35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

新電力から従量電灯に切り替えようとしてトラブった件

今の住居の電気はHTBエナジーと契約していたのだけれども、後述の経緯により東京電力の従量電灯Bに戻すことにした。ところが、その手続きの際に地雷を踏み抜いたので、注意喚起の意味も込めてここに記しておく。

TL;DR

  • 新電力からの切替について、一般的には現契約の事業者への連絡は不要であると案内されている
  • ただし、新電力から地域電力会社の規制プラン(従量電灯など)に切り替える場合、現契約の事業者へ解約日を連絡しなければならない
  • 解約日の連絡を行わないと、地域電力会社から「現契約の事業者から切替の連絡が無かったから手続きできんかったわ」という通知が届く
  • 結果、現契約の事業者との契約期間が1ヶ月延びる

切替の経緯

HTBエナジーは電気をよく使う住宅向けに安くなる料金プランを用意していて(現在は新規受付停止)、IHクッキングヒーターを使いまくる我が家には有り難い料金設定になっていた。ところが、昨年の4月に光通信系への株式譲渡が発表されたり、前後してマイページの不具合で請求情報が数ヶ月に亘って参照できなくなったりと、立て続けに不安になる出来事が起きていた。

そこへ来て、昨秋より市場連動型料金の部分導入が行われ、今年からは更にそれが値上げされるということで、流石にこのままでは茹でガエルだろうということで東京電力の従量電灯Bに戻すことにした。正直、改定が一度きりであればまだ我慢のしようがあったが、短期間に立て続けとなると信用が揺らぐというもので、短絡的に「高くなったから移るわ」というものではないことを断っておきたい。

手続きの流れ

さて、従量電灯への切り替えの場合、申し込むには地域電力会社への電話連絡が必須となる。今時ネットで申し込めないのかとは思いつつも、電力会社としては自由化以降の新プランを押し出しているので、そこは仕方ない。

東京電力に電話すると、住所や供給地点特定番号などを確認された上で、切り替え日時を案内される。その際、「現在契約している事業者へ切り替え日を連絡するように」と言われる。なので素直に従ってHTBエナジーの連絡先を探すために同社サイトを見に行った。すると、「解約のお手続き」の項目に、

お引越しが伴わない他の電力会社へ切替による解約の場合 電力会社の切替となります為、弊社へのご連絡は必要ありません。新しくご契約する電力会社へお申込みください。

と記載されている。なるほど、今回は引越ではなくて電力会社の切替だから、連絡は必要ないのか。であればこのまま待っていれば来月には切り替わるのだな、と理解して切替日を待つことにした。

変わらないステータスと東京電力からのお手紙

そして迎えた切替予定日。特に両社から連絡はないので、スムーズに切り替わったのだろうか。しかしHTBエナジーのマイページを見てみると、当日の電力使用量が依然として計測されている。ここで若干の不安を覚えたものの、以前のマイページ不具合の際も長期間放置されていた前例があるので、そういうものかもしれないと思うことにした。

そして翌日、東京電力より1通の封書が届く。なるほど、切替完了の通知かなと思って開いてみると。

弊社電気料金プランへの切替え手続きを行いましたが、切替期限日までに現小売り電気事業者さまからのご契約切替の申込みがなかったため、切替え手続きが完了せず、現在も現小売電気事業者さまとのご契約が継続しております。

\(^o^)/

え!?HTBエナジーのサイトには連絡の必要はないって明記されてたやん!なんで???

HTBエナジーからの説明

当然、その旨をHTBエナジーに問い合わせるも、先方からの説明は以下のようなものだった。

「お切替え手続き方法」の掲載につきましては、 弊社では電気事業法ガイドライン沿った内容として、ホームページへ掲載させていただいております。 通常のお切替えは「検針日単位」であり、電力会社、もしくはお客様の任意指定は行えません。

そのうえで、論点である「東京電力様の特定プラン」へのお切替え方法については、 特定プランへのお切替えご指定日(スイッチング日)は東京電力様の独自判断であり、 本プランへお申込みされた時のみ、東京電力様よりご指定される日程であるイレギュラー範囲でございます。

その「ご指定日」に関わる後続対応を(aikawame)さまに対して「明瞭性のあるご案内」を行うことが 東京電力様の責任であると弊社では判断しております。

イレギュラーである受付、東京電力様の責任の範囲より、 弊社ホームページでは、電気事業法ガイドライン沿った内容を掲載しております。

要約すると、「東京電力側のイレギュラーな仕組なんやから、東京電力側で『何が何でも連絡しろ』って念押しせんのが悪いわ」ということだろうか。

再び東京電力

というわけで、いずれにせよ東京電力に再度の切替申込をしなければならないので、また電話すると。

ENEOSでんきさんとかは、サイト上や自動音声で「従量電灯への切り替え時には連絡してね」と注意喚起してもらっているようなんですけどね…(意訳)

と言われてしまい。どっちもどっちな気もしますけどね…とは言えなかった。

所感

一般消費者視点では、今回の僕の対応については特に問題があったとは思えない。強いて言うなら、東京電力側が「連絡してくれ」と言っていたのだから、念のため連絡しておくというのが最善の対応ではあったのだろうが、それは結果論だと思う。公式サイトのFAQがあるのならばそれに従うのは当然のことだろう。

詰まる所、東京電力側も、この契約はイレギュラーなので新電力が「連絡不要」としていても必ず連絡するように案内するのがベストだろうし、新電力側もENEOSでんきのように従量電灯への切替に関する注記をしておくのがベストだったと言えるのではないか。

まぁそもそも、規制料金プランを申し込んでるお前が話をややこしくしとるんじゃと言われてしまうかもしれないが、それなら規制料金プランは新規受付停止にするなり何なりやりようはあるだろうし。

おわりに

新年早々面倒な事案に巻き込まれてしまったが、ひとまず来月には今度こそHTBエナジーから東京電力へ戻れるはず。

HTBエナジーに関しては、今回の件については必ずしも落ち度があったとは言えないかもしれないが、せめて「うちのサイトでも注意喚起しておくわ」くらいの一言でもあれば良かったと思う。東京電力にしても、前例があるのならば「新電力の案内にかかわらず必ず連絡しろ」くらい強く言ってほしかった。顧客目線って何だろうみたいなことを考えさせられる一件だった。