令和最初の年越しということで恒例の初詣記事を書こうかと思ったけれども、さすがに3年連続は芸が無いので別の内容を書くことにした。ネタに困っていてふと思い出したのは、西日本から東京へ越してきて丸10年が経過していたという衝撃の事実だった。
激動の10年前
東京に出てきた10年前というのは、今とは全く状況が違ったし、激動の時代だった。
- まだ27歳だった
- 第二新卒で入って楽しくやっていた会社が潰れた(これが原因で東京へ)
- バージョン管理はSVN、デプロイはrsyncなヘボ技術(当時ではマシな方かも)
- まだ同人音楽活動をバリバリやっていた
- 部屋に巨大な自作PCやプリメインアンプが転がっていた
- 彼女いない歴=年齢でなくなった
あの1年が無ければ今の自分は存在しなかっただろうと思えるくらい、濃い期間だった気がする。
とはいえ、もしあの会社が潰れずに、あるいは関連会社に拾われずに滋賀に住み続けていたとして、それはそれで今よりも少しのんびりしつつ楽しくやっていたのではないかという気もする。というか、10年前は普通にそのつもりで、もっとずっと牧歌的な今を想像していたものだ…。
まぁでも、刺激で言えばやっぱり東京の方があったとは思う。良くも悪くもこの10年で6回も転職しながら社会で生き残れているのは、リモートワークがまだ一般的ではない時期と考えれば東京でしか不可能な芸当だっただろう。それもあって、10年で随分遠くへ来た感覚がある。
10年で変わったこと(仕事)
スキルについては、全く予期しない形で早い段階からリードエンジニアを任されたのが大きかった。
結果、マネジメントの方は想定よりも随分と早くに身に付けることになった。ただ、僕は生来の人嫌いなので、向いているか否かはともかくとして続けるのは消耗する。その代わり年収は一気に上がったのがザ・日本という感じ。もっと今以上にスペシャリストの方にも目を向けてほしいのだけれどもなぁ…。
一方の手を動かす方については、リードエンジニアやマネージャーをやっていた時期はどうしても一歩遅れていた感がある。特にその時期はソシャゲ界隈で日々の運用に奔走していたので、なかなか新しいネタに触れるだけの余裕が無かった。まぁ大体の問題は札束と筋肉で乗り切れると知って胆力は付いたけれども、本当はもっと技術でスマートに解決したい…と思う自分がずっと後ろにいた気がする。
この状況がひっくり返ったのは現職からで、マネジメントと日々の繁雑な運用から解放されたおかげで技術に全振りできているのが楽しい。マネジメントは、やらなくても回るのであればやりたくないものだと心底思う。
10年で変わったこと(仕事以外)
あまり良い文脈では使われないけれども、「選択と集中」を続けてきた。音楽活動はキッパリと辞めてエンジニア業に専念することにしたし、物は持つだけ執着するからと徹底的に持ち物を減らしてきた。10年前は物置用に1LDKの部屋に住んでいたけれども、今はその気になれば(AV機器とPCモニターを諦めれば)スーツケースで移動生活もできる。
これは闇雲にやっていたわけではなく、20代のパフォーマンスを30代以降でも極力維持するために行ったことだ。30代になって頭の回転や体力は確実に落ちてきているので、その分「積極的にやらないこと」を増やした上で本当にやりたいことに集中しやすい環境を整えた。
とはいえ、趣味や無心状態からの気付きは間違いなく人生を豊かにしてくれるのもまた事実。なので、社寺巡礼や鉄道といった核になる趣味は残してある。また暇と感じる時間は存在しないけれども、積極的に無心になる時間を時々作るようにしている。人によっては座禅も良いだろうし、僕の場合はたまの旅行でボーッと景色を眺めて頭をスッキリさせるようにしている。
色々と変えてきたことで、体感的には10年前よりも今の方が充実度の高い生活を送れていると思う。
この先の10年を見据える
これまでの雑な振り返りはここまでにして、ここからはこの先のことを雑に考える。
仕事については再びマネジメントに振っていくことは考えたくない。それはこの10年で自分のASDを自覚したこともあるけれども、何よりも僕自身がプレーヤーでいることを楽しいと思っているので、できれば生涯現役一兵卒でやっていきたい。まぁ、そのためにはある程度の尖ったスキルが求められるのは確実なので、今以上に技術を吸収しつつそれなりに認知されるレベルのアウトプットを出していこうと思っている。僕の場合、やりたいことの傾向からしてアプリやウェブサービスになると思う。
あと、仕事以外では若干出遅れた感のある体力維持に努めたい。既に右半身が凝りでガタガタなので、筋トレは毎日継続。そして自転車通勤も会社がある程度至近である限りは続けていきたい。絶対に無いとは思うけれども、10年後メタボになっていたら死なすぞ、10年前の自分より。
おわりに
あんまり色々考えたところで10年後なんて絶対に思い描いた通りにはならないし、それはこの10年を振り返って全然想像と違うことからも確実。なので何か新しい取り組みをやっていくとか、そういうのは敢えて考えずに思い付いたらやっていくことにする。まぁあとは「流れに乗る」ということも多いので。10年前の東京引越のように…。
10年後は令和12年、2030年、47歳!?リニア開通済み!?
………やっていきましょう。