35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

ブログの方向性とウェブエンジニアの生存戦略

今後このブログをどういうスタンスで書いていこうか迷っていたら、ウェブエンジニアとしてこの先数十年をどうやって生き抜くか、みたいなことにまで妄想が及んでいた。

自分の汚い部分も含まれるので、ここに書くべきかどうかは迷ったけれども、記事として残しておくことでその時々の自分の考えを追跡できるので、現時点での心中を書き綴っておこうと思う。結論の無いポエムである。

先鋭化するか否か

先の記事では中々壮絶なブコメを貰ったけれども、一方で色々なブログで言及され、その内容も興味深いものばかりだった。届けたい人達にはきちんと届いているのだなという手応えは感じられたので、書いて良かった部分はあったと思う。

ただ、こうした試行錯誤を重ねた上で、分野を絞ってブログとしての方向性を先鋭化していくかどうかという所については、正直どうしたものかと迷っている。世に溢れるブログ運営指南を正とするならば、迷うこと無く先鋭化すべきなのだけれども、それはブログ運営の目的が「収入」にあるからだろう。

僕の場合、ブログを書き始めた当初の目的は、文章を書くこと自体であったり、自分の考えや知見を記録して、後から追跡できるようにすることだった。先鋭化するとなると、前者はともかくとして、後者については書く記事が選別され、自分の一面だけが表に出ることになる。これを良しとするかは難しい所だ。

プレゼンス強化の必要性

一方で、ブログには所謂「プレゼンス強化」の可能性を感じているのも事実ではある。おっさんウェブエンジニアが引退までこの職に在り続けようとした時に、できれば不惑を迎える頃までには「○○の人」という確固たる肩書き的なものは持っておきたい。

今までの経歴だけだと、40代は過去の実績でギリギリ渡り歩いて、50代以降はジリ貧になるだろうなという、漠然とした予感はしている。若手の優秀なエンジニア達が次々に台頭している中にあっては、そういう厳しい未来は普通にあり得ると思っている。

実際、30代前半の頃にはそこそこ頻繁に来ていたスカウトメールや電話の類が、ここ1〜2年で一気に減った。そりゃ、僕が採用担当者だったとしても同じだろう。20代や30代前半と、30代後半のウェブエンジニアが居たら、余程の見所がない限り30代後半の人を積極的に採用しようとは思わない。歳を取れば取るほど、一般に伸び代は小さくなるのだから、こればかりはどうしようもない。

肩書きという必要悪を受け入れるか

僕自身、肩書きなんて糞食らえ、大事なのは中身だろうという中二的な思いはある。ただ、肩書きのような目立つものが無いと、例えそれが本当に素晴らしいものであっても埋没しかねないのもまた事実だ。

例えば、推しのアニメ作品を人に薦めるとして、「この作品はストーリーがほげほげで、作画がふがふがで…」と中身の良さを説明するのと、「○○で有名な□□監督の最新作」と言うのでは、○○が広く知られている場合、どちらが一般に興味を惹かれやすいかは言うまでも無いと思う。悔しいけれど!そうやって映画や本のキャッチコピーは作られるんだな…畜生め(失礼)

閑話休題。

悔しいけれども、優秀な若手ITエンジニアが台頭する昨今において、おっさんエンジニアが埋没しないためには、「プレゼンスの強化」のための肩書きは必要悪なのだろうとは思う。

本業はもちろん大事だが

いざ肩書きを得る(これ、凄くアレな表現だな…)として、ウェブエンジニアである以上、ウェブサービスの土俵でやるのが王道なのは言うまでも無い。実際、僕の過去の経歴にしても、そこそこ有名だったソシャゲの名前を出すと目の色を変える人達は沢山居た。

ただ、ウェブサービスはヒットのハードルが高いし、サービスが終了すれば忘れ去られるので足も早い。仕事にせよ趣味にせよ、コンスタントに開発実績を作っていこうという意志はあっても、必ず結果に繋がる保証は無い。なので、別の軸も用意しておきたいというのが本音だったりする。

そう考えた時に、ブログというのは一つの軸として成立する可能性を秘めていることは間違いないと思っている。でも、そのために本当に書きたいことを捨てて、知名度を上げることに重きを置くのは本末転倒だと思うし、PVを稼ぐことを第一目的とした炎上狙いとかSEOハックみたいなことはやりたくない。この辺り、塩梅が微妙な部分ではあると思うけれども、世のブロガーと呼ばれる人達はどういう信念でやっているのだろうか、気になる。

ちなみに、物書き以外で何かできそうなことを考えた時に、10年前は同人界隈で音楽を作ってたなぁとか、20年前は書をやっていたなぁとか、昔取った杵柄を思い出していた。けれども、いくら過去に実績を残していようが、結局は続かなかったことなので、それよりは今続けていることを大事にしたいと思っている。

おわりに

取り留めの無い文章になってしまったけれども、一朝一夕でどうにかなることでもないので、長い目で見ていこうとは思っている。可能性が多いに越したことは無いので、色んな所で種は撒きつつ。

まぁ、撒いた種が全く育たなかったり、逆に撒いた覚えの無い所から巨木が生えてきたりするのも含めて人生なのだけれども。

なので、誰か五千兆円ください。