35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

OB会に便乗した鉄道旅 2019

毎年6月は、母校のコンピューター系クラブからOB会のお誘いがあるので、参加させてもらっている。今までもこだまのグリーン早得を使ったり、マンネリ対策はしてきたのだけれども、今年は日曜開催ということもあり、思い切って在来線で前日入りしてみた。

一筆書き切符で少しお得に

JRの切符には乗車距離が長くなるほど運賃が安くなる。今回はその仕組みを利用して、往路は主に中央本線経由、復路は東海道本線・新幹線経由で切符を購入した。

ここで「太多・高山線」となっているのは、一筆書きの距離を伸ばすため。文字通り、一筆書き切符では原則として同じ駅を2度通過できないので、多治見から太多線・高山線経由で岐阜へ向かい、そこから東海道本線で回ってくるようにすることで、名古屋-岐阜間も一筆書きに含めることができる。あと、単純に太多線に乗ったことが無かったというのもある。

ちなみに、最終目的地が京都ならば草津から草津線・関西本線経由で名古屋まで出れば良いのでは?という疑問は尤もだ。というか、本当は僕もそうしたかった。けれども、OB会が終わってから草津経由で帰るとなるとその日のうちに東京まで辿り着くのが難しいので、泣く泣く諦めたのが真相だったりする。

あとは、名古屋から先は時間が足りなくなった時のために新幹線経由にしておいた。こうすることで、在来線も新幹線も選んで乗車することができる。

早朝の新宿から一路甲斐路へ

当日は新宿駅4:58発の高雄行き始発電車から始まる。土曜日の始発電車に乗ったのは初めてだけれども、まず歌舞伎町界隈から人がわらわらと駅へ向かっている時点で色々と覚悟完了した。案の定、新宿駅ホームは通勤ラッシュのような人混み。しかも酒臭い。1本ずらしても良かったかな…と思いつつも、八王子での乗り換えを優先して苦行に耐える。

八王子駅で途中下車して、駅舎と駅前をぶらっと見たり、軽食のおにぎりとお茶を買ったりしてホームで待つこと約30分。中央本線から115系が引退して久しいとはいえ、松本行きであればセミクロスシートの211系だろうと期待していたものの、やって来たのはオールロングシート編成の211系。6両なのは良いけれども、3時間以上もこれに乗るのか…。まぁ、中央本線は特急銀座なので、快適に過ごしたければ特急に乗ってねということか。

まさかの運転見合わせ

長野県に突入し、漸く乗り換えの塩尻駅かと思った矢先、不穏な車内放送が。曰く、中央西線でトンネル内火災のため、特急しなのが夕方まで運休するとのこと。夕方までとは穏やかではない。かといって茅野から飯田線で迂回するには時間が掛かりすぎるし、北陸経由ではJRの在来線が使えない。ひとまず塩尻駅へ向かって状況を確認することにした。

塩尻駅ではみどりの窓口に行列が出来ていて、駅員も総出で対応している大混乱の状況。とりあえず近くの駅員に相談してみると、名古屋・京都方面であれば東京まであずさで向かい、のぞみで向かうように案内しているとのこと。駅員から「ちなみにどちらから来られましたか」と訊かれたので、素直に「新宿からです」と答えたら、ずっこけられた。

代行バスが出る予定が無いかとも尋ねたけれども、どうにも歯切れの悪い回答だったので不思議に思ったけれども、そういえば塩尻駅は会社境界だったことに気付く。JR東海との境界駅で、東海管轄の駅は亀山のみ。つまり塩尻駅はJR東日本管轄なのだ…そりゃ要領を得ないはずだ。

というわけで、JR東海に問い合わせてみるも、「現時点で代行輸送について案内できることは無い」との回答。さてどうするかな…と思案し始めた矢先、塩尻駅から中津川駅まで直行の代行バスが出るとのアナウンスが。救われた…。

安心したら腹が減ってきたので、待合室に入っていた駅そばで腹ごしらえ。本当は塩尻では山賊焼きを食べたかったのだけれども、バスが来る時間もわからなかったのでサクッと。でもそこは信州。駅そばでも東京の適当な蕎麦屋より美味い。

代行バスで中津川へ

元々は10:54発の中津川行きに乗る予定だったのが、代行バスは11時に到着し、15分ほどしてから発車。とはいえ、直行なので長野道・中央道経由でかっ飛ばしてくれる。木曽山中の車窓と引き換えに久々の恵那山トンネルをくぐり抜け、中津川駅にはほぼ予定通りの13:55頃に到着。まさかその後の予定が狂わないとは思っていなかったので、僥倖だった。ありがとう、JR東海さん。まぁ、特急を使う予定だった乗客にしてみれば結構なロスになったのだろうけれども。

東海区間も座席運無し

中津川からの名古屋行き快速は、予想通りの211系。この区間で313系に乗れた例しがない。そして多治見からの太多線。ここは武豊線から転属してきたキハ75形で溢れているという印象だったし、キハ25形にしても転換クロスシートの1次車が多いと期待していたのだけれども…。

結果はキハ25形1000番台。まさかのオールロングシート。なのにすれ違う列車は全部キハ75形。どういうことなのよ…。

更に岐阜駅で乗り換えた米原行き新快速。こっちはさすがに5000番台か、そうでなくとも転換クロスシートが来るのは絶対だと信じて疑っていなかった。やって来たのは313系。見たところ方向幕なので、0番台かなと思いきや、まさかの3000番台ボックスシート!!

東海道本線の快速運用で3000番台???そんなのありか…と思いつつ、レアなので座ってみたものの、さすがに長旅で直角シートはきつい。ちなみに、後ろ4両はさすがにオール転換クロスシートだろうと思って覗いてみたら、1000番台だった。見たことないレア編成だ…。とりあえず混んでいたし、大垣で切り離される可能性も考慮して3000番台のボックスを1人で優雅に占拠。結局切り離されなかったけれども。

225系初乗車

米原駅で今までのアンラッキーをひっくり返してくれた225系100番台。0番台も含めて一度も乗れていなかったけれども遂に。正直な所、社内のLCD以外は顔といい座席の座り心地といい223系や221系の方が好きなのだけれども、一度乗りたかったので嬉しい。しかし顔が直角になった影響なのか、130km/hでかっ飛ばすと223系以上に凄い音がする。

総本店

さて、京都に着いてやるべきことはただ1つ。

数年ぶりの天下一品総本店。OB会が開かれるのは彦根だけれども、これだけのために京都まで更に1時間、そこからバスで50分揺られて北白川までやって来た。まぁでも、東京からの距離を考えれば彦根と京都なんて近所なのだ。

店は相変わらず繁盛していて5人ほど先客が並んでいたけれども、回転の速い中でもスープの濃度は相変わらずの特濃。本店でしか味わえないこの濃さ、わざわざ足を運ぶ価値を感じる。

最後の対面

翌日、OB会を終えて帰ろうとした所、後輩が名駅まで送ってくれると言うのでお願いすることにした。切符はあったけれども、万年通行止めの国道360号鞍掛峠が開通したというので、久々に通ってみたかったということで。そして、この判断は大正解だったと後で知ることになる。

駐車場へ向かう途中で近江鉄道の方を見てみると、そこには先月引退したはずのあかね号700系が!

今回の滋賀行きにはギリギリ間に合わず、5年前にお多賀参りで乗ったのが最後になってしまったと残念に思っていただけに、最後に顔だけでも見ることができたのは幸いだった。

締めのうどんを食べて東京へ

鞍掛峠を(安全運転で)攻めつつ名駅へ向かってもらい、エスカで後輩と山本屋本店の味噌煮込みうどんを堪能する。少し前までは東京でも「山本屋総本家」の方の味噌煮込みうどんを食べられたのだけれども、生憎閉店や休業で東京の店舗が全滅してしまったので、この機会に食べておいた。他にも東京で味噌煮込みうどんを食べられる店はあるけれども、やっぱり二大山本屋のような芯のある麺や濃厚な味噌出汁は本場で味わうのが一番だ。

最後の帰路は、のぞみの2桁台を狙って指定。JR西日本編成の「いい日旅立ち」チャイムを聴いて郷愁に浸りながらの東京帰着となった。

おわりに

マンネリ化を避けるために在来線切符を取ってみたら、予想外の展開が多すぎて刺激溢れる旅になって面白かった。他にも小ネタを挟んだツイート一覧は以下から。