35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

RSS愛好会の今後について(2022)

RSS愛好会にて連休前より実施していたアンケートは、お陰様で360名以上と、前回2018年実施時の1.5倍もの方からご回答を頂くことができました。大変多くの方にご協力頂き、誠にありがとうございます。

RSSが依然衰退傾向にある中で回答数が大幅に上昇したことは、本サービスが根強い支持をいただいていることの証左であり、今後の持続的なサービス維持について本格的に検討してまいります。

アンケートの結果と考察

まずは、本サービスの今後について触れる前に、アンケートの結果を踏まえておきたい。

産経・読売・日経・ロイター・ブルームバーグ・47NEWS等のRSSを「RSS愛好会」が有志で配信していることをご存じでしたか?

  1. 知っていた(56.4%)
  2. 知らなかった(43.6%)

前回調査では 知っていた が53.8%だったので、微増というところ。これについてはサービスの特性上どうしようもない部分があると思っていて、フィードリーダーからの利用が大半である中で過半数の方に認知されているのであれば上出来だと今は考えている。

RSS愛好会のクローラーオープンソース化した場合、開発に参加することに興味はございますか?

  1. ある(15.2%)
  2. ない(16.8%)
  3. プログラマーではない・わからない(68%)

ある と回答された方が15%、数にして50人以上もいらっしゃるというのは少し驚きだった。5人くらい居てくれたらオープンソース化を検討しようかな?程度に思っていたので、これにかんしてはやるしかないだろうという感じでいる。

RSS愛好会がGitHubの月額スポンサーを募集した場合、ご支援を検討していただけますか?

  1. 100~500円/月程度の支援をしたい(17.9%)
  2. スポンサーには興味がない(40.7%)
  3. 興味はあるが、GitHubがよくわからない(41.5%)

こちらについては、GitHubが開発者向けサービスである以上 よくわからない という回答が多くなることは予想していた。ただ、その中でも支援したいという回答が一定数あり、興味はあるという回答もかなりの割合を占めていたことは大変ありがたく思っている。

RSS愛好会へ過去にご支援いただいたことがございますか?

  1. ある(2.7%)
  2. ない(97.3%)

とはいえ、現状はこういう数字なので今後の動向は全く読めない状況である。

普段お使いのRSSフィードをご選択ください。

  1. 産経新聞(98)
  2. 産経WEST(22)
  3. 読売新聞(79)
  4. 日経新聞(138)
  5. ロイター(155)
  6. ブルームバーグ(136)
  7. 47NEWS 全国(44)
  8. 47NEWS 地域(21)
  9. 47NEWS 都道府県(32)
  10. 乗りものニュース(42)
  11. ORICON NEWS(9)
  12. バッファロー(5)

古参の産経よりも、日経・ロイター・ブルームバーグの方が今は利用されているということで、RSSを利用する層とビジネス系の情報とは相性が良いように見える。逆に試験的に導入してみたORICONのようなエンタメ系情報は、わざわざRSSにしてまで使いたいというような需要は少なそうだ。

RSS愛好会へのご意見・ご感想などがあればご自由にお書きください。

こちらについてはありがたく拝見しているが、回答を要するであろうご意見について抜粋して触れておきたい。

まず、目立ったのは「有償化されること」への懸念についてだ。確かに「月額スポンサーの募集」という表現をしているため、有償サブスクリプション化のような印象を持たれたかもしれない。ただ、今まで有償で提供したいと考えたことは無かったし、そもそも本サービスはRSSフィードを公開しなければ成立しないため、これを有償化することは不可能でもある。そのため、あくまで持続的なサービス維持の手段として、任意での月額スポンサーを募集するか否かという所を検討したいという意図であった。

また、本サービスの法的な問題を指摘するご意見も複数あった。これについてはサービスサイトでも説明しており、結論だけ述べると過去の判例等も踏まえ、著作権法上の問題はないとの認識で運用している。ただ、見出しのみとはいえ他社サイトのコンテンツをクローリングしているのは事実なので、適法性については都度丁寧に説明していくしかないと考えている。あと、今まで8年近く運用してきて新聞社等からの通知は受けていないので今後も何か言われることは考えにくいが、万一取り下げ依頼を受けた場合は無闇に争わない方針である。

あとは、安定的な課金のために独自のRSSリーダーを開発してはどうかというご提案もいただいた。こちらについては実は以前に僕も検討したことがあったのだが、最終的に断念したという経緯がある。例えばRSSリーダーを独自開発して、今のRSS愛好会のフィードを独占提供したとすれば、確かに他のリーダーに対する差別化要素となり、収入源となることは期待できる。ただ一方で、FeedlyやInoreaderのような優秀なRSSリーダーを愛用しているユーザーにしてみれば、コンテンツのためにRSSリーダーを乗り換えなければならないという状況に置かれるわけで、これをやってしまうのは開発者としてEvilなのではないかということで、あくまで公開のRSSフィードを維持するという結論に落ち着いた次第である。ただ、FeedlyもInoreaderも万一開発終了されるようなことがあれば、ひょっとするとワンチャンあるかもしれない(笑)

ちなみに、「RSS愛好会」という名前で運営が複数名と思われていることに気付いたが、開発・運営しているのは完全に僕個人である。誤解させて申し訳ない…。

アンケートを踏まえた今後の方針

さて、上記結果を踏まえ、今後のRSS愛好会は次のような基本方針で運用していこうと考えている。

まずはソースコードの公開に先立って、現行サービスのリファクタリングを進めている。その後4月頃を目処に月額スポンサーの募集を開始し、状況次第でサービスの拡充に向けて動ければと考えている。何にせよ、僕自身がRSSフィードを重要な情報源と考えている限りは出来る限りサービスを維持していきたいと考えているので、今後もよろしくお願いしたい。