ちするという優れ物だ。
と思ったら、Amazonのレビュー欄に「これを買うくらいなら米式アダプターを取り付けた方が空気圧も計れるし良くね?」というようなコメントがあった。んん?米式とはなんぞや?そもそも空気圧って普通に計れるものではないのか??疑問は募り更にググる。
なんと、自転車の空気を入れるバルブには、英・米・仏の3方式があるということらしい。ざっくり英式はママチャリ、米式はMTB、仏式はロードバイクに採用されることが多いっぽい。そして、空気圧を正しく測れるのは米式と仏式だけとのことだ。
なぜ英式では正しく空気圧を測れないのかは長くなるのでここには書かないが、要するにどうせ交換するならば米式か仏式にした方が良さそうだということで、まさにその要件を満たすアイテムがあった。しかも数百円で。
これは英式バルブから虫ゴムを抜いた後に取り付けることで米式に変換するもので、何も知らなかった僕でも手で簡単に交換できた。あとは、米式に対応した空気入れを用意すれば、手の感覚に頼らない空気圧の管理ができるようになる。
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全体点検とチェーンのメンテナンス
さて、これで安泰かと思いきや、今まではタイヤの空気圧が低かったから気付かなかったけれども、どうにもチェーンに引っ掛かりを感じる。音も少し軋んだ感じで良くない。
ちなみに断っておくと、以前に実家で乗っていた自転車はベルトドライブだったので、チェーンに注油が必要ということをそもそも知らなかった。というわけで、これもググる所から。
ただ、自転車のチェーン注油については情報が多すぎて、何が何やらという感じだった。Amazonに良さそうなメンテナンス道具一式も売っているけれども、3,000円台とかそれなりにお値段するし。
であればと、試しに近所のサイクルオリンピックへ自転車を持って行って、状況を話してみた。すると、最初にタイヤやブレーキの劣化を見てくれて、パーツの交換は必要無いが、年数が経っているから全体点検と、チェーンの注油もやってもらえることになった。
しかも、これがまた安い。全体点検は1,000円、チェーンの注油は200円。税込合計1,296円也。100円ショップでメンテナンスの道具を揃えてもこれくらいするのではないだろうか…。というわけで、迷わず店に依頼した。
預けてから3時間、帰ってきた自転車はチェーンやギア周りもピカピカで、滑りも見事に滑らかになっていた。これからはきちんと定期的に注油しよう…。
まとめ
というわけで、ママチャリで自転車通勤するために知っておくと良さそうなことをまとめると、次のような感じになる。
- 勤務先への申請は必ず行うこと。
- 定期契約の駐輪場など、駐輪スペースを確保すること。
- 自転車保険に加入すること。
- 虫ゴムは米式バルブアダプターに交換すると空気圧管理がし易い。
- 自転車屋の点検とチェーン注油がめっちゃ安くて早い。
- 自転車も定期的なメンテナンスは大切。
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has_many :through時のdependent: :destroyの挙動
RailsのActive Recordで多対多の関連を使う時の話。ここではClubとStudentの関係を例とする。 普通に書くと、こうなると思う。
class Club < ApplicationRecord has_many :club_students, dependent: :destroy has_many :students, through: :club_students end class Student < ApplicationRecord has_many :club_students, dependent: :destroy has_many :clubs, through: :club_students end
ただ、このようにも書ける。
class Club < ApplicationRecord has_many :club_students has_many :students, through: :club_students, dependent: :destroy end class Student < ApplicationRecord has_many :club_students has_many :clubs, through: :club_students, dependent: :destroy end
この書き方だとClubを削除した時に関連するStudentも削除されるのではないか?と思われそうだが、through
を使った場合は中間レコードのみ削除されるので、結果的に前者と同様の挙動となる。
どちらで書くかは好みの問題だろうが、個人的には後者の方が多対多の関連を1行で明示できるので、最近はこちらを使うことが多い。ただ、毎度心配になるのと、ググっても情報が出てこないため、備忘録として残しておく。
チラシお断りステッカーの威力が凄すぎた
東京というのは便利な部分もあるけれども、田舎者には信じられないようなクソ事案もある。その一つが大量のチラシだ。ポスティングしてくる企業みんな滅べば良いのに。という鬱憤が解消された話。
ステッカー1枚で驚異の効果
毎日のように要らないチラシが何枚もポストに入ってくることに業を煮やし、このチラシお断りステッカーを貼ってから早3ヶ月。
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とはいえマンションのメール室前にも「チラシお断り」の看板は出ているので、果たしてどこまで効果があるのか…まぁ週に2〜3枚程度になれば上出来だろうと思っていたのだけれども、実際の所はなんと3ヶ月で2枚。
3ヶ月で、たったの2枚!!
ここまで効果があるとは思っていたので、嬉しい誤算だった。ポスティングする側の心理としては、面倒事になるリスクを抑えたいということなのだろうか。まぁ何にせよ、ポストを覗く度にチラシを取り出してゴミ箱に捨てるというクソのようなルーチンワークが無くなったのは非常に喜ばしい。
ちなみに、レアな2枚のチラシの内訳は、宗教と、通信会社の代理店だった。さすが、このあたりは強い。
シネマシティの音は通常上映でも凄いのか・復活のルルーシュ編
コードギアス 復活のルルーシュ、上映開始から2週間。いつも通りにバルト9で予約しようと思ったけれども、「違うな、間違っているぞ」という陛下の声が聞こえたので立川まで足を運んだ。南武線経由で。
日本一音にこだわる映画館へ
先日「激情のワルキューレ」の爆音上映祭を観てきたのは次の記事の通り。
立川シネマシティの爆音上映が有名になったことで、各所で「音」を重視した上映が増えたのは良いことだけれども、この時はどうにも消化不良感があったので、やはり本家へ…という思いが日に日に強くなっていた。
そんな最中の「復活のルルーシュ」である。往年のコードギアスファンとしては観に行かない理由が無い。極上音響上映ではない通常上映しかやっておらず、条件は全てクリアとは行かなかったけれども、KICリアルサウンドシステムで鳴ることに変わりは無いということで、決行である。
映画泥棒がやばい
さて、シネマ・ツーのa studioにて。
いきなりひっくり返った。冒頭の「ノーモア映画泥棒」の映像からして、音の透明感が全然違う。映画泥棒、こんなにええ音やったんかい!!と心の中で叫んでしまった。
続く宣伝映像もだが、若干小さめの音量で、良い感じのホームシアターのようなクリアで立体感のある音を奏でてくる。この時点で期待値が爆上げである。
冒頭ストリングスから圧倒
復活のルルーシュでは冒頭にストリングスが入るのだけれども、この音色の生々しいこと。普通の映画館では絶対に出ない、この音。人の声も、映画館特有の歪んでモコモコした感じではなく、そこそこ「人の声」として認識できるレベルのものが出ていた。
この辺り、爆音上映祭では体感できなかった部分なので、それだけでも立川まで来た甲斐があったと思える。
戦闘シーンは歪む
戦闘シーンに限ったことでは無いけれども、爆撃や銃撃戦とかの音量の大きな箇所ではどうしても音が歪む。まぁ通常時も普通の映画館と比べれば圧倒的にクリアなのであって、Hi-Fiオーディオと比べれば歪みはあるのだけれども。この辺り、極上音響上映ではどうなのだろうという興味はある。
どちらにせよ、宣伝映像の時は音量控えめなのだから、それと本編の間くらいの音量でやってくれないものか。音響機材のポテンシャルはあるのだから、適切な音量であればHi-Fiオーディオのような透明感と立体感を得られそうなものなのだが…。
通常の映画館や爆音上映祭と比べて
反逆のルルーシュは新宿バルト9で観ていたので、それと比べた感じはどうかと言えば、通常の映画館がモノラルのAMラジオ、爆音上映祭がステレオのAMラジオ、シネマシティの通常上映がステレオのFMラジオくらいの違いはある。
爆音上映祭は通常の映画館のようなモコモコした音ではあるものの、立体感が加わっていた。シネマシティの通常上映は、更に音の透明感が向上している。これにより、人の声や生楽器の音がある程度自然な音に近く再生されることで、映画への没入感が高まる。通常の映画館では静かなシーンでも集中しないと会話が聴き取りにくいことが多いけれども、シネマシティでは音の大きな箇所以外は概ね普通に聴き取れる。これは大きい。
これで極上音響上映が更に高みを魅せてくれるのかどうか、非常に気になる。
映画本編について
映画本編については、まだ上映期間中なのでネタバレは避けておきたい。ただ、ファンならば観ておいて損は無いと思う。テレビアニメ版のラストが綺麗すぎたので、それを汚されるのではないかという心配はあったけれども、杞憂だった。
おわりに
これはどこの映画館でも同じことが言えるのだけれども、音量がでかすぎる。どんなに良い音響機材を使っていても、無駄に音量を上げれば歪む。映画館がクソ音質である諸悪の根源は、あのバカみたいな音量なのかなと、シネマシティへ行って思った。
とはいえ、シネマシティの音響機材の末恐ろしさは映画泥棒でしっかりと体感できたので、次は極上音響上映の作品を是非観に行きたいと思う。音量を維持しつつ音の歪みを克服しているのか、適切な音量で鳴るのか、それとも…。
蛇足ながら、シネマシティは年間会員になると格安でチケットを手に入れられたり、通常よりも1日前からチケットを予約できたりと非常にお得だ。僕は今年に関しては例年に無いほどアニメ映画を観に行く予定なので、迷わず入会した。
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南武線経由で立川へ
立川のシネマシティへ映画を観に行くのに、立川といえば南武線ということで、川崎へ出て本線系統を乗り潰すことにした。
東京駅と旅情
東京駅へ来るとワクワクする田舎者の性よ。特に東海道線ホームは良い。 pic.twitter.com/mweqpN6lq2
— aikawame (@aikawame) 2019年2月23日
多くの田舎者にとって、東京駅というのは帰省の時にお世話になる駅だ。僕は最近とんと帰省はしていないけれども、学生時代や20代の頃過ごした滋賀にはちょくちょく帰っているので、東海道新幹線や東海道本線のホームに立つと「あぁ、この線路が向こうに繋がってるんやなぁ」という郷愁に浸れる。
まぁ、向かいのホームに停まっているのは113系ではなく常磐線E531系だし、やって来る列車も始発ではないし、上野東京ラインが開業して大きく変わった部分はあるけれども。そういえば、在来線の東海道線ホームに立ったのはかなり久々だった。
南武線初乗車
E233系8000番台。南武線用に製造されたやつか。 pic.twitter.com/juJcM07Nq8
— aikawame (@aikawame) 2019年2月23日
所変わって川崎駅。E233系8000番台とのご対面である。うっかり8500番台(中央線用0番台からの転用編成)に引っ掛かったらどうしようと思っていたけれども回避できた。
半自動扉のボタンが省略されていたり、扉上のディスプレイが16:9になっていたりという違いに加えて、JR西日本だとアーバンネットワーク外の田舎路線にありがちな「路線のシンボルマーク」が付いているのが味わい深い。
放射線と環状線
都市部の鉄道や幹線道路は大きく分けて、都心から郊外へ向けての放射線と、都心を中心とした同心円を描く環状線から成る。東京近郊でいうと中央線や西武新宿・池袋線等は典型的な放射線で、それらと交差する武蔵野線が環状線ということになる。
南武線は最初、放射線に近いのかと思っていた。起点が川崎で、そこから郊外へ向かっていくという印象だ。ところが、実際に乗ってみると環状線の性格も持ち合わせているように感じた。
典型的な放射線の場合、都心で大量の乗客を乗せて、郊外へ向かうにつれて徐々に閑散としていくし、沿線風景も徐々に長閑になっていくことが多い。一方で環状線は放射線との乗り換え駅毎に多くの乗降客があり、沿線風景もころころと変わる。
南武線の場合、川崎という一大ターミナルを出ると、いきなり住宅街を縫うように走る郊外私鉄のような路線に化ける。まぁ、そこまでは歴史ある旧私鉄なので想定の範囲内だった。ところが、武蔵小杉で大量の乗降客があり、そこから高架路線になって一気に都会の近郊路線の雰囲気を醸し出してきた。その後も武蔵溝ノ口や登戸、分倍河原等の乗換駅で多くの人が入れ替わり、その度に沿線風景にも大きな街が出てくる。ただ、徐々にではあるが郊外へ向かっているので、放射線と環状線のハイブリッド路線という感じだろうか。
立川初上陸
立川初上陸。県庁所在地の中心駅みたいな雰囲気やな。 pic.twitter.com/2vBJ6WkCm5
— aikawame (@aikawame) 2019年2月23日
さて、立川に到着した。中央線で何度も通り過ぎているけれども、実際に降車したのは初めてだ。立川は多摩地域の中心駅ということで、周辺からやってくる人達が多いということだけれども、所見はさながら県庁所在地の中心駅という感じだった。岐阜や静岡あたりに近いだろうか。
それにしても、駅前を少し見渡すだけで伊勢丹、高島屋、ビックカメラ、ロフト、ニトリが立ち並んでいるのは凄い。おまけに少し歩けばIKEAや昭和記念公園まである。この駅周辺に全て詰め込んだ感は中々味わったことが無いので、一度住んでみると便利だろうなという気がする。
今回は駅の北側を中心に歩いたけれども、南側には天一や二郎もあるらしく、これはもう都心に出る必要はほぼ無さそうだ。人混みも都心と比べれば随分とマシだし、羨ましい。
まぁでも、都心に通勤するとなれば毎日地獄の満員電車は必至なので、会社が多摩地方にでも移転しない限りは住むことは無いだろうな。そこだけが残念な所である。
Next Stage
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平成最後の建国記念日だけど雪予報なので
心の中で天津神国津神へジャンピング土下座をキメつつ、関東の松の内以降に参った社寺を晒していく。全て東京都内である。
ちなみに、初詣で参った神社はこちら。
田無神社
田無神社。3連休のせいか人がやばかった。 pic.twitter.com/gxBeEMNaKJ
— aikawame (@aikawame) 2019年1月13日
文字通りの田無鎮座。四神ならぬ五龍神を祀る神社。東方が青龍、南方が赤龍と来れば、当然白龍、黒龍であり、本殿には金龍という具合。3連休ということもあってか、境内には屋台が出て、龍神には行列ができていた。こぢんまりとした境内に対する人口密度がやばかった。
烏森神社
新橋鎮座の烏森神社。鳥居の形が珍しい。 pic.twitter.com/GCQdTK2duC
— aikawame (@aikawame) 2019年1月14日
新橋鎮座。鳥居の形が非常に珍しいけれども、これは拝殿の意匠に合わせているのが写真から見て取れるかと思う。オフィス街のど真ん中なので、防火対策としてコンクリート造りになっているようだ。あと、季節限定の御朱印があるようで、うまく時流に乗っている印象。
日比谷神社
新橋鎮座の日比谷神社。歴史的経緯により遷座したそうな。ビル街と線路を背にした都市型神社。 pic.twitter.com/0ClSybbFil
— aikawame (@aikawame) 2019年1月14日
こちらも新橋鎮座(!)。元々は日比谷鎮座であったのが、慶長年間に新橋へ遷座、更に平成21年には現在地へ遷座しているということで、社殿をはじめ境内は真新しい。高層ビルを借景としたガラス張りの拝殿という、何とも現代的な光景。
赤坂氷川神社
久々の赤坂氷川神社。人は多いけどいつも静けさに包まれていて良い雰囲気。東京の神社の中ではかなり好み。 pic.twitter.com/zsMo4XaAvR
— aikawame (@aikawame) 2019年1月19日
文字通りの赤坂鎮座。2度目の参拝になるが、個人的には東京都内の神社の中ではかなりのお気に入り。どの駅からもそこそこ歩くけれども、そのお陰で境内は非常に静か。そして木々に囲まれていて神々しい雰囲気が漂っている。東京十社の大穴場。
穴八幡宮
節分参り。 pic.twitter.com/BNT5cRhvWe
— aikawame (@aikawame) 2019年2月3日
早稲田鎮座。こちらも2度目の参拝になるが、今回は節分ということで境内には屋台が出ていて大賑わいだった。また、「一陽来復御守」という金銀融通の御守が有名らしく、その頒布が冬至から節分までということもあってか、授与所には行列が。一方で、別当寺の方は静かだった。
日枝神社
明日雪かもしれんので、フライング建国記念日で日枝神社へ参拝。 pic.twitter.com/v1NpiiLszK
— aikawame (@aikawame) 2019年2月10日
赤坂鎮座。これまた2度目の参拝。大通りに面する巨大な山王鳥居と広い階段、そしてまさかのエスカレーターが設置されているという、都市型神社の総本宮(勝手認定)。建国記念日当日が雪予報だったので、フライングで参拝してきた。
おわりに
今年は年明けから飛ばしているけれども、まぁ社寺に関しては仮に1日1社ずつ参ったとしても死ぬまでに全て巡るのは不可能なので、枯渇の心配は無い。
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食器洗い乾燥機の無い生活はもう勘弁
先日、我が家の食器洗い乾燥機が故障した。
しかも、丁度家族揃ってインフルエンザに罹った矢先だったもので、ふらつく体に鞭打って食器を手洗いするのは地獄だった。
洗濯機が無いも同然
一度食洗機のある生活に慣れると、それが無いというのは洗濯機が無いも同然の気分になる。いや、洗濯機はたとえ故障したとしても、余程の田舎でない限りはコインランドリーという選択肢がある。だがコイン食洗機など存在しない。手洗いしか道は無いのだ。
手洗いの負荷度合いという意味では、さすがに洗濯ほどでは無いにせよ、それでも自炊中心の食生活を送っていれば、毎食後の食器洗いは10分ではまぁ終わらない。1日2食を自炊したとして、月に10時間以上も食器洗いに奪われるのは結構辛いと思うのだ。
昔の人達はこれに加えて洗濯まで手洗いでやっていたと思うと、ゾッとする。
食洗機はいいぞ
というわけで、買い替えたのがこちらの機種。
2019年現在、ビルトインではない外付の食洗機は、パナソニックほぼ一強となっている。一応申し訳程度にアクアが1機種だけ出しているが。他社についてはここ数年で粗方撤退してしまったらしい。
まぁ、これまで使っていたのもパナソニック製だったので、特に違和感は無い。それでいて、フルモデルチェンジ1回を含む6回のモデルチェンジを重ねていて、性能は順当に向上している。動作音は格段に静かになったし、洗浄力も申し分ない。油まみれの食器を突っ込んでも大丈夫だ。
FAQ
自炊しないから要らない
まぁ、全く自炊しないのなら必要ないと思う。
独り暮らしだから要らない
自炊中心の生活で、台所に食洗機を設置するスペースがあるなら検討しても良いと思う。今はプチ食洗という小容量で安価な機種もある。
自炊してる時点で時間の無駄
自炊という行為自体を楽しむ場合や、食事を我が家流に細かくカスタマイズしたい場合などもあるので、一概に無駄とは言えないと思う。
でもお高いんでしょう?
上述の機種であれば実質6万円台で購入できる。設置費込みでもせいぜい7万円台。プチ食洗ならば4万円台も狙える。下位機種もあるけれども、エコナビはあった方が節電・節水になる。
賃貸だから工事とか無理なのでは?
分岐水栓の取付工事は必要だが、退去時に取り外せるので問題ない。余程特殊な蛇口でない限りは大丈夫だろう。
フライパンや鍋は結局手洗いなのでは?
あまり大きなものは無理だが、26cm程度のフライパンであれば問題なく入る。鍋も普通の大きさであれば入る。ただし、取っ手の取れるタイプであること。
2人暮らしならプチ食洗でもOK?
難しい所。品数が少なめとか、調理器具は手洗いするというのであればプチ食洗でも良いと思うけれども、それなりに自炊したいし楽したいというのであれば、通常サイズにした方が満足度は上がりそう。
何年くらい保つのか
ネット上では様々な報告があるけれども、我が家の場合は2012年から約7年、一度も故障することなく動いていた。残念ながら5年保証の期間も過ぎていたため、買い替えることに。
おわりに
実際問題、食洗機というのは設置スペースや据付工事というハードルや、価格がそれなりということもあって、導入に思い切りが必要なのは事実だと思う。ただ、導入だけ頑張ればあとは食器を洗う手間から9割方解放されると思えば、QOLを上げる有効な選択肢になると思う。
洗濯機が今ではあって当たり前なように、食洗機も当たり前の家電になる時代に期待したい。
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「恵方巻き」文化圏の人間として思うこと
昨日は節分だったので、例によって太巻き寿司を食し、豆を撒いた。所謂「恵方巻き」文化圏ではごくありふれた節分の光景だ。今は東京に住んでいるけれども、物心ついた頃からの習慣として続けている。
ちなみに、そもそも地元では「恵方巻き」なんて呼び方は無かったみたいな話をし出すと長いので、ここでは触れないでおく。
*
正直、昨今の「恵方巻き」叩きについては苦々しく思っている。確かに、ここ数年コンビニやスーパーの「恵方巻き」ゴリ押しについてはやり過ぎだと思うし、廃棄後に飼料になるとかの事情を差し引いても、過剰供給は無駄であるし、販売ノルマのような問題も生み出している。そうした商業主義であったり、それを先導してきた一部企業は批判されてしかるべきだろう。
ただ、「節分に太巻き寿司を丸かぶりする」という習慣自体を揶揄する流れについてはどうにも納得がいかない。やれ由来が下品だの、創られた伝統だのと、罵詈雑言が飛び交うけれども、こっちからすれば子供の頃から毎年の伝統行事としてやっていることなのだ。渋谷のハロウィンのように地元民が迷惑するとかならともかく、各家庭でひっそりとやっていることに口を出される謂われは無いはずだ。
*
例えば、お雑煮と御節料理を食べると新年を実感する。例えば、桜餅を食べると春を実感する。僕らにとっての太巻き寿司も、食べると節分を実感するアイテムなのだ。ある人達にとっては、クリスマスケーキとフライドチキンもそうなのではないだろうか。
そうした食習慣に対して、クリスマスケーキはブッシュ・ド・ノエルであるべきだの、チキンでなくて七面鳥であるべきだの、そもそもキリスト教徒でもない者が云々とか文句を垂れるのは的外れだろう。知識として持っていることにはもちろん意義がある。ただ、由来云々は抜きにして、子供の頃からホールのクリスマスケーキとフライドチキンを食べてきた家庭で育ったのであれば、それが彼らにとっての伝統なのである。
*
とはいえ、その地域の内々でおとなしくしていれば良かったものを、全国にゴリ押しされたらいかんのだという点については理解できる。どこの企業が全国に広めようとしたのかは知らないが、地域性というのをもう少し考えてもらいたいものだ。コンビニの肉まんだって、近畿圏では豚まんとして、あんまんに至っては中身も大幅に変えて売っているくらいなのだから、地域の食習慣に合わせた商売はやろうと思えばできるはずだ。
今時は人気があるとなればネットで拡散する時代なのだから、企業は無用なゴリ押しをやめて真摯に商売してくれ。本当に頼む。
*
最後に。「伝統」という言葉を持ち出すと思考停止だと揶揄されがちだけれども、こっちはウェブ業界で日々新しい技術に向き合い、古いモノを壊している立場なので、「変わらない安心感」というアクセントも時には必要なのだ。何事もバランスである。
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爆音上映はオーディオファンをも涙目にするか
ワルキューレは箱推しですが、強いて挙げるならカナメさん最高です。中の人含めて最高です。でも美雲さんも最高です。中の人(以下略)
はじめに
マクロス爆音映画祭が1月24日まで新宿ピカデリーで行われているということで、気になって観に行ってしまった。作品はもちろん、激情のワルキューレだ。
そもそも爆音上映とは
「爆音上映」というと、とんでもない大音量で映画を上映するのを想像するのではないだろうか。実際、僕は元々そうだと思っていた。そもそも爆音上映の認知度が上がってきたのは立川シネマシティのガルパン劇場版あたりからだったので、まぁ砲撃とかの重低音が凄いんだろうなぁくらいの認識だった。
ところが、今回の上映を企画している爆音映画祭のサイトによれば、爆音上映とは「音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い」「大音響でなければ聴こえてこない幽かな音を聴くという、大胆かつ繊細な上映」であるという。
そしてマクロスシリーズの劇場7作品についても、個別に音響調整を実施しているという。これは一度どんなものか聴きに行ってみても面白いかなと思って、足を運んだわけだ。
筆者の属性について
一応僕の属性について軽く触れておくと、オーディオについては大学時代から15年ほどやっているが、スピーカーとプリメインアンプを1組ずつしか持っていないし、ピュアオーディオに拘っているわけでもないので、オーディオファンの中ではライトな方だと思う。今持っているのはECLIPSEのTD510MK2と、OlasonicのNANO-UA1aの組み合わせだ。元々音楽をやっていたこともあり、モニター的な音と音像定位を重視している。
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マクロスΔについては、ワルキューレの音楽作品は全て購入しているし、ライブBlu-rayも2nd、3rd共に購入している。ワルキューレの曲は今でも週に一度は聴いているので、全曲余裕で脳内再生できる。ただ、テレビアニメ版は観たものの劇場版は今回が初めてだ。
実際に聴いてみて
座席はやや後方寄りのド真ん中、最高の場所だった。チケット料金は2,000円。通常上映とそんなに変わらない。
音量に関しては、確かに通常上映より大きめという感じはしたが、暫く聴いている内に慣れるレベルだった。音像定位については調整されているだけあって、普通の映画館の大味なサラウンドとは別次元の立体感を味わえる。ただ、座席位置によってはバランスが崩れる可能性があるので、できるだけ中央やや後方付近を狙いたい所だ。
一方で、なんだかなぁと感じた部分もある。良くも悪くもライヴ用の機材だなという感じで、デジタル系の音やアンプを通すのが前提の音には強いけれども、人の声やストリングス、パーカッション等の音色がどうにも人工的な音に聴こえてしまう。あと、低音の締まりもあと一頑張り欲しかった。このあたりは普通の映画館の音響とあまり差を感じられなかった部分だ。
全体としては、通常上映と比べれば圧倒的に爆音上映の方が音は良い。ただ、自宅にそれなりのオーディオやホームシアターの機器を持っているのであれば、迫力以外は特筆すべきことは無いというのも事実だった。
激情のワルキューレについて
テレビアニメ版のマクロスΔは正直、ワルキューレ以外はそんなに見所が無いと思いながら惰性で観ていた気がする。ただ、劇場版は違った。話の大筋は一緒ながら、ワルキューレを中心に据えて、美味しい所を凝縮しつつ新作カットも大量投入されていて、新たな物語として再構築されている。あと、3Dモデリングでグリグリ動くチェンジ!!!!!は必見。
ワルキューレについては、もうマクロスの枠からスピンアウトして、ワルキューレでシリーズ化してほしいとすら思えてくる。本筋から逸れるのでここでは触れないけれども。
おわりに
今回の爆音上映については、オーディオファンとしては残念ながらそこまでの評価はできなかった。とはいえ、映画館の音として考えれば、普段の映画の音ではない立体感の加わった音響を楽しめるので、一度足を運んでみても面白いのではないだろうか。まぁ、やっている映画館や期間が非常に限定されているのが玉に瑕ではあるのだけれども…。
ちなみに、新宿ピカデリーのマクロス爆音上映祭は、単作品であればまだチケットは取れるようなので、気になる方はお早めに。大阪は2月、名古屋は4月の予定だ。
あと蛇足として、色々調べていたら爆音上映の中でも立川シネマシティはかなり良い機材を使い、「極上音響上映」を名打っているらしい。次はそちらにも足を運んでみようと思う。
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ATOKによる「不快語・表現など」への方針について思うこと
先日このような記事を書いた所、沢山のブコメをいただいた。
その中で以下のようなコメントに多くのスターが付いていたことに気付いた。
さよならGoogle日本語入力、ただいまATOK - 35歳からの中二病エンジニアATOKは「下衆の勘繰り」と書こうとして「下衆」が言葉狩りで変換できなかった瞬間に、こんな恣意的な表現規制をする会社のソフトは使うべきではないと判断した。以来Google日本語入力使ってる
2019/01/13 15:56
当初はそれほど気にしていなかったけれども、後からブコメを見返すと、類似のブコメが幾つも大量のスターを獲得していたので、これは言及しないわけにはいかないと思い、僕自身の意見を述べておこうと考えた次第だ。
結論から言うと
まず結論から言うと、僕自身ATOKの方針に諸手を挙げて賛同するわけではないが、開発元であるジャストシステムを取り巻く環境や社会情勢を鑑みると、妥当な判断ではないかと考えている。
何が問題なのか
ATOKにおいては以前より、所謂「不快語・表現など(公式の表現まま)」に関する語彙を辞書に収録しない方針がとられている。これは、同社FAQでも明言されているため、同社の公式見解と考えられる。
この方針については、以前より一企業が恣意的に語彙を選別することに対する賛否が少なからず存在しており、ATOKの評価には常に付いて回る問題となっている。
変換自体は規制されていない
本件についてまず注意しておきたいのは、ATOKの場合、「不快語・表現など」に関する語彙は標準の辞書に収録されていないのであって、単語登録やユーザー辞書登録を行えば、そうした語彙でも問題なく変換できるという点だ。
これがもし変換自体規制されたり、警告されたりとなると、実用面で問題が出てくることもあろうが、現状その部分はユーザーの自己判断に委ねられているので、無難な落とし所だと考えている。
ちなみに、何らかの事情で「不快語・表現など」に該当する語彙を頻用する場合、ATOK用の放送禁止用語辞書が公開されているので、少なくとも不便さは解消されるはずだ。
他社製IMEよりも選別が厳しいが
他社製IMEではこんなに厳しくは選別されていないというのは尤もだ。これについてはジャストシステムにおけるATOKの立ち位置が大きく関係していると考えている。即ち、
- ジャストシステムが上場企業であること
- 事業として通信教育分野が伸びていること
- ATOK自体が同社の看板商品であること
という点だ。上場企業であり、通信教育分野で売上を伸ばしている中では、もう一方の看板商品であるATOKにおいても青少年やその保護者への配慮が不可欠だということは容易に想像が付く。モンスターペアレントの問題も叫ばれて久しい社会情勢にあって、結果的に現状のような方針にせざるを得ない状況なのではないかと考えられる。
また、ジャストシステムは今でこそ通信教育分野で伸びてきているとはいえ、まだまだATOKと一太郎の会社という印象が根強く残っている。その一角で何か問題が起きたとなれば、会社全体のブランド毀損と凋落に直結し得る。Googleが周辺サービスの1つに過ぎないGoogle日本語入力を失うのとは訳が違うのだ。
こうした状況下で、ジャストシステムが自主規制の側に倒すことには一定の合理性が存在すると考えている。
語彙の選別に問題はないのか
実際どういった語彙が「不快語・表現など」に該当するのかは、非常にデリケートな問題なのでここでは触れない。ただ、個人的に長年ATOKを使ってきた限り、党派性のようなものは特に感じず、地上波のテレビ放送でピー音が入るような語彙が順当に規制されているように見受けられる。
これが極端に党派性を帯びたものであれば、ちょっと待てとなる所だろうけれども、そうした部分については受け取り方に個人差もあるだろうから、実際に使ってみるのが一番だろう。
利点としても捉えられないか
ユーザーにとってはネガティブ要素しか無いようにも見えるこの方針だが、利点もあると思っている。自分が何気なく入力した語彙が、うまく変換されないことで、実は不適切な表現と捉えられかねないということに気付けるという点だ。
実際、僕自身もこのおかげで怪しい語彙を調べて使うのを避けられたという経験が何度かある。逆に、調べた上で問題ないと判断すれば、単語登録しておけば良いだけの話なので、頻発しなければ特段問題にはならないと思う。
おわりに
当然ではあるが、こうした状況を踏まえてATOKを使わなかったり、批判するという選択はあり得ると思う。僕自身、語彙というのは自らの責任で繰り出すものだと思う部分もあるので、必ずしもATOKの方針が正しいとは考えていない。いつの間にか偏った語彙の選別を行うようになっていたみたいなことも無きにしも非ずな方針なので、危険性を孕んでいることには同意する。
ただ、ソフトウェア開発者の端くれとして、あらゆるソフトウェアには開発者の思想というのが含まれているとも常々思っている。伝聞だけで「なんと、ATOKはけしからん」と選択肢を狭めてしまうには、余りにも勿体ないくらいに優れたソフトウェアだとも思う。なので、そうした方針という時点で無理というのでない限りは、実際に試してみて、その思想に考えを巡らすのも良いのではないかと考えて言及した次第である。
今回の一連の記事をきっかけに、少しでもIMEの選択肢について興味を持つ人が増えれば幸いだ。
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