シネマシティの音に衝撃を受けてから半年。
響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~の極上音響上映が始まった。これほどシネマシティの極上音響上映を味わうのに御誂え向きの作品も無いだろうと、いそいそと予約を試みるも、2週間限定上映のためか、「遅れユーフォ」にも関わらず大人気。それでも良い席を確保できたのは僥倖だった。というわけで、前回と同じシネマ・ツーのa studioでの極上音響上映に足を運んだ。多摩モノレール経由で。
ちなみに、音に関する部分はかなり主観が混じるので、あくまで一意見ということを先に断っておきたい。人によって感じ方はそれぞれだと思うので、それらを否定するつもりは全く無い。
通常上映との違い
結局の所、今回一番気になったのはここだ。前回、a studioの音響については既に味わっているけれども、それがベテラン音響家による調整と制作スタッフ直接監修でどこまで変わるのか。
結論から言えば、正直な所大きな違いは感じられなかった。いや、映画館の音としては確かに素晴らしい。新宿のバルト9やピカデリー、TOHOシネマズのような普通の映画館とは全く比べものにならないような解像度の音が耳に飛び込んでくるのは間違いない。そして、吹奏楽を映画館のハコで鳴らす上での綿密な調整が行われているであろうことは肌で感じられる。
ただ、それでも「いかにもアンプを通した感のある音」であって、通常上映でも感じたこの大きな不満だけは解消されなかったのが残念な所だ。具体的には、合奏の音量がピークになる所は音が歪んで大味に聴こえる。あとシネマシティの音に慣れたせいか、人の声がやっぱり少し不自然に聴こえる。全体的にはかなり良いんだけどなぁ…。
シネマシティの上映区分に思うこと
シネマシティの上映区分は現在、次のようになっている。
- 通常上映
- 爆音上映
- 極上音響上映
- 極上爆音上映
この区分を見るに、極上音響と極上爆音は分けられているのだから、極上音響は純粋に良い音を楽しめるよう、多少迫力を犠牲にしてでも音量を下げて音の歪みを抑えてはどうかと思う。
そんなことをしたら吹奏楽の魅力でもある繊細なタンギングが〜みたいな心配については、劇場で聴いた限り大げさすぎるくらいだったので、多少音量が下がっても問題無いと思う。環境音も若干大きいように感じられたし。
とにかく、高音質かつ迫力を求めるならば極上爆音、ひたすら高音質を求めるのであればもう少し小音量の極上音響という棲み分けをしてくれると、Hi-Fiオーディオで映画やアニメを観るようなガチ勢も取り込めるのではないかと思うのだが、いかがだろうかシネマシティさん。
おわりに
とはいえ、僕がオーディオ好きの中でも生々しい音を求める異端者だという自覚はある。普段アニメ鑑賞に使っているスピーカーがコレなので、迫力はともかく音の生々しさで超えてくる環境を作るのは、まぁまぁ難しいとは思う。
それでも、前回も触れたようにシネマシティの音響機材のポテンシャルは半端ないのだから、適度な音量であればHi-Fiオーディオのような透明感と立体感を得られると思う。シネマシティさんにおかれては、その音へのこだわりが凄いことはよくよく理解しているつもりなので、今後も更なる高みへ挑戦し続けてくれることを切に願いたい。
あ、映画の感想忘れてた…。えーと、北宇治高校っぽさ全開ですわー(褒め言葉)。