35歳からの中二病エンジニア

技術や時事ネタ、鉄道・社寺巡礼など趣味の話を綴ります。

モバイルSuicaとJR東日本のウェブサービスから退会した話

最初に断っておくと、僕は鉄道クラスターの端くれなので、JR東日本には日頃からお世話になっている。ところが掲題の通り、モバイルSuicaを含めたJR東日本ウェブサービスから全て退会することになった。

ざっくりとした退会理由

  • 管理しなければならないアカウントが増えすぎた
  • Google Payが登場したことで年会費無料の条件が増えた
  • 使い勝手やセキュリティーがよろしくない

詳しい退会までの流れは後ほど。

実際に退会したサービス

ちなみに、ウェブサービスではないけれども、今回同時にビックカメラSuicaカードも退会した。この辺り、どのようにして僕がJR東沼にハマり、抜け出したのかについて順を追って説明しようと思う。

入会のきっかけ

話は今から約10年前、2009年春にまで遡る。その当時、僕は滋賀県大津市に住んでいたが、勤めていた会社がお取り潰しになってしまい、東京の関連会社に拾われることが確定していた。東京だと交通系電子マネーは日常的に使うだろうと思ったので、クレジットカードからいつでもチャージできるモバイルSuicaを使ってみようという流れになった。

ところが、モバイルSuicaJR東日本(現ビューカード)の発行するクレジットカード以外を使うと年会費が1,080円掛かってしまう。そしてJR東日本のカードも全部年会費が設定されていた。一応他にもEasyモバイルSuicaというサービスもあったが、こちらはクレジットカードからのチャージができないので却下だし、どうしようかと考えた。

ビックカメラSuicaカードとの出会い

そんな中、1つだけ条件付きで年会費無料になるカードがあった。ビックカメラSuicaカードだ。条件と言っても、年1回の利用だけなのであって無いようなもの。これだ!と思い、すぐにビックカメラJR京都駅店へ向かった。

ちなみに、当時はビックカメラJ-WESTカード(ビックカメラSuicaカードのJR西日本版)が登場した直後で、店側もそちらを激推ししていた。そんな中でSuicaカードを申し込んだものだから、店員から「本当にこちらでよろしいんですか?」と怪訝な顔で念を押されたのは今でも覚えている。

使えるSuicaと使えないウェブサービス

東京でのモバイルSuica生活は快適だった。定期券は駅で並ばずともアプリで買えるし、オートチャージを設定していたので残額不足でSuicaペンギンからラリアットを食らうことも無く安心だった。

ただ、ウェブサービスの方がどうにもイケてない。Suica本体の情報はモバイルSuicaの専用サイト、切符の購入はえきねっと、Suicaで貯まるポイントはSuicaポイントクラブビックカメラSuicaカードはVIEW's NETと、4つもバラバラのアカウントを登録する必要がある。一応My JR-EASTという1アカウントで全てのサービスにログインできる仕組みはあるけれども、アカウントの二重管理になる上、結果的にそれ用のアカウントがもう1つ増えるという地獄だった。

クレジットカードは別アカウントでも仕方ないと思うけれども、その他は最初から纏められなかったのかと、今でも不思議で仕方ないが、なんとこの状況は9年後の今年春になるまで変わらなかった。

Google Payの登場

転機は外からやって来た。Google PayがSuicaをサポートしたことで、全てのクレジットカードでモバイルSuicaを無料使用する道が開けたのだ。

従来のモバイルSuicaと比べると制約はあるものの、僕は今では定期券を使っていないし、オートチャージについても改札でしか効かないから、それよりはGoogle Payの残額通知の方が助かる。何より、あのガラケー時代から進化していないUIのモバイルSuicaアプリから解放されるのが嬉しい。

というわけで、モバイルSuicaのアプリについては早々にGoogle Payに移行した。ただ、この時点では退会までするほどの何かは無かったので、それ以上の行動は起こさなかった。

観光地化するビックロ

伏兵はビックカメラの方から現れた。自宅から最寄りのビックロが、どんどん使えない店になってきたのだ。

開店当初こそ、新宿西口と良い勝負かそれ以上の品揃えだったので、便利になったものだと喜んでいたものの、近年のインバウンド需要に当て込んでか、完全に外国人観光客受けするような店構えに変貌してしまった。今では日本人よりも中国人客の方が多いのではないかという有様だ。

ならば西口へ行けば良いという話だけれども、西口であればヨドバシの方が品揃えは豊富なので、ビックカメラを選ぶ理由が薄くなる。折しもヨドバシは近年になって、他社クレジットカードでもポイント還元率が下がらなくなったので、ビックカメラSuicaカードを持つ意味のもう片方も崩れた。

セキュリティーへの疑念

トドメがこの事件。

togetter.com

まさか2018年にもなってパスワードぶった切り案件が出てくるとは思っていなかった。JR東日本ウェブサービスの残念さは、モバイルSuicaアプリを見ればお察しという感じではあったけれども、さすがにセキュリティー面でこの有様はやばいと思い、いよいよ退会しようという考えに傾いていった。

退会するためにJRE POINTアカウントを作る

冗談かと思った。

SuicaのチャージでビックカメラSuicaカードのポイントが5,000円分くらい貯まっていたので、これを還元してから退会しようと思ったら、今年の春頃にJRE POINTというポイントサービスに統合されたらしい。いや、統合するのは良いけど、それでまたアカウント増やすなよ…。

というわけで、ポイントを還元するためだけにJRE POINTのアカウントを作成、Suicaにチャージ、即退会…できない。

1日待たないと退会できないJRE POINT

後でわかったことだけれども、夜間にバッチ作業でもやっているのか、ポイント交換を行った場合は翌日にならないと退会できないらしい。だったらそうやって注意書きを出せば良いのに、退会処理を試行した時のエラーはこれだ。

「交換申込み中のSuicaチャージまたは(JRE POINT用)Suicaグリーン券が未受け取りとなっており、退会できません。(116)」

いや、受け取って残高も画面に反映されているんですがー。僕はこの時点で何となくバッチ作業の問題だろうと察したけれども、一般のユーザーであればそんなことは知ったこっちゃないだろう。

退会してもログインできるVIEW's NET

2018/10/22追記:

本項の内容について後でよくよく確認した所、VIEW's NETのサービス中止後2ヶ月間は、利用明細照会とポイント紹介サービスを利用可能である旨がサービス中止手続完了時のメールに記載されており、完全に僕の見落としだったことがわかった。この点についてはお詫びして訂正させていただく。

なお恥を忍んで付け加えると、画面側も「サービス中止されたけれども2ヶ月以内だから参照できるようにしていますよ」という体裁になっていれば、こういう勘違いは防げると思うので、そこは更なる改善を期待したい。

JRE POINTでうんざりした所へ、更にとんでもないのが出てきた。VIEW's NETだ。

そもそも僕はこれを退会処理したかったんだよ…。と思いつつも、粛々と退会フォームへ進む。どこかみたいに退会ボタンまでの険しい道程みたいなのは無く、あっさりしていて好感が持てた。退会完了のメールもすぐに届いた。

さて…、クレジットカードの情報だし、念のためログインできなくなったことを確認しておこう。

・・・・・・。

・・・・・・。

・・・・・・。

ログインできてしまった…。

僕の名前もバッチリ表示されている。いやバッチリではいかんのだけれども。現在の利用可能額とか、一部のページは「当サービスはご利用いただけません。」となって閉じられている風なのだけれども、肝心な利用明細は表示できてしまう。

いやいやいやいやいや、これはさすがにダメだろう。

いや、こんなサービスからとっとと退会して良かったというべきか。まさか退会してまでこんな凄いものを見るとは思っていなかった。取り敢えず、これはさすがにやばすぎるので問い合わせ窓口の方にも一方入れておいた。他人の情報を覗けるとか実害の発生するものではないので、ここには書いておくことにした。

おわりに

中々凄いものを見てしまったが、ひとまず全てのアカウントは削除した(向こうで削除されたかは置いておいて)。ただ、モバイルSuicaだけは必要なので、改めてGoogle PayでSuicaを登録した。つまり、厳密には退会した後で再登録したという話ではあるのだけれども、まぁそこは勘弁してほしい。

一応今後もお世話になるということもあるし、Suicaの仕組み自体は世界に誇れる素晴らしいものだと思うので、中の人達にはサービスの改善に邁進していただきたい。というかもっとウェブサービスに投資した方が良いと思う。いや本当に。

今期完走したアニメ達 2018夏

少し遅くなったけれども、いつものやつ。今期は第1話視聴数が極端に少なかったけれども、全作品完走するという極端な結果になった。ちなみに、全て原作未読・未プレイ。

天狼 Sirius the Jaeger

sirius-the-jaeger.com

吸血鬼物はそんなに好みではないけれども、舞台が昭和初期の日本というので興味を持った。さすがのPA品質で、当時の雰囲気が良く出ていた。あと、2クール分あっても良さそうな物語を12話に凝縮したことで、非常にテンポが良い。もっと掘り下げて欲しいとも思ったけれども、綺麗に終わったので満足だった。

はたらく細胞

hataraku-saibou.com

声優の熱演を楽しむ作品。僕は話が面白くないとすぐに切ってしまうタチだけれども、それ以上にはなざーさんのギャン叫びと喜久子お姉さんの笑顔で殺戮する姿が尊かったので完走してしまった。ついでにちょっと為になるということで、話は単調だけれども骨太の佳作だった。

あそびあそばせ

asobiasobase.com

事前情報無しに観たので今期の百合枠来た!と思ったら思いっきりOP詐欺だった。でも、ギャグセンスがツボにハマったのでかなり爆笑できた。かなりお下劣なので、観る人を選ぶとは思うけれども…。一見委員長キャラっぽい香純が実は最高にクレイジーなのが酷い(褒)。

アンゴルモア 元寇合戦記

元寇時の対馬が舞台というどマイナーな所を突いてきた作品。なので史実を交えつつも大半はフィクションなのだけれども、ヒロインが若干色ボケ気味なのを除けば硬派な大河ドラマに仕上がっている。うまく行かなっいっぷりを描くのに定評のある三谷幸喜作品から喜劇部分を抜いたらこうなるのかな、という感じ。

Back Street Girls -ゴクドルズ-

制作陣も認める紙芝居なので、これをアニメとして評価するのはどうなのか…という気もするけれども、それが気にならないくらいの勢いはあった。あと、紙芝居のくせにやたらと曲には力が入っている。これも観る人を選ぶ作品ではあるけれども、ヒナまつりがいけるクチならば楽しめそう。

シュタインズ・ゲート ゼロ

前作が傑作中の傑作なので、期待値が上がりすぎた可哀想な作品。あと、如何せん尺が足りなさすぎて、色々と伏線が回収し切れていない感があったのは残念。それでもシュタインズゲート世界線への繋げ方が美しかったので、前作から連なる物語として成立していたのは良かったと思う。

殿堂入り:新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION

www.shinkalion.com

最早欄外にしないとやっていられないやつ。別格。とにかく観るべし!としか言い様が無い。

おわりに

今期は1話時点から天狼が来るだろうと思っていたけれども、そのまま最後まで突っ走った。その他も完走した作品はどれも甲乙付けがたい佳作だったので、観た作品数は少ないながらも充実した3ヶ月だった。一方で、来期は気になる作品が多いので、既に録画数がやばいことになっている…。

はじめての海外旅行@台湾

僕は国内旅行が好きで、2〜3ヶ月に1度くらいは日帰りで長野や群馬、栃木方面等へ行くのだけれども、海外には一度も行ったことが無かった。そこで、いい歳して海外童貞の中二病こじらせ系男子(男子?)が初めて海外旅行して得た知見を、適当に書き殴っていこうと思う。

ここさえ押さえれば初体験は怖くない

ベテランを指名しろ!

国選びは重要だ。欧州や米大陸で異国情緒に浸りたいという気持ちもわかるが、まずは日本人旅行客の受け入れに慣れた地域を選んだ方が良いだろう。台湾とかだと、お店であれば最初から日本語が通じる所も多いし、屋台のような所でも旅行客の対応には慣れているから、片言の英語や身振り手振りで大体コミュニケーションが成立したりする。ハワイやグアム・サイパン、あと香港やシンガポールとかも日本人旅行客は多いので、こんな感じで乗り越えられるのではないかと思う。

初めての時はリードしてもらえ!

初めての時は、どうやって動いたら良いのかよくわからないものだ。空港での手続きとか、宿や飲食店での遣り取りなど、いきなり全部自分でやろうとパニックになってしまうかもしれない。今回は添乗員同行ツアーに参加したので、必要な手続きは全部旅行会社任せにできた。それでも空港での出入国手続きや自由行動時の散策等で海外の洗礼は受けたので、初めての時はそれくらいで丁度良いのではないかと思う。

金は惜しむな!

初めての時に地雷を踏むと、トラウマになってもう二度と行きたくない…ということにもなりかねない。なので、そこそこお値段のするプランを選んだ方が、満足度が上がる可能性は高い。今回は台北方面2泊3日で10万円程のプランだったので、添乗員同行ツアーの中でも割と良いお値段ではあったが、ホテルや食事の質は高かったし、現地人のガイドさんも滞在中同行してくれたし、他のツアー客も良い人ばかりだった。むしろこちらがコミュ障でごめんなさいという感じだ…。

初体験トピック

パネマジがやばい

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選挙ポスターがでかい。

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とにかくでかい。

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三國無双かよ!!!!

トイレがやばい

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桃園空港のトイレが綺麗すぎる。

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手を拭く紙まである。

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暖簾の外は女性のトイレ行列@十分街

ちなみに、台湾のトイレ事情については非常に興味深いものがあったので、機会があればもう少し掘り下げて書きたいくらいだ。思えば、監視カメラが付いていたら完全にアウトになるくらいトイレの写真を撮りまくっていた気がする。

タイムライン抜粋

蛇足:海外SIMの話

一応IT業界の人間なので、それ系の話を。海外滞在中の通信については、今回は添乗員同行ツアーだったので、最悪使い物にならなくても良いや〜くらいの感覚で格安のプリペイドSIMを選んだ。購入したのは亜太電信という台湾では新興キャリアのやつ。4G対応、5日間通信制限無しで740円の(謳い文句通りなら)すごい子だ。

実際に使ってみると、LTEで繋がるのは桃園空港のみで、台北市街、九份街、十分街いずれもほぼ3Gだった。とは言え圏外の表示は終ぞ見ることが無かったので、繋がってさえいれば良いということなら問題無い。速度も写真をアップロードが少しもたつくかな?という程度で、実用に支障は無かった。値段を考えれば上等だと思う。ドコモみたいな高速・安定の大手がお好みならば中華電信へ。

蛇足:台風と雨の話

今回、超強力な台風24号が当初は台北直撃の予想もあって戦々恐々としていた。直前の天気予報でも全日雨で、暗澹たる気持ちで居たけれども、幸いにして現地での屋外散策の時はほとんど傘が要らなかった。時偶小雨には降られたけれども、土砂降りのような雨は寝ている時か屋内散策の時くらいで、現地人のガイドさんもラッキーだと言っていた。その代償として台風が日本を直撃することについては、なんかごめんなさい。

おわりに

え?観光地の写真や話が無い?そんなどこにでもあるネタはググって、どうぞ。

さよならマネーフォワード

3年ほど前から使っていたマネーフォワードから退会した。良いサービスだとは思うけれども、僕にとっては使うことでお金に対する意識や資産状況が改善するような変化が何も無く、継続する意義を見出だせなかったというのがざっくりとした理由だ。

そもそも使おうと思ったきっかけ

元々僕はソニー銀行の人生通帳を雑に使っていた。ざっくりと自分の資産推移を記録する分には割と使えるサービスだったので、基本放置でたまにグラフを見てニヤニヤしていた。ただ、対応していないサービスが多くて中途半端な印象は拭えなかった。そこで、丁度メインバンクを移行することがあったので、その筋で定評のあるマネーフォワードに乗り換えたのが事の発端だった。

マネーフォワードに求めていたこと

マネーフォワードを本格的に使うにあたっては、数年スパンで自分の消費行動が変わるなりして、資産状況が良くなることを狙っていた。

正直、人生通帳と同じように放置で良いのであれば、特に求めるものは無かった。ただ、マネーフォワードならば僕が使っている現金以外の決済手段には全部対応しているし、であれば頻度の少ない現金決済も記録して、そのコスト分は何かしら返ってくれば良いだろうと考えたわけだ。

どんな使い方をしていたか

金融機関の設定については、メインバンク(1行)に所持しているクレジットカード(3枚)と電子マネーモバイルSuica)、あとは証券口座やAmazon等の頻用するEC系アカウントを紐付けていた。現金決済は「財布」という金融機関を追加して、都度入力していた。僕の場合は基本的に電子マネーかカードで決済していたので、これで楽して家計簿が付けられると目論んでいた。

なぜ退会したのか

退会した理由として一番大きいのは、それでも現金決済は無視できないほど必要になるし、その都度入力するのは面倒だということだった。加えて、入力漏れで2ヶ月に1度くらいは使途不明金が発生して、これが非常に苛々する。

それでも資産状況に効果が現れるのならば安いものだと思ったけれども、そもそも僕は元々無駄遣いというのに無縁な人間だ。なので、毎月の収支が可視化された所で、基本的に自分が必要としている消費行動なので、「先月はちょっと支出が多かったから来月は気をつけよう」みたいな反省が行われない。だったら、別に面倒な現金決済の記録は勿論のこと、資産推移の記録も必要無いんじゃね?という結論になり、退会する運びとなったわけだ。

おわりに

マネーフォワードのような家計簿サービスは、僕のようにお金に執着が無かったり、無駄遣いをしないような人にはあまり意味の無いサービスかもしれない。ただ、世の中にはお金があるとついつい使ってしまうというような人も少なくないらしいので、そうした人達には抑止力として有用なのではないかとは思っている。いずれにせよ、ある程度の期間は使ってみないとお金というのはすぐどうこうなるものでは無いので、ひとまず僕の場合は3年使ってみてこんな感じということで。

来月からはこれまで通りのどんぶり勘定に戻るぞ。

今更実写版GHOST IN THE SHELLを観た

とりあえず一言で説明するなら、攻殻機動隊ツクールで組み上げたB級ハリウッド映画という感じだった。

攻殻機動隊の原作というよりは、劇場版とS.A.C.を素材にしている模様。両作品のオイシイ場面は随所に散りばめられているし、登場キャラクターについても、主役級は勿論のこと、サブキャラから人外までパッと見でわかるようになっている。そして、彼らやそれぞれの場面が元の作品をどこまで踏襲しているかは、まぁ本編を観てのお楽しみという感じだ。

一つだけ、某マスコットキャラクター的な多脚戦車さんが出てきた時には思わず爆笑してしまったことだけは言っておきたい。

あと、欧米人にとってのテンプレアジア的な要素も詰まっているので、そういうのがお好みの人にも受けそうだ。トグサの俳優がベタな中国系だったり、一方で主人公である少佐はスカーレット・ヨハンソンだったりするあたり、王道を地で行っている。街の雰囲気が九龍城っぽいのは劇場版もそうなので何とも言えないけれども。

それから、ハリウッド映画と言えばドンパチを忘れてはいけない。それこそ人がゴミのように銃で撃たれて死んでいく。頭脳戦なんて映像にしても詰まらない、とりあえず銃と手榴弾で殺して燃やしとけ!という現場の声が聞こえてきそうだ。

他に特筆すべき所としては…ワンダーじゃないモモーイが出てきてこっちが驚いたというくらいか。

こんな感じなので、攻殻機動隊のアニメとB級作品がどっちも好きな人は、とりあえず世間の評判を無視して観てみると良いかもしれない。少なくとも僕は色々な意味で楽しめた。

Xperia XZ3も期待外れな件

Xperia XZ2が発表された日、あまりの酷さにこんな記事を書いた。

aikawame.hateblo.jp

そして先日XZ3が発表された。僕自身、1世代で基本コンセプトから見直してダメな所を全部潰してくるとは期待していなかったから、敢えて触れるまいと思っていたのだけれども、XZ2が酷すぎたせいかXZ3がやけに持ち上げられているような気がする。例えばこんな感じに。

japanese.engadget.com

そして僕の記事も有り難いことに言及してもらえた。こんな感じに。

rxjun.hatenablog.com

で、大体の記事で共通しているのは、「周回遅れを取り戻しつつある」という論調だ。確かに、有機ELとか曲面・大画面ディスプレイなんかは最近の流行だろう。HUAWEISAMSUNGのスペックには惹かれるけれどもどうせならソニーの方が…みたいな人には良いかもしれない。

だが、向くべき方向はそっちで良いのか???

ソニーの良さは、「他社がやらないことをやる」という所にあると思っている。Xperiaで言えば、他社がどんどんカメラを肥大化させる中でも厚みを抑えていたりとか、電源ボタンと指紋センサーを一体化したりとか、そういうスペックには表れない特長というのがあった。それが前者はXZsで失われ、後者もXZ2で失われてしまった。

XZ3のソニーらしさって何だ?ハードウェア的には、何を取っても他社の後追いではないか?辛うじてソフトウェア面では色々と差別化を図っているようではあるけれども、ハードウェアに魅力が無ければそこまで見てもらえられないのではないか?

別に、有機ELを採用しようがディスプレイを曲げようが、やるのは勝手だと思う。ただ、そういう流行の追い掛けをしながらでも良いから、他社に真似できないコレという特長は見せてほしい。今回は最初から期待していなかったけれども、次世代機では「俺がソニーだ」と言わんばかりの突き抜けたスマートフォンが発表されることを期待している。

蛇足

結局の所、何が一番気に入らないって、指紋センサーの改悪の部分だったりする。僕はガラケー時代もソニー/ソニエリジョグダイヤルを長年愛用していて晩年は袖にされ続けたので、その再来ではないかと懸念している。ジョグダイヤルも故障率に悩まされたらしいし、指紋センサーについても課題は色々あるのだろうとは思う。ただ、個人的には暗所でも電源ボタンに触れるだけで認証できるあの仕組みは現状最高のUIだと思っているので、是非とも復活してもらうか、あるいは発展的なUIを模索してもらいたいと思っている。

Qrio Lockで(セミ)キーレス生活を始めた

Qrioが新型のスマートロック「Qrio Lock Q-SL2」を発売したので、早速買ってみた。結果としては、ツッコミ所はあるものの買って良かったと思っている。

購入のきっかけ

僕は無駄な物を持つことや無駄なルーチンワークを極端に嫌っている。これは先日の記事からもおわかりいただけると思う。自宅の鍵の開け締めというのも、以前からどうにかしたいとは思っていて、Qrioの先代モデルが出た時には非常に興味を持っていた。ただ、自宅は共用玄関に鍵が必要なので、完全キーレスとはいかず、また先代の評価が芳しくないこともあって、導入を躊躇っていた。

そんなQrioが改良型であるQ-SL2を発売するというので、どんなものかと思っていたが、先代でボロクソに言われていた反応速度やハンズフリー解錠の精度が随分と改善されたらしい。値段も2万円ちょっとならオモチャとして考えても手が出る範囲なので、えいやっと買ってしまった。

取り付け方法や対応機器については公式が詳しいので、ここでは実際に1週間ほど使ってみた感覚に絞って触れていきたい。

良かった所

オートロック

実は買うまでそんな機能があることすら認識していなかったのだけれども、本機で一番気に入った機能はオートロックだ。その名の通り、玄関の扉を閉めると瞬時に施錠してくれる。これのおかげで自宅から外に出る時はハンズフリーが実現できた。今の所施錠に失敗したり、タイムラグがあったりということも無く、精度については申し分なさそうだ。

ただ、ゴミ捨てとかで手ぶらで出てしまうと閉め出されてしまうので、それだけは注意しないといけない。僕の自宅の場合はゴミ捨て場にも鍵が必要なので心配は無いけれども、うっかり屋さんは要注意だ。あと、家族と同居している場合は周知しておく必要がある(これは説明書にも記述されている)。

デザイン

先代の白ベースから一転、本機は黒ベースの落ち着いたデザインになった。これは玄関や扉の配色によって相性がありそうだけれども、僕の自宅とは相性が良かった。黒系統の扉と組み合わせれば、取って付けた感はそんなに感じないだろうと思う。

微妙な所

反応速度

鍵の開け締めの時、スマフォのアプリが本機を探しに行くのだけれども、その反応速度や認識率についてはギリギリ許容範囲内という所だろうか。大体検索してから1秒程度で見つけてくれるのだが、1/3くらいの確率で認識に失敗する上、その時はエラーになるまで数秒待たされるので、こうなると鍵で開けた方が早いということになってしまう。

認識率についてはスマフォとの相性もあるとは思うけれども、僕の使っているXperiaシリーズならばソニー子会社のQrioはよくテストしているであろうと信じて改善を待ちたい。

良くなかった所

ハンズフリー解錠

これは現状使い物にならない。というのも、有効にするとスマフォの電池が普段の3倍くらいの勢いで減っていってしまう。公式でもこれは認めていて、改善のアップデートがあるとのことなので、続報を待ちたいと思う。

ただ、電池持ちが改善されたとしても課題はあって、扉の前に立ってもなかなか反応してくれないのだ。これに関しては現状では鍵を取り出して開けた方が確実に早いし、下手すると全く反応しないこともある。僕の自宅は玄関が建物内にあるので、GPSの精度の問題なのかもしれないが…。とりあえず、ハンズフリー解錠はまだまだ発展途上のようだ。

おわりに

はっきり言ってこの製品、デジタルガジェットへの興味の薄い人が真面目にキーレス生活を志向して購入したら非難轟々になると思う。反応精度はまだ改善の余地があるし、ハンズフリー解錠に至っては実用には程遠い。

この製品の価値は、そこそこ安価でそれなりにキーレスな生活を実現してくれるという所にある。本気のキーレスを実現したければ、FeliCa対応の電気錠に交換するという選択肢もありはするけれども、それだと高価だし、何より対応する住居環境の幅が狭すぎる。それに対して、そこまで本格的ではなくとも手軽に「らしい」ことができますよ、というアイデア商品なのだと考えれば、本機もなかなか愛らしいオモチャだと思えてくるのではないかと思う。

ちょっと前に話題になったOcluus Goのような感覚で、「手軽に未来が味わえるし、ダメでも2万円ならそんなに痛くない」くらいの感覚で買ってみると、意外にできる子に見えてくるかもしれない。