宇宙よりも遠い場所が傑作すぎた(ネタバレあり)

2018年最高のアニメはゾンビランドサガと自信満々に書いてから3日しか経っていないけれども、前言撤回。2018年最高のアニメは圧倒的に「宇宙よりも遠い場所」だった。

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丁度去年の今頃、第1話を一応ちらっとは観たのだけれども、主人公のキマリを見て、「あぁ、また空っぽだった女子高生が青春するやつか」くらいの印象でスパッと切ってしまった自分を小一時間問い詰めたい。もう少し粘って、報瀬が出てくる所まで観ていれば継続視聴しただろうに。

まぁ、結果的に遅くなったものの観たので良しとする。

出る杭は打たれても出る話

僕はこの作品を観て、端的にそういった部分に惹かれた。こう感じたのは、僕自身が小中高校生時代に出る杭であり、打たれ続けていたからだと思う。周りに合わせるとか、空気を読むとか、そういう機能が備わっていない人間は、子供達の間では腫れ物扱いされるし、時には教師からも煙たがられる。そして、現実にはそんな風に扱ってくる連中を見返してやるようなチャンスは巡ってこないし、段々とそういう状況に馴れ、擦れてしまう。

けれども、小淵沢報瀬は違った。変人扱いされても、いつかアイツらを見返してやると意気込んで、その結果が南極大陸に上陸して開口一番の「ざまぁ見ろ!」だ。その後、日向の旧チームメイトにぶちかます時も、謝って楽になんかさせるかという、最高に性格の悪いキャラっぷりを発揮してくれて、「よくぞ言ってくれた!!!!」と思わざるを得なかった。

正直、僕は物語を俯瞰して眺めるタイプで、特定の登場人物に感情移入することはほぼ無いのだけれども、この報瀬というキャラクターには完全に心を奪われてしまった。それは多分、自分がやりたいと思っても絶対にできないことを平然とやってのける所にあるのだろうなと。

皆何かしら友達にコンプレックスを持っている

報瀬以外の女子高生3人もそれぞれ友達というものに何らかのコンプレックスを持っていて、物語の中でそれを克服していくのだけれども、これもまた、リアリティーのある話ばかりでありつつも、現実であれば拗れるような話に救いを持たせてくれている。観る人にそれぞれにとっても、どれか一つは心当たりがあるのではないかと思う。

そして、それぞれ抱えたモノのある4人が関係を深めていく描写がまた非常に良い。抱えているモノがあるからこそ理解し合えるという部分は現実世界でも普通にあって、それが物語に説得力を持たせていると思う。

おわりに

この物語、現実世界を懸命に生きているのに、上手く周りとやって行けない、もしくは行けなかった経験のある人達にとって、救いを与えてくれる作品だと思うので、そういう人達は是非観ると良いと思う。

一方で、出る杭を打つ側の人達にも是非観てもらいたい。そして、小淵沢報瀬にコテンパンにされてほしいと切に願う。まぁ、そっち側の人達にはどうせ響かないのだろうけれども。