35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

三度目の彦根を高速バスで(養老線もあるよ)

大学時代の先輩の結婚祝いがあったので、今年3回目の彦根遠征をしてきた。

行程に悩む

以前から東海道本線や中央本線をフィーチャーしていることからもお察しの通り、僕は東海道新幹線については心底飽きている…。決して嫌いではないのだけれども、東京生活が10年を超えてきて、それでも年に数回は彦根だ京都だ三重だと往復していたので、すっかり移動手段としか感じられなくなってしまった。

そして、今年は既に中央本線を2回利用していて、東海道本線は静岡県内が地獄なのであまり使いたくない…となった時、「バスならどうか?」という乗り鉄にあるまじき選択肢が脳裏を過ってしまったのだ…。とはいえ、競合の交通手段を知った上で鉄道の魅力を再確認するのも一興だと適当な言い訳を付けて、色々と調べてみる。

夜行バスについては、20代の時に一度だけ復路で利用したことがあったけれども、3列シートでそこそこ快適な座席だったはずなのに降りる頃には全身ガシガシで、2日間くらい体調が微妙だった悪夢が蘇る。おまけに東京-彦根間の便は、東京側の発着が東京駅近くの鍛治屋橋駐車場なので、西側の住民的には便が悪い。というわけで、夜行バスは即刻却下。

そうなると昼行の高速バスなのだけれども、これは距離的な問題で彦根までの便は乗り継ぎ含めてまともに存在しないらしい。ただ、東京-名古屋間は複数社で競争があって選びやすいし、運賃も3連休のかき入れ時で往復7,000円程度と非常に安い。これに名古屋-彦根間の列車運賃を足しても1万円を少し超える程度なので、新幹線で往復する場合の半額程度。やはりバスは安い。

一方の所要時間はというと、車で東京へ行ったことは何度かあったので予想は付いていたけれども、大体6時間弱。まぁ在来線でもこれくらいは掛かるし妥当だろう。乗り換えが無いから楽というメリットもある。ただ、ここで「3連休」という罠を完全に見過ごすというバス旅初心者にありがちなミスをやらかすのだけれども…。

バスタ新宿、すごく便利

さて、往路は3連休初日の11月2日(土)8時ちょうど、バスタ新宿発。バス旅行に慣れている諸氏からすると、既にフラグが立ちまくっているのだろうが、僕はまだのほほんと初めてのバスタを堪能していた。

今回は歩いてバスタに向かったのでそんなに感じなかったけれども、新宿駅からずっと屋根のある所を歩いて行けるので、非常に便利になったと思う。南口からであれば甲州街道を隔てた向かい側だし。あとは、昔はバスターミナルが点在していたのが一点集約されたのも大きい。名古屋側の発着は今回ささしまライブなのだけれども、名駅にもタワー乱立させなくて良いからバスターミナルを作ってくれ〜〜〜と思ってしまう。

バスの車両について

www.489.fm

今回乗り込んだのはさくら観光の@ライナースタンダート。きちんとした写真が撮れなかったけれども、リンク先のような感じ。車体後方にでかでかとアットマークが描いてあって、これがサービスエリアでの休憩時にとても助かった。東京-名古屋間はドル箱路線だからなのか、昼行バスなのに全席コンセント付きというのも素敵。あと無線LANまで使えて最高かよ!と思ってしまった。

これは使うしかない…ということでおもむろにノートPCを取り出して接続してみる。確認くんを見る限りではソフトバンクのモバイル回線らしい。そして発車直後で誰も繋いでいないだろうと思いつつ、スピードテストをしてみると…、まさかの下り300kbps…。ブラウザーの画像がじわ〜っと出てくるのを見たのは一体何年ぶりだろう…。1接続あたりの速度を制限しているのかもしれないけれども、テキスト中心で利用するならまぁ問題ないレベル。ただ画像や動画が多くなると使い物にならないので、そういう場合は自前のLTE回線を使った方が良さそうだ。

地獄の大渋滞

高速道路に入ると、早くも道路が混み始める。そして無情にも流れる渋滞情報のアナウンス。ここで漸く3連休の東名渋滞の酷さを思い出す。そうだ、バスだって東名を通るんだもんな…。そんなことを考えても後の祭り。まぁ時間にかなり余裕を持ってはいたので、2時間くらいの遅れならなんとかなるさと気楽に構えていた。

結果、2時間40分遅れ。静岡県内に入るまでに4時間掛かるってどういうこと…。

おまけに到着は名駅から南に1kmほど離れたささしまライブ。新幹線でないと会に間に合わないことは確実だったので、名駅まで全力疾走する羽目になってしまった…。幸か不幸か、自転車通勤と筋トレを続けているおかげで簡単にはへばらない。ギリギリの所で新大阪行きのひかりに滑り込めた。汗だくになったけれども…。

まぁ、そこまでには久々にインストールしたEXアプリの不具合でモバイルSuicaのIDをコピペするとエラーになる(手入力しか受け付けない)という残念な出来事があったのだけれども、それはまた別の話。JR東海のサポートセンターは頑なに不具合と認めなかったけれども、それはまた別の話、そう、別の話…。

彦根の定番

無事に結婚祝いの会を済ませ、いつものようにステーションホテルに宿泊。2日目は丁度たねやとクラブハリエの喫茶が開店する所だったので、久々に入ってみた。

東京だとバームクーヘンの専門店的な立ち位置になっているけれども、方や彦根はバームクーヘンがメニューから無くなっていた…。まぁ、何でも美味しいから良いかと思いケーキセットを注文。スイートポテトとクリームブリュレという彩りを考えない選択をするも、良い感じに飾ってくれて秋っぽくなっていた。彦根城の堀を眺めながらの優雅な朝食?だった。

養老線初乗車

帰りのバスは名古屋を夕方に出るので、それまで近場の鉄道を楽しもうと適当に時間を繰ると、樽見鉄道は厳しめ。あとは大垣から養老線を揖斐か桑名方面というのも未乗だったので、どうせ向かうのは名古屋なので桑名方面へ乗っていくことにした。

養老線は残念なことに、ここ最近車両の急激な東急化が進められていて、既に半数は東急のお下がりになってしまった。まぁ近鉄から継承した600系とその派生系列は、種車から数えれば還暦近い車両ばかりなので仕方ないことだとは思うけれども、個人的には東急も東急の車両も 禁則事項です なので残念極まりない。

そんな思いが通じたのか、桑名行きの列車は古き良きマルーンレッド単色の620系。幼少期に実家の庭から眺めていた近鉄電車の色だ。そしてお隣の揖斐行きはラビットカー塗装。昭和にタイムスリップしたかのような組み合わせだ。恐らくこんな貴重な光景を目にするのも最初で最後だろうと思いつつ、堪能させていただいた。

あとは、途中駅の待ち合わせでこんなコラボ車両も。キティーちゃんは本当にどんな所にでも来てくれる懐の深いお方である…。

その他、東急のお下がり車両だと赤帯、緑帯、緑歌舞伎と交換した。

名駅の定番

桑名からは流れで近鉄に乗車。2610系L/Cカー…東京だと座席指定料金を取られるような車両が20年以上前から平然と走っている近鉄沿線は、やっぱり凄い。まぁ、名古屋線は近鉄車両の最終処分場と言われているけれども…。それでも2ヶ国語の自動放送のような変化は少しずつ感じられる。

というわけで、名駅に着いたら行く所は山本屋本店一択。…が、今回は連休ということもあってか、エスカの山本屋本店が大行列。仕方ないので名古屋駅前店の方へ遠征してみた。

やはり冬場の麺類といえば味噌煮込みうどん。地元にいた頃は週1で食べていたけれども、東京ではなかなか食べる機会が無くて、山本屋総本家もいつの間にか都内で営業する店舗が無くなってしまった。というわけで、ついつい名駅へ来る度に堪能してしまう。

そして帰路へ

微妙な時間に昼食を取ったので、バスの中で食べる用の夕食は軽いものにしようと、近鉄名古屋駅構内の千寿にて天むすを購入。なお天むすは間違っても名古屋飯ではない。千寿の本店は津大門、歴とした三重のご当地グルメである!天むすを名古屋飯と呼ぶのは、赤福を名古屋名菓と呼ぶに等しいと肝に銘ずべし!!

…閑話休題。

帰路は比較的渋滞も穏やかで、10分程度の遅れでバスタに到着。大雨だったけれども、JRから私鉄地下鉄まで雨に濡れずにアクセスできるので、僕も副都心線の新宿三丁目駅まで傘要らずで辿り着くことができた。

おわりに

昼行バスでの長距離旅は初めてだったけれども、時間に余裕があれば安くそこそこ快適に移動できることがわかった。個人的にはやっぱり列車からの車窓が好きなのでバス派に転向することは無いけれども、東京-名古屋間のように列車も飽きたような地域の移動については使っても良いかなとは思った。

寿がきや カップ みそ煮込うどん 107g×12個

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