35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

放置ママチャリで自転車通勤するためにやったこと

健康戦略の一環で、先月から往復10kmの自転車通勤を始めた。

以前の職場の時にも断続的に自転車通勤していて、今の自転車は2013年に購入したものだ。購入後全くのノーメンテで来たけれども、さすがに5年を過ぎて本格的に通勤で使うならばきちんと整備しておくべきだろうと、色々やってみた(やってもらった)ことを書いておこうと思う。また、自転車の準備以外にも通勤のために必要だったことを合わせて書いておく。

はじめに

自転車通勤というと、自転車好きの人とか、ロードバイクとか、DIYが基本みたいな印象を持つかもしれない。実際、これまで周囲で自転車通勤している人の大半はそんな感じだった。

ただ、僕は車も自転車も沼にハマろうと思えばハマれそうだけれども、他にも趣味が色々ある中でこれ以上増やすつもりはないので、あくまで自転車を「移動手段」として割り切る。なので、安く手間を掛けずに、かつそれなりに快適な自転車通勤を目指していく。

勤務先への申請

自転車が既にあるなら話は早い…かというと、そうでもない。自転車通勤をする上で最初にすべきことは、勤務先への申請だ。これは絶対だ。

たまに勤務先に黙って自転車通勤している人も見掛けるけれども、通勤経路を申請して交通費を支給されている場合、横領に当たる可能性がある。また、通勤中に万一事故に遭った場合の労災も当然適用されない。となれば、勤務先への申請は必須と言えるだろう。

ちなみに、今の職場ではそもそも自転車通勤の制度自体が無かったので、そこから準備してもらった(現状僕一人だけのためにありがとうございます)。今までの職場では自転車通勤の制度が既に存在していたけれども、無いからといって諦めるのは早計だ。まずは総務部署に掛け合ってみるべきだろう。

駐輪場の確保

次に駐輪場の確保だけれども、これは勤務先に申請する際にも求められることが多い。特に都市部では勤務先の建物に駐輪場が無い場合が大半だし、近辺が駐輪禁止区域となっている場合も多いので、気を付けておきたい。

なお、近隣の定期駐輪場事情が良くない場合もあるようで、僕の場合は空き待ちで2ヶ月掛かった。酷い所では年単位待ちまであって衝撃を受けた(実際に駐輪場の運営会社から聞いた話)。新しく自転車を購入する場合など、買ったは良いが駐める所が無いという残念なことになりかねないので、駐める場所は必ず先に確保しておきたい。

保険の加入確認

これも勤務先に申請する際に大抵は求められるはずだ。というのも、多くの自治体の条例では、会社が従業員に自転車通勤を認める場合、保険への加入が義務付けられているからだ。

僕の場合は、幸運なことに自宅の火災保険に自転車保険も付帯していたため、新たに加入する必要が無かった。その他の保険でも自転車保険は付帯している場合があるので、確認しておくと良いだろう。

direct.nisshinfire.co.jp

自転車を準備、とりあえず1ヶ月走ってみた

ここまで来てやっと自転車の準備ができる。僕の場合は2013年に購入したブリヂストンの「通勤向け」を謳うママチャリ「ビレッタ」をそのまま利用する。当初から片道5km程度の比較的短距離を想定していたので、購入したのは一番下位機種「ユーティリティ」だ。ちなみに、純血派の騎士侯は「ヴィレッタ」なので、お間違いなきよう。

www.bscycle.co.jp

実は、自転車通勤を始めた当初は特に何もせずに走り続けて問題無いだろうという甘い考えを持っていた。自宅の駐輪場が屋内にあったおかげで見た目もそんなに劣化していなかったし、ブレーキの効きも良かったからだ。

整備を考える切っ掛けになった事件

自転車通勤を始めてから丁度1ヶ月あたりで、空気圧が低下してきたような気がしたので空気を入れることにした。そこで悲劇は起きた。

「プシューーーーー」

後輪のタイヤに空気を入れてからクリップを外すや否や、もの凄い勢いで空気が抜けていき、タイヤはペコペコになってしまった…。

さすがに購入してから5年以上になるし、チューブが弱っていたのかと、最初は思った。ただ、パンクならば空気を入れている傍からどんどん抜けていくはずで、どうにも妙だ。とりあえず、困った時にはグーグル先生に訊いてみるのが一番だ。

虫ゴム劣化からのバルブ交換

ググったら案の定、全く同じような事例が幾つも出てきた。「虫ゴム」というチューブから空気が漏れるのを防ぐ部品が劣化していたらしい。普通は1年程度で交換するものらしいけれども、今までこんな事例が無かったので全く知らなかった…。

それにしても、そんな短期間で使い物にならなくなるとかイケてないなーとか思っていたら、案の定それを克服するアイテムが出てきた。「スーパーバルブ」という虫ゴムの10倍長持ちするという優れ物だ。

と思ったら、Amazonのレビュー欄に「これを買うくらいなら米式アダプターを取り付けた方が空気圧も計れるし良くね?」というようなコメントがあった。んん?米式とはなんぞや?そもそも空気圧って普通に計れるものではないのか??疑問は募り更にググる。

なんと、自転車の空気を入れるバルブには、英・米・仏の3方式があるということらしい。ざっくり英式はママチャリ、米式はMTB、仏式はロードバイクに採用されることが多いっぽい。そして、空気圧を正しく測れるのは米式と仏式だけとのことだ。

なぜ英式では正しく空気圧を測れないのかは長くなるのでここには書かないが、要するにどうせ交換するならば米式か仏式にした方が良さそうだということで、まさにその要件を満たすアイテムがあった。しかも数百円で。

これは英式バルブから虫ゴムを抜いた後に取り付けることで米式に変換するもので、何も知らなかった僕でも手で簡単に交換できた。あとは、米式に対応した空気入れを用意すれば、手の感覚に頼らない空気圧の管理ができるようになる。

全体点検とチェーンのメンテナンス

さて、これで安泰かと思いきや、今まではタイヤの空気圧が低かったから気付かなかったけれども、どうにもチェーンに引っ掛かりを感じる。音も少し軋んだ感じで良くない。

ちなみに断っておくと、以前に実家で乗っていた自転車はベルトドライブだったので、チェーンに注油が必要ということをそもそも知らなかった。というわけで、これもググる所から。

ただ、自転車のチェーン注油については情報が多すぎて、何が何やらという感じだった。Amazonに良さそうなメンテナンス道具一式も売っているけれども、3,000円台とかそれなりにお値段するし。

であればと、試しに近所のサイクルオリンピックへ自転車を持って行って、状況を話してみた。すると、最初にタイヤやブレーキの劣化を見てくれて、パーツの交換は必要無いが、年数が経っているから全体点検と、チェーンの注油もやってもらえることになった。

www.olympic-corp.co.jp

しかも、これがまた安い。全体点検は1,000円、チェーンの注油は200円。税込合計1,296円也。100円ショップでメンテナンスの道具を揃えてもこれくらいするのではないだろうか…。というわけで、迷わず店に依頼した。

預けてから3時間、帰ってきた自転車はチェーンやギア周りもピカピカで、滑りも見事に滑らかになっていた。これからはきちんと定期的に注油しよう…。

まとめ

というわけで、ママチャリで自転車通勤するために知っておくと良さそうなことをまとめると、次のような感じになる。

  • 勤務先への申請は必ず行うこと。
  • 定期契約の駐輪場など、駐輪スペースを確保すること。
  • 自転車保険に加入すること。
  • 虫ゴムは米式バルブアダプターに交換すると空気圧管理がし易い。
  • 自転車屋の点検とチェーン注油がめっちゃ安くて早い。
  • 自転車も定期的なメンテナンスは大切。