35歳というのは所謂おっさん世代だ。「まだまだ若い」と思っている同輩も多いかもしれないけれども、少なくとも20歳そこそこの新卒諸君から見たら、一回り以上も離れたおっさんに違いない。おっさんと言えば各所で老害とのそしりを受け始める世代だ。そこで、最近はよく「自分は老害化していないか?」ということを気に掛けるようになったので、頭の整理がてら大きく3点挙げておこうと思う。
過去を美化しない
「昔は良かった」というのは老害の常套句だ。インターネット界隈でも、2000年前後のテキストサイト全盛時代の方が良かったみたいによく言われるけれども、本当にそうだろうか?物事の一面だけが切り取られて美化されていないだろうか?インターネットも現実世界も、昔は今よりもずっと不便だった。ほんの10年ほど前でもスマフォは一般に普及していなかったし、20年ほど前となるとインターネットすらまともに普及していなかった。そんな時代に誰もが戻りたいと思うだろうか?僕は嫌だし、況んや若者達をや、ということだ。
若者達の方が優秀だと自覚する
30代になって痛感することだけれども、10代や20代の頃と比べて明らかに記憶力が悪くなったと思う。また、心身にもガタが来て、長時間の集中作業とかも厳しくなってきた。多少の個人差はあるかもしれないけれども、自身の過去と比べて今の方が脳も心身も調子良いという話は余り聞いたことが無い。
それに加えて、若者達は例え数年であったとしても、僕達よりも多くの歴史を学んでやって来る。特にITのような動きの速い業界ではこれが顕著で、僕達が学生の頃は漸くインターネットの常時接続が実現した程度で、GitHubも無ければ、ウェブのMVCフレームワークさえもまともに存在しなかった。でも今の若者達は新卒の時点でそういう知識は当たり前に持った状態でやって来る。
「あいつらはアセンブラを知らない」とか言っている暇があったら、GoやPythonを勉強した方が良い。
常に新しいやり方を模索する
1つの技術に特化したりするとありがちなのだけれども、この歳になってくると新しい知識を吸収するのに若い頃よりも時間が掛かるし、そのくせ長年の経験で既存の知見については貯まっているということで、どうしても自分のフィールド内で戦いがちになってしまう。
ただ、世界は日進月歩なので、暫くは長い経験で培った貯金を切り崩すことで耐えられたとしても、いずれは新しい知見に圧倒されるようになる。なので、経験があるからと既存のやり方に固執せず、常に新しい知識を仕入れないと付いて行けない。
EmacsやVimを思い切りカスタマイズしてあったとしても、ひょっとするとVSCodeやIntelliJの方が生産性が上がるかもしれないのだ。まずは試してみる所からだ。
おわりに
色々と書き連ねてみたけれども、結局の所老害というのは過信から来るものだと思う。変なプライドを持たずに、常に若い世代や新しい知見を敬う姿勢があれば、自然と自身も新しい世代に適応していけるはずなので、僕もまだまだ若者達に置いていかれないように食らいついて行こうと思う。
取り敢えず、最新のアニメは欠かさない。シュタゲゼロもひそまそもダリフラも最高だ。
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