AnsibleでWSL2上のUbuntuを構成管理する
MacからWindowsへの移行シリーズもいよいよ最終回。今回は、WSL2配下のUbuntuの構成管理ついて触れていきたい。なお、シリーズの目次は上記リンクから辿ってほしい。
ここでやること
- Ubuntuを構成管理するためのAnsible Playbookを作る
成果物
Ubuntu on WSL2を準備する
今までに紹介したPowerShellスクリプトの中で、実はWSLもUbuntuも準備されているのだけれども、どこで行われていたのかをスルーしていたので改めて触れておきたい。
まず、autounattend.xmlで Microsoft-Windows-Subsystem-Linux
を追加することで、無人セットアップの中でWSLが自動的に有効となる。
次に、install_packages.ps1で wsl-ubuntu-1804
のパッケージを追加することで、Ubuntu 18.04がインストールされる。これはWindows Storeからインストールするのと同じ結果となる。
更に、78行目の下記コマンドでUbuntuの動作環境をWSL1からWSL2に変換している。
wsl --set-version Ubuntu-18.04 2
これでUbuntu on WSL2の準備は完了だ。
Ansible Playbookを作って実行する。
ここからは一般的なAnsible Playbookの作成なので、Macをゴリゴリカスタマイズしていた諸氏にはお手の物かと思う。実際、僕もUbuntuの利用経験はほぼ無かったけれども、サクサクとPlaybookを作ることができた。もしハマることがあったとしても、公式ドキュメントなり各種記事を参照すれば大丈夫だろう。
ちなみに、成果物のinstall.ps1ではPowerShell側からAnsible Playbookを実行しているため、そのままだと日本語が文字化けするという問題がある。別に英語にすればいいやとスルーしたけれども、この辺の文字コード周りの問題はまだWindowsには残っていることは注意されたい。
あと、僕の作ったPlaybookではAnsible Vaultを利用しているため、Playbookが走り出すタイミングでパスワードを要求されてしまう。ここも改善しようかと思ったけれども、Windowsへの移行に挫折してしまったので放置状態になっている…。
おわりに
ここまでの流れで、Windowsをそこそこ使える状態にまではできるかと思う。僕はフォントの見にくさもあって一旦移行を保留したけれども、ARM化など今後のMac界隈の趨勢次第では再び本気で移行を考えることもあるだろうと思い、折角長期間試行錯誤した成果だし書き残すことにした。これからWindowsへの移行を考えている方の参考になれば幸いだ。

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