35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

令和にまた参りたい神社

平成もいよいよ大詰めというということで、平成最後のブログ記事として鉄道、アニメ、音楽などの趣味から何かしら振り返り的なものを書こうと思ったけれども、ここはやはり神社だろうという天啓によって、平成に参った神社の中から特に良かった所を挙げていきたい。

なお、僕の好みを挙げておくと、次のような感じになる。

  • 祭事以外は概ね混雑していない
  • 都市から離れた閑静な地である
  • 動植物に溢れている

ちなみに、写真を撮る習慣がブログを書き始めるまでほぼ無かったため、過去に参拝した神社の写真はWikipediaから引用させていただいているのであしからず。

瀧原宮(三重県度会郡大紀町)

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著作権者 N yotarou氏 / CC BY-SA 3.0

皇大神宮(伊勢神宮・内宮)の別宮。内宮のモデルになったとも言われるくらいに、内宮とよく似た土地に鎮座しているが、更に山深い場所柄か、荘厳な雰囲気は早朝の内宮以上のものを感じる。土日の午後でもすれ違う人が二桁行くかどうかみたいなことも普通にあるくらいに閑散としていて、玉砂利を踏みしめる音と大自然の音色だけが響く長い参道を歩けば身も心も洗われる。

本殿も木々に囲まれて静寂に包まれている。正宮では御垣内参拝でなければ拝めない本殿は、神明造で質実剛健。皇大神宮の別宮なので、もちろんお祀りされているのは天照大御神である。この荘厳さは写真や文章では表し切れないので、是非とも実際に参拝していただきたい。

諏訪大社 上社前宮(長野県諏訪市)

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著作権者 Saigen Jiro氏 / Public domain

国内でも有数の古社である諏訪大社。実は諏訪大社は二社四宮からなり、一般に諏訪大社というと、上社本宮を指すことが多いし、観光客の多くは上社本宮だけを訪れる場合が多く、普段から賑わっている。

一方の上社前宮は、本宮よりも更に歴史が古く、建御名方神の諏訪入り以前から土着信仰の拠点であったとされる。こちらは良い意味で全く観光地化されておらず、何も知らない人が訪れたらごく普通の地域の神社と勘違いしてしまうかもしれない。それでも、本殿を囲む御柱は紛うことなき諏訪大社のそれであり、境内には神聖な雰囲気が漂っている。諏訪大社を参拝する際には、是非とも上社本宮だけでなく、二社四宮を参拝されたい。下社の春宮、秋宮もまた独特の雰囲気の境内でおすすめだ。

戸隠神社 奥社(長野県長野市)

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著作権者 Chris 73氏 / CC BY-SA 3.0

霊山・戸隠山に五社を配する神社。元々は神仏習合の修験道場だったが、明治の神仏判然令により神社となった。そうした経緯から、境内には仏教由来の建築も数多い。五社の中間に鎮座する中社が規模も大きく、人が賑わう。

ここから奥社の大鳥居へ足を進めると、一気に閑散としてくる。というのも、そこから奥社本殿までは片道2kmを歩かなければならない。ただ、その参道こそが戸隠神社の神髄で、写真の通り、樹齢400年超の見事な杉並木なのだ。この参道を2kmも歩けば、煩悩も吹っ飛ぶというものである。往復4kmは中々の距離だが、歩くこと自体に意味があると思えること請け合いなので、是非とも奥社まで参拝されたい。

北口本宮冨士浅間神社(山梨県富士吉田市)

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浅間神社といえば、有名なのは富士宮に鎮座する富士山本宮浅間大社だ。一方でこちらは山梨側に鎮座する浅間神社で、元々は諏訪神社であったとか。

こちらには7月中旬に参拝したのだが、度肝を抜かれたのは境内一面に鳴り響くヒグラシの大合唱。生まれてこの方、ここまでもの凄いヒグラシの声を聴いたことが無い。夏場の田舎の夕暮れでも、鳴いているのは大抵数匹なのだけれども、この時は何十匹と鳴いていて本当に凄かった。

白山比咩神社(石川県白山市)

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著作権者 Shun Zero氏 / CC BY-SA 4.0

言わずと知れた白山神社の総本社。金沢からかなり山奥へ入った所に鎮座する。僕が参拝した頃はまだ北陸鉄道が加賀一の宮まで伸びていたのだけれども、残念ながら廃止されてしまった。

こちらもまた白山の美しさを感じさせる参道が見事。ただ、同じく山岳信仰で神仏習合から神社へと転換した戸隠神社とは異なり、こちらは仏教的な要素はそこまで感じられなかった気がする。とはいえ、最後に参拝したのが10年以上前なので、記憶が曖昧な部分もあるかもしれないけれども…。

平泉寺白山神社(福井県勝山市)

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著作権者 Namazu-tron氏 / Public domain

こちらも白山神社の総本社とされる神社。平泉寺の名の通り、元々は天台寺院で、やはり明治の神仏判然令により神社となる。ただ、今でも平泉寺の名を冠している所は面白い。あと、白山比咩神社との色々な歴史を紐解くのも面白いのだけれども、それはまた別の話。

境内はこれまた正に神仏習合で、境内の庭園は完全に寺院のそれ。また、参道の苔が見事なので、夏場の雨上がりにでも参れば格別だろう。こちらも最後に参拝したのが10年以上前なので、そろそろまた参拝したいものだ。

殿堂入り:神宮(三重県伊勢市)

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季節と時間を選ばないと大混雑になるので挙げようか迷ったが、やはり神宮は何度でも参りたいので紹介しておく。おすすめは夏場の日の出と共に豊受大神宮(外宮)へ参拝し、すぐに皇大神宮(内宮)へ参拝するコースだ。神宮は正宮内だけでも14の別宮が鎮座するので、これだけでも良い時間になる。おかげ横丁の誘惑はあるだろうけれども、後のお楽しみに取っておこう。これならば、土日であろうと昼間の混雑が嘘のような静けさの中で参拝できる。

ちなみに、正宮外には瀧原宮の他にも別宮が点在しているので、時間が許せばそちらもおすすめ。どこも正宮とは少しずつ違って、でもやはりお伊勢様だなぁと感じられる、素晴らしい社である。

おわりに

こうしてみると、本州の真ん中辺りに集中しているけれども、そもそも神社が機内に多いというのと、僕自身が三重県や滋賀県を主な住処にしていたのでどうしても偏ってしまったのだと思う。

なお、昨今の御朱印ブームで神社はどこも参拝者が増えているので、僕が参拝した時点と今とでは混雑具合が全然違う可能性もあるので、そこはあしからず。まぁ、瀧原宮については自信を持って(持つな)空いていると断言できるので、重ねて推したい。