35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

マナーが悪いのは撮り鉄だけではない

お題がやや煽り気味なのはご容赦を。

桜の季節ということで、居住地である鎌倉市内の社寺を巡った。観光客の邪魔にはなるまいと、早朝6時台から各所を回ったのだけれども、思う所があったので書き留めておく。

論点

誤解が無いように、最初に論点をまとめておく。

  • 一部の所謂撮り鉄のマナーが悪く、鉄道会社や一般乗客等が多大な迷惑を被っていることについて、擁護する気は全く無い。
  • しかし、マナーが悪いのは撮り鉄に限ったことではなく、近頃の撮影スポットにおける写真撮影マナーは概して良くない。
  • プロ・アマ・一般人・鉄ちゃん等の別を問わず、カメラを持つ人達全員が施設のルールや周囲への配慮を心掛けられたい。

桜に群がるカメラ達

コロナ禍の中での花見なので、日中に混雑が予想される所から先に回ろうとルートも予め考えて、6時過ぎには鶴岡八幡宮の段葛に到着。流石にまだ閑散とはしていたが、それでも観光客と思しき人達が桜のトンネルのような参道をパシャパシャと写真に収めている。多くの人達は他の人に気を配りつつ、撮ったら体を避けるような配慮をされていて微笑ましかった。

ところが、境内が見えてきた辺りで参道のど真ん中にカメラの三脚が出現する。ずっと動かずに、境内と段葛を横切る道路や参拝者の列が止まるのを待っているようだ。立ち止まっているのはともかく、段葛は若宮大路の歩道なので、三脚を立てるのには撮影許可が必要なはずだが…。ちなみに、僕が参拝を済ませて戻った時点でもまだその三脚は立っていたので、少なくとも30分以上は公道のど真ん中を占拠していたことになる。

他にも、ある寺院では拝観受付の周囲では撮影禁止と大きく掲示されているのに、僕が拝観受付を済ませるまでの間だけでも5人ほどが無視して撮影していたり、またある寺院では一眼レフカメラでの撮影禁止とされているのに、数えるのも面倒になる程の人々が無視して撮影していたり。しまいには、モデルの人を見栄え良く撮るためか、周りにカメラやスマートフォンを手にした人達が群がっているのを気にも留めずに延々とポーズを変えさせて撮影しているような光景まで。これが数時間の間に拝めるとは中々凄いことだと思う。

世間では、所謂撮り鉄が迷惑行為を行う代表格として槍玉に挙げられているが、こんな光景を目にしてしまうと、撮り鉄諸氏はスケープゴートにされているだけなのではないかと思えるほど、景勝地における撮影マナーは悪いように見受けられた。

多くの人達は配慮している

とはいえ、一般の人達は少し撮影したら移動するし、望遠レンズを抱えたガチな人達も多くは通行の妨げや他の撮影者の邪魔にならないよう配慮されている。大多数はきちんとされているということは間違いないのである。ただ、一部の残念な人達が先述したような禁止されている行為やマナーにもとる行為を繰り返している。これはおそらく、所謂撮り鉄問題と同様の構図なのではないかと思われる。

実際、僕の知っている写真好きな人や鉄ちゃん達は、非常にそういった配慮が行き渡っているし、そもそも人が多く押し掛けるような場所での撮影自体を避けて、穴場を好む傾向にある。良識ある撮影者というのは、撮影時に周囲の邪魔になり得ることについて自覚的なのではないだろうか。

自分達の首を絞めないために

既に鉄道界隈では、さよなら運転等の特別な運行時における制限や禁止事項が多く設けられる傾向にある。景勝地における撮影禁止場所も以前より増えているように見受けられる。撮影者の自浄作用が働かなければ、今後もそうした制約が課されるケースは増えていくだろう。

そうした事態を避けるためには、やれ撮り鉄が悪いだの、やれ一眼レフを持った連中が悪いだのと他責にすることなく、カメラを持つ人達全員が当事者として、施設のルールや周囲への配慮を怠らないことが不可欠である。それでも一部の極端な悪行は無くならないかもしれないが、「周りもやっているし自分も大丈夫だろう」くらいのカジュアルな行いから減っていくのではないだろうか。

自分への戒めの意味も込めつつ、写真撮影に関する思ったことをぶちまけてみた。

ヤオコーのポイントアプリは紙の券面で還元されて辛い

ヤオコーは埼玉県が地盤のスーパーで、関東地方を中心に150店舗余を展開しているそこそこ大きなチェーンである。僕は昨年鎌倉市に引っ越してきて、藤沢片瀬店が最寄りの大型スーパーということで暫くお世話になっているのだけれども、プライベートブランドで安くて美味しいものが多く、結構気に入っている。ただ、折角入会したポイントサービスが余りにも残念な仕組みだったので、改善を希望しつつ書き留めておく。

ポイントの仕組み

ヤオコーのポイント会員に入会すると、恐らく従来からの仕組みであろうプラスチックカードが発行される。カードにはバーコードが記載されており、これをGoogle Pay等で管理しても使えるのだが、更に公式アプリにもポイント機能を有していて、バーコードを表示できるようになっている。ここはスーパーのポイントシステムとしては先進的と言えるだろう。

おかげで、普段の買い物ではカードを持ち歩かずに、レジでスマートフォンを出してバーコードをピッと読み込んでもらえばポイントが付くし、アプリの中にもデジタルクーポンやチラシ等の機能があるので、わざわざインストールするだけの価値がある。実際、見ている限りアプリでバーコード提示する買い物客は多い。

ポイント還元が残念

ここまでは良いのだが、問題は還元の仕組みである。500ポイント貯まると買い物券が発行されるのだけれども、それがレシートと一緒に出てくる感熱紙の券面なのだ。ここでピンと来た人は、同じ憂き目に遭ってきた同胞なのではないだろうか。

そう、いつの間にかレシートと一緒に捨ててしまうのである。

そんなもの、捨てる方が悪いに決まっているではないか。と、そう言われてしまえばその通りなのかもしれない。僕だって、プラスチックカードだけの仕組みだったら感熱紙の券面でも仕方ないし、無くしたら潔く諦めるだろう。ただ、ヤオコーの場合は公式のポイントアプリを用意しているのだ。だったら何故ポイント還元もアプリ上で完結させないのか。

これは僕の憶測でしかないが、プラスチックカードだけしか持っていないカード会員向けには券面でのポイント還元は必須だから、それに引き摺られてこのような仕組みになっているのではないかと思われる。ただ、一人のユーザーとしてはそんなことは知ったこっちゃない。ポイントアプリがあるのに還元が券面とか、一番大事な部分のデジタル化が落ちているではないか。

再発行は当たり前のように門前払い

正直な所、ヤオコー側に問い合わせても突っぱねられるとは予想していたが、とはいえこの仕組みを甘受する気にもなれなかったので、一応買い物券を紛失した場合に再発行できるかについて、サポートセンターに問い合わせてみた。

先方の対応は悪くはなかったが、買い物券の紛失は会員側の責任であり、買い物券の再発行やポイント補填等の救済措置は一切行えないということだった。まぁ、予想通りの回答だったのでこちらも先方の回答だけ伺ってすぐに引き下がった。

おわりに

結局、ヤオコーのポイント会員からはすぐに退会した。

今までに発行された時も、買い物券を財布の中に失くさずに保管しておき、次回の決済時に財布から出すという無駄な作業を強いられて厳しかったし、絶対にいつか失くすだろうという不安もあった。そして実際に失くしてもこちらの責任である。500円のためにこんな面倒な作業と残念な気持ちを強いられるのはまっぴら御免というものだ。

まぁ、ポイント還元の仕組みを最初に理解した上で入会しなければ良かったのかもしれないが、勉強にはなったので良しとする。僕にはポイントカードやクーポン券の管理は絶望的に向いていない。

あと最後に。この程度のことでぶーたれているとかどれだけダメ人間やねんとか思うような人達に向けては書いていないので、あしからず。世の中のアナログな面倒事は全て滅ぼすべきものだと、僕は考えているので。特にスーパー界隈は、コロナ禍の中でも頑なに電子マネーやQRコード等の非接触決済を導入しようとしなかったり、アナログのポイントシステムや自社でしか使えない電子マネーを導入したりと、誰の方を向いているのかよくわからない仕組みが多すぎる。

財布を全く持ち歩かなくても良い日が来るのは、まだまだ先になるのかもしれない。

舌下免疫療法最強と思っていたけど引っ越したら死んだ

花粉症根治を目指して舌下免疫療法を始めたのは以下の記事の通り。

aikawame.hateblo.jp

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1年半の折り返し地点を通過したし、このまま順調に改善されるのだろうと楽観視していた……が、甘かった。

移住後初めてのハイシーズン

今年の春は、舌下免疫療法を始めてから2度目にして、東京から鎌倉市へ移住してから最初のハイシーズンとなる。

去年のハイシーズンはティッシュが箱単位で無くなることも発生せず、例年と比べれば実に平穏無事に過ごすことができた。ところが、今年は一転して花粉症由来の問題が2月の時点から出てきている。

口内炎の治りが悪い

僕は元々年間の1/3くらいは口内炎ができているくらい残念な体質なのだけれども、それでも大抵は一度できた所は1週間もあれば治ってくれる。ただ、先月下旬に下の付け根にできた痛いヤツが、3週間程度居座るというレアケースが発生した。

医師によれば舌癌のような兆候は見られず、歯に挟まれやすい箇所なのと口腔内が過敏になっているのが重なっているのだろうという所見だったけれども、僕の中では口内炎の長寿記録を更新したのであまり嬉しいことではない。

口腔アレルギー反応

口内炎が居座っていたのと時を同じくして、1日を通して口腔アレルギー反応が気になる期間が2週間ほど続いた。果物アレルギー持ちの人がパイナップルやメロンを食べた後に口の中が痒くなったり喉がイガイガする、アレである。舌下免疫療法の代表的な副作用でもある。

その頃は特に危なっかしい甲殻類や果物の類は食べていなかったし、仮に食べたとしても一晩寝たらいつも治っていたので、これも今までに経験したことのない症状だった。

朝の鼻水地獄

まだ2月だというのに来てしまった。僕は花粉症の症状は鼻に来るので、鼻水が出たら本番という感じがする。幸い数時間で収まったので、ティッシュが箱で消えていく悪夢には苛まれずに済んでいるけれども、これから3月のピークを迎えるにあたって戦々恐々としている……。

気になったら医者へ

実は、異変が起きた時点ではアレルギー由来の問題であるとは疑っておらず、単なる体調不良かと思っていた。ただ、よくよく振り返ってみるとシダキュアを服用した後の午前中が特に症状の辛い時間帯だと気付いて、まさかと思って治療中の医院を受診してみたら、この時期であればよくあることだと説明された。

その後は抗ヒスタミン薬を処方してもらって症状は改善しているので、やはりハイシーズンは「気になったらすぐ医者へ」を徹底するに限る。

年や地域による花粉の飛散量

2021年の花粉飛散量は、例年と比較すると少ないものの、前年よりは非常に多い見込みとなっている(日本気象協会より)。また、湘南地域は東京中心部と比べると花粉の飛散量がやたら多くなっている。これらの要因が重なって、舌下免疫療法を始めて最初のハイシーズンよりも今年の方が症状が重いという残念なことになっているのではないかと推測される。

口腔アレルギー反応が続くようなことは、舌下免疫療法を始める以前にも無かったことではあるけれども、これは毎日シダキュアを服用している以上は起こりうることだし仕方ない。というわけで、シダキュア服用しても副作用知らずで過ごせていたのは、偶々飛散量の少ない年に更に飛散量の少ない地域で生活していたからだったと思われる。まぁ、当然副作用には個人差もあるのだが……。

おわりに

思い返せば、東京に住むようになってから花粉症の症状が軽くなったと思っていたけれども、やはり地域による飛散量の差は無視できないようだ。当面は湘南地域で暮らしていくつもりなので、舌下免疫療法はやっておくに越したことはないだろうけれども、暫くは副作用と付き合いながら耐え忍ぶフェーズになりそうだ……。

2021/02/27追記

飛散シーズン中の処方についてブコメで言及があったので補足すると、僕の場合はシダキュアを年間通して処方されている。今回症状が出て受診した時も、「抗ヒスタミン薬を出しておくのでそれで様子を見つつ、引き続き服用して問題ない。ただし、症状が悪化するようであればすぐに相談しなさい。」との医師からの指示で、引き続き毎日シダキュアを服用している。あとはピーク時期にかけて症状が悪化しないことを祈るのみだ……。

あと、口内炎が頻発する件について。舌下免疫療法の実施において、口内炎から薬が入り込むと副作用が強く出る場合があるということだったので事前に医師に相談したし、ビタミン剤の併用など対策も行った。ただ、結果的に目立った効果は出なかったのと、副作用も特に出ていなかったのでそのまま舌下免疫療法の方だけ継続している。治せるものなら治したいけれども、今の所はそういう体質なのかと諦めている。そういう状況から治癒した事例があるのであれば知りたい。

Rictyフォント生成用のDockerイメージを作った

Windowsでプログラミング用フォントであるRictyを使おうとなった時に、手軽に生成できる再現性の高い手段が見つからなかった(あったとしても古かった)ので自分でDockerイメージを作った。

TL;DR

docker run --rm ghcr.io/aikawame/ricty-generator auto > ricty.zip

Dockerがインストールしてあれば、これだけでフォント生成してカレントディレクトリーにZIPで保存してくれる。

オプション等の説明はDocker Hubを参照…といっても公式の生成スクリプトと基本的に同様である。DockerfileについてはGitHubでも公開している。

github.com

なぜRictyなのか

現在のプログラミング環境(Windows 10 Pro、43V型4Kディスプレイ、スケーリング100%、IntelliJ IDEA)で一番好ましかったのがRicty-Boldの14ptだった。他にも最近人気のFira Code系やSource Code Pro系、Hack系等のフォントを一通り試してみたけれども、個人的には欧文フォントだとInconsolataがしっくり来る。

そうなると候補になるのはRictyかMyricaなのだけれども、Myrica等一部のフォントはWindows版のIntelliJ IDEAでは使用できない問題があるため、自動的にRictyを選択することとなる。Rictyの中でもRicty DiminishedであればChocolateyでインストールできるので楽なのだけれども、これまたIntelliJ IDEAで使用できなかった。というわけで、最終的に残ったのはオリジナルのRictyだったというわけだ。

まぁ、元々Macを使っていた頃もRicty Diminishedを愛用していたので、Ricty系フォントを贔屓目で見ているような気はする。

文字間隔の問題について

Windowsだと文字間隔が不自然に開く問題は公式でも言及されていて、修正用のスクリプトも配布されている。ただ、自分の環境含めこれを適用しても修正されないことがあるため、別の手段で修正する方法を参考にさせていただき対応した。

ただ、他のOSへの副作用があるかどうかは確認していないため、何か問題がある場合はご指摘いただきたい。

ライセンスについて

Rictyは合成元フォントのライセンスの影響で再配布が行えない。まぁ、だからこういう生成手段を用意したわけなのだけれども。

今回用意したDockerイメージでは、イメージの中にはフォント生成に必要なパッケージと生成スクリプトしか追加しておらず、Rictyはもちろん合成元フォントも含めてコンテナ起動時にダウンロード、生成するようになっている。そのため各フォントのライセンスに抵触することは無いはずだけれども、何か問題がある場合はご指摘いただきたい。

おわりに

フォントも開発環境も、自分が最高だと思えるものが最高だと思いますよ。

今年買って良かったもの 2020

年の瀬ということで、今年もまた買って良かったものを書いてみる。

43V型4Kディスプレイ

今年一番はこれ。ディスプレイというかテレビなのだけれども、アンテナケーブルは繋がずにAndroidの動く大型4Kディスプレイとして重宝している。43V型をスケーリング100%で使っているので、作業スペースが本当の意味でフルHDの4倍となる。これは結構革命的で、ブラウザーとIDE(3ペイン)とエディターとWindowsのエクスプローラーとターミナルとTandemとSlackを1画面に並べられるというのは生産性が爆上がりする。更にAndroid TVのおかげでPrime VideoやNetflixも大画面・高画質で鑑賞できてニッコリである。おまけに最近のBRAVIAはAPIが充実していて、後述のスマートリモコンとの相性も抜群だった。買った時点で型落ちではあったけれども、現行機種とは脚の形以外同じだったのでお得な買い物だったと思う。

詳しくは個別記事を参照。

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スマートフォン

Xperia XZがいよいよモッサリしてきたのと、やっとソニーがまともなXperiaをしかもSIMフリーで出してくれたということで、高かったけれども迷わず予約して買った。キャリアモデルより多い12GBのRAMのおかげで、重いアプリを複数起動してもサクサク動いてくれる。あとこの機種は何と言っても3眼のカメラが良い。鎌倉市に移住して以来、社寺や鉄道・風景等の写真を撮ることが多くなったのだけれども、そういう用途にはXperiaの自然な絵が向いていると思う。また、光学手ブレ補正と3D iToFセンサーのおかげでライトアップ等の暗所写真がひっくり返るほど綺麗に撮れる。何より超広角と望遠レンズでここまで写真の幅が広がるというのは今更ながら衝撃だった。サクッと良い感じに撮れるカメラ、良い。

詳しくは個別記事を参照。

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Ryzen 9搭載PC

www.dospara.co.jp

これは勤務先からの支給品なので僕が買ったわけではないけれども、自分で選んだし毎日使っている物なので挙げておく。最近のWindowsに勢いを感じていたことや、元々好きでMacを使っていたわけではなかったこともあって、会社支給のPCを3年使い続けたら新機種に交換できる制度を利用して手に入れた。最初はノートを検討していたけれども、完全リモートワークというのもあるし、僕は外で仕事するのが苦手…というか、仕事場を徹底的に最適化するタイプなので、デスクトップにして安くなった分CPUに注ぎ込んだ方が良いだろうということでドスパラのraytrekを選んだ。もうね、シンプルに爆速。

スマートリモコン

スマートリモコンはソニーのHUISが出た頃から気にはなっていたけれども、満を持してのNature Remo購入。同時に音声インターフェイスとしてのAmazon Echoも買った。トリガーの条件が1つしか設定できないという致命的な点はありつつも、ひとまずはラズパイサーバーに中継APIと監視機能を実装して色々遊んでいる。今の所一番気に入っているのは、音声でPCとBRAVIAとアンプを一括操作できるようになったこと。今まではPCからNetflixに切り替えようと思ったらPCをスタンバイにして(ファンの音を止めるため)、BRAVIAの入力をNetflixに切り替えて、更にアンプの入力をOPTに切り替える必要があったけれども、これが一声掛けるだけになったのは嬉しい。

パネルヒーター

アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター グレー PH-TSA-H

アイリスオーヤマ デスクパネルヒーター グレー PH-TSA-H

  • 発売日: 2019/10/07
  • メディア: ホーム&キッチン

歳のせいか何なのか、ここ数年は冬場になるとやたら足が冷えるようになった。ブランケットや分厚い靴下だけでは爪先の冷えはどうにもならない。セラミックヒーターや電気ストーブでは熱くなりすぎるし、エアコンでは頭がボーッとする。何とかならないかと調べていて見付けたのがこれ。仕組みは完全に電気カーペットで、というかアレを立てただけやん!という感じの代物。だが、これが良い。これにブランケットを被せて足を突っ込むと、良い感じに下半身全体がじんわり温まる。無音なので音楽再生の邪魔にならないというのも個人的にはポイント高い。冷え性の人にはオススメ。

ワイヤレス充電器

Xperia 1 IIはQiによるワイヤレス充電対応ということで、当然充電器はQi対応のものを用意した。Ankerと迷ったけれども、オウルテックの方は角度が無段階調整可能だったのが気に入ったポイント。とはいえ、今ではワイヤレス充電器は巷に溢れているので好きなものを選べば良いと思う。Xperia XZは専用の卓上ホルダーが廃止されたので苦肉の策でマグネット式のUSB Type-Cコネクターを差していたけれども、出っ張りで怪我したり外れて紛失したりと散々だったのでワイヤレスは大正義。本当はXperia 5 IIが良かったけれどもワイヤレス充電のためだけに1 IIを選んだくらいなので…。やっと時代に追い付けた。

おわりに

今年は買って良かった物をあまり記事にしていなかったらしい。まぁ引っ越しでドタバタしたりWindowsへの出戻りで余暇を溶かしていたり色々あったので仕方ないだろう。記事にした品は少ないけれども大きな買い物が多かったので、満足度は全体的には去年よりも高いと思っている。なのであまりライフハック的な意味での買って良かった物は出てこなかったけれども、まぁ個人的にはデジタルガジェットや家電が好きなのである意味王道回帰したと言えるかもしれない。

鎌倉市に移住して半年経った

移住した直後に一度記事を書いたことがあったけれども、半年経って新居での生活が日常になってきた感が出てきたので、改めて所感を綴っていこうと思う。なお、移住直後に書いた記事は以下の通り。社寺や鉄道のように個人的な趣味に関する所感は改めて書くまでも無いので今回は触れないでおく。

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今までの引越遍歴

地域に対する好き嫌いというのは、それまでに住んできた地域によって変わってくるものだと思うので、参考までに今まで四捨五入で1年以上住んできた地域を挙げておく。

  • 三重県鈴鹿市某所(18年)
  • 滋賀県彦根市城町(4年)
  • 東京都三鷹市牟礼(1年)
  • 石川県能美市宮竹(1年)
  • 滋賀県大津市神領(3年)
  • 東京都中野区丸山(1年)
  • 東京都新宿区新宿(10年)

…と、大学卒業まで人口10万人台の地方都市、東京暮らしは漸く10年を超えたあたりという感じだ。そして東京暮らしには最後の最後まで馴染めなかったということを付け加えておく。あと念のため、僕の中では人口10万人台の地方都市は「田舎」と定義しているのであしからず。駅もイオンも無い田舎は、僕の中では「ド田舎(褒め言葉)」なので。

鎌倉市の地域差について

観光都市にはありがちなのだけれども、鎌倉市は地域によって別の市かと思うくらいに街の雰囲気が違うので、そこは念頭に置いておく必要がある。

例えば大船地域なんかは住むことに特化した東京・横浜の衛星都市となっているし、西部の深沢地域は工場や新興住宅地が立ち並ぶ典型的な郊外都市だ。その中でも僕の住んでいる腰越の沿岸地域は、江ノ電の中でも有名な併用軌道区間が商店街を兼ねていて、昭和レトロな沿線風景と同様に住宅街も年季が入っている。雰囲気としては貫禄のある城下町といったところだろうか。

「鎌倉市に移住した」と言うと、鎌倉市街や七里ガ浜、稲村ガ崎のような地域を想像されがちだけれども、こっちにはそういうキラキラ感はほぼ無いぞ(良い意味で)。

良かったこと

人が少ない

一番は何と言ってもコレ。東京だと何処へ行っても人!人!!人!!!で息が詰まる。近所のスーパーへ行くだけでも人と服が擦れ合うことがあるので、帰宅したら着替えるなり入浴していた。そういうストレスがゼロになったのは非常に良かった。

最寄りのスーパーは2軒あるのだけれども、どちらもレジは1~2人体制で、昼時や夕食時でも店内に人が2桁居ることの方が珍しい。まぁ、人が少ない分レジの店員さんにはすぐに顔を覚えられるという別の残念なことはあるけれども、愛想良くこんにちは~と挨拶さえしておけば無問題なので、人が多いよりは余程良い。

あと、市役所の支所での手続きで並んだことが無い。一度マイナポイントに便乗した申請ラッシュの時期に行ったことがあるのだけれども、相当な混雑が予想されると通知書にも書いてあったのに、蓋を開けてみたら誰もいなくて拍子抜けしてしまった。新宿区役所とか、1時間で退散できたらラッキーくらいに常時人で一杯なのに…。

とはいえ、何だかんだ言っても観光地なので時期によっては人が多いのでは?と思われるかもしれないが、腰越の中心部は幸か不幸かあまり観光目的で足を運ぶ人が多くないので、連休の昼間に電車通りを歩いていてもちょくちょくすれ違う程度だったりする。そこは商店街としてもう少し集客しても良いのでは…という気もするけれども、とはいえ変に観光地化されていない今の町並みが好きなので、そのままであってほしいとも思う複雑な心持ちだ。

騒音が少なくて空気が良い

東京に住んでいた頃は雑踏の音や淀んだ空気が嫌で、とても窓を開ける気になれなかった。今では窓を開けてやって来るのはさざ波の音と潮風に鳶の鳴き声、あとは季節によって鶯や蜩の歌声も聴ける。僕が田舎育ちだからかもしれないけれども、そういう音や匂いは平気というかむしろ落ち着く。まぁ烏の鳴き声とか、夏になれば蝉の鳴き声が凄かったりもするけれども、その辺は幼少期からの慣れで脳内キャンセリングされているので気にならない。

脳内キャンセリングといえば、湘南名物の珍走団は毎週末元気に爆走しているけれども、これも幼少期から慣れているので個人的にはそんなに気にならない。ただ、珍走団の出没する地域に住んだことがないとあの音は結構キツいかもしれないので、国道134号等の幹線道路の近くは気を付けた方が良いかもしれない。

買い物がそこそこ便利

買い物については、店の豊富さで言えば新宿とは比べるべくもない。とはいえ湘南最大の駅前商圏を誇る藤沢駅まで約4km、自転車で20分弱で行けるのは強い。ただ、この辺の感覚は都会にしか住んだこと無いと変わってくるかもしれない。僕の中では2km圏内は近所で、5km圏内は自転車ですぐに行ける距離なので…。

あとは、近所の地場スーパーで揃わない食材は自転車で10分走ればヤオコーの大型店があるし、最近になって自転車5分圏内に業務スーパーが開店して更に便利になった。こんな感じで、車が無くても自転車があれば買い物には全く困らないというのが半年ほど住んでみての印象だ。沿道も中道を選べば長閑な風景なので、気分転換のサイクリングだと思えば快適だ。

新宿まで一本で出られる

どうしても東京でないといけない用事というのは僕の場合は少ないけれども、いざとなれば片瀬江ノ島駅から新宿まで小田急線1本で行ける。土日や平日の朝夕は始発から終点まで通しで乗れて、1時間強で新宿に着いてしまう。また湘南モノレールで大船へ出れば、横浜や東京の東側へも出られるので、万一今後通勤の必要に迫られることがあったとしても問題無い。

鎌倉市街の方に住むと片瀬江ノ島駅という選択肢が無くなる分、腰越地域の方が交通の便は良いと言えるだろう。特に僕の住んでいる地域は江ノ電・湘南モノレール・小田急の3線利用可という、東京の不動産屋が推してくるような謎の便の良さがあるので、その点では田舎にあるまじき利便性を享受していると思う。

良くなかったこと

外食の選択肢が少ない

良くなかったことの筆頭は間違いなくコレ。特に新宿はアジア系の料理店のレベルがずば抜けて高かったのもあって、そこからの落差はかなりキツい。まぁ住んでいるのが日本人ばかりなので仕方ないのかもしれないけれども、変に日本人向けにアレンジされていることが多くて、良さそうな店を選んでも全然口に合わないことばかりなので厳しい。

あと、うどんの美味しい店も見つからない。東京だと頑張って探せば本当に美味しい讃岐うどんの店や味噌煮込みうどんの店にありつけていたのだけれども、やはりこちらは元来蕎麦文化圏。蕎麦のレベルは高いけれどもうどんは壊滅状態だ…。ついでに僕は石川にも住んでいたからチャンカレ、所謂チャンピオンカレーも好きなのだけれども、そういうご当地系も絶望的。やはり食に関しては東京が強い。まぁそれについては世界一かもしれないから仕方ないか…。

ちなみに、意外にもラーメンについては江の島界隈が結構激戦区な感じでレベルが高かったのが嬉しい誤算だ。あと、新鮮な地魚を安く食べられることについては申し分ないので、必ずしも悪いことばかりでもないということは付け足しておきたい。近所の魚市場で持ち帰りできる600円の地魚海鮮丼とか、あり得ないくらい安くて新鮮で美味しいからなぁ…。

ネットスーパーやUberEatsの充実度はイマイチ

近所にスーパーが2軒もあれば十分かもしれないが、新宿に住んでいた時は重い物や嵩張る物を中心に楽天西友ネットスーパーを使っていた。ただ、鎌倉市だと一部地域を除いて配達地域から外れてしまっている。他社を見ても鎌倉市については部分的な対応に留まっていることが多くて選択肢が少ない。

あと、UberEatsは最近になって鎌倉市でもサービス開始されたが、対応店舗が非常に少ない…。出てくる店はチェーン店ばかりだし、それも配達パートナーがいないと言われて注文できないことが多いので、結局移住してから一度も使っていない。今は近所の料理旅館が最低価格無しの出前をやっているので、専らそっちを利用している。

こういった人口が多いからこそ成り立つようなサービスについては、やはり東京が強いと痛感する。そこは人が少ないメリットを享受している以上はトレードオフということで甘受すべきなのだろう。

ただただ違いに驚くこと

治安が非常に良い

東京というのは色々な人のいる地域だ。特に僕が住んでいたのは歌舞伎町と道を隔てて向こうだったので、治安の良し悪しで言うとまぁどうしたって悪い方と言わざるを得ない。住んでいる間にも何度か近所で発砲事件やら殺人未遂事件やらあったし。

方や鎌倉市。別荘地としての知名度の高さから、その後も富裕層が多く住むようになったことで、経済的にも精神的にも余裕のある人の多いこと多いこと。それは交通マナーにもよく表れていて、横断歩道を渡ろうとした時に地元の車は大抵止まってくれる。いや、それが本来の交通ルールではあるのだけれども…。初心者マークの車が狭い道で離合に失敗してプチ渋滞を引き起こすような修羅場も何回も見たけれども、そういう時でもクラクションを鳴らす車を見たことが無い。

ただ何事も裏表はあるもので、人々に余裕があるせいなのか接客業が若干緩いというのは感じる。飲食店でしょっちゅう注文を間違えられたりとか、約束の時間をすっぽかされたりとか、そういったことは東京に住んでいた頃と比べて格段に増えた。東京でやらかすと誰かしらキレるようなことでも、こっちの人は怒らないことが多いので…。

外国人が少ない

新宿に住んでいた時は、コンビニの店員が日本人だとむしろレアイベントだった。こっちだとコンビニの店員といえば学生アルバイトだし、観光客以外で外国人を見掛けることがほぼ無い。その観光客もコロナ禍で激減しているので、何処へ行っても日本人だらけだ。いやまぁ、むしろ新宿が異様に外国人大杉な地域なのだとは思うけれども。

ある程度は外国人がいてくれないと現地感のある飲食店の需要も無くなってしまうので、もう少し増えてくれても良いかなとは思ったりもする。

FAQ

暫く実際に住んでみて色々わかってきたので、ありそうな疑問にも答えておく。

海沿いのデメリットは実際どうなの?

湿気・塩害・強風という海沿いのデメリット3点セット。まぁ実際あるっちゃある。ただ、どれも普通に生活する分には対策のしようがあることなので、それよりも海の近くに住むことを好きになれれば全く問題無いと思う。僕は潮風とか漁港の散歩とか鳶の鳴き声とかが好きなので、デメリットについては全然気にならない。

………いや、夏場の猛烈な湿気だけはちょっと閉口するかもしれない。スーパーから一歩出たら眼鏡は真っ白、買い物袋も水浸しになるからなぁ…。

家賃は変に高くないの?

これは場所による。鎌倉市の場合、鎌倉駅の半径1km圏内くらいにはとんでもないプレミアムが付いている。相場的には1Kで7.5万円前後と、横浜や武蔵小杉あたりとも勝負できるくらいだ。

一方で我らが腰越の相場は同じ1Kでも5.5万円前後と、2万円程安くなる。腰越は江ノ電沿線の家賃相場だと大体いつも最安を競っている感じだけれども、周辺地域と比較する限りではこれくらいが地の価格という感じがする。ちなみに大船はその丁度中間くらいなので、多少の利便性に目を瞑れるのであれば、市西部の沿岸地域の方が安い家賃で海チカに住めるということになる。

車や自転車の必要性は?

車については、丘の上のセレブタウンにでも住まない限りは必要無いだろう。ただ、自転車は大船駅付近に住むのでない限りは必須と思っておいた方が良い。

鎌倉市はこの規模の自治体としては公共交通機関が非常に発達していて、江ノ電や湘南モノレールが高頻度運転をしていたり、オムニバスタウンに指定されていることでバスも充実している。ただ、江ノ電は観光シーズンになるとすし詰め状態になるし、バスは市内の主だった道が渋滞するせいで下手をすると自転車よりも遅かったりする。とはいえ徒歩圏内で生活を完結するのは難しいので、必然的に自転車もしくは原付・二輪が不可欠な存在となってくる。

ちなみに、鎌倉市内は東京と比べても起伏の差が激しいので、運動と割り切れるのであれば良いが電動アシストはあるに越したことは無いだろう。

横須賀線は列車が15両編成でやって来るのに田舎?

それを言ってしまうと、滋賀県の米原駅は新幹線と12両の新快速が止まる一大ターミナルだけれども、駅から一面の田園地帯まで徒歩分なので…。

というのはさておき、鎌倉市は大船地域を除けば夜がとても早い。コロナ禍とか関係なく17時になれば個人店はシャッターを閉め始め、飲食店も20時には閉まっていく。そういう部分を見ると鎌倉市は郊外都市というよりは田舎の地方都市と言った方が個人的にはしっくり来る。

おわりに

半年もすると移住した当初の非日常感は薄れて、もう少し辛口の所感になるかと思っていた。しかし実際はやっぱりこっちに住んでとても良かったと思えているので、こちらの環境の良さは勿論だけれども、僕が心底都会に馴染めないタチだったというのもあるのだろうなと感じている。

一番そう思うのは帰宅する時の感覚で、東京に住んでいる時はずっと旅先のホテルに戻るような感じだった。それが移住して半年、いや1ヶ月もした頃には家に帰ってきたという感覚になれたので、やっぱり僕にとっては都会=行く場所、田舎=帰る場所なのだと思う。

前に住んでいたのが新宿のド真ん中だったので、それが東京の郊外であればまた少し感想は違ったかもしれない。ただ、今後そういう郊外都市に住みたいかというと、リモートワークできる限りはまず無いと思う。むしろあわよくばもっと田舎に住んでみたいという思いまである。まぁ、まだ移住して半年なので当面は鎌倉市での生活を堪能するけれども。

最後に、最近撮った早朝の江ノ電と相模湾の写真を載せておく。やっぱり個人的にはこんな風景を眺めつつ鎌倉の社寺を巡れるのが一番楽しい。

38歳になった

毎年恒例、今日が誕生日ということではないけれども。

去年は「自分で変化を起こそうという気を起こさない限りは大きな変化というのは起きにくい」みたいなことを書いていたけれども、まさかこんなことになろうとはというくらいに変化の大きい1年だった…。というわけで、懲りずにつらつらと綴っていこうと思う。

この1年で変わったこと

職場が無くなった。コロナ禍にあって、会社の意思決定は爆速だった。元々フルリモートのメンバーが居たのも大きいけれども、緊急事態宣言が出る前には僕も完全リモートワークに移行した。最初は集中スイッチが入らない時の生産性を気にしていたけれども、出社していた時は1~2時間おきくらいに茶飲み休憩を入れていたのを思い出して、家でもちゃんと休憩を挟むようにしたら改善した。今ではすっかり慣れて、もう二度と通勤なんてしたくないくらいには思っている。

鎌倉市に移住した。正直な所、コロナ禍で職場が無くなるくらいの大事件でも起きなければこの歳で東京から出ることは無かったと思う。鎌倉というとミーハーな印象を持たれそうだけれども、住居に選んだ腰越地区は江ノ電の併用軌道が走る電車通りを中心とした鄙びた街(褒め言葉)で、所謂鎌倉や江の島のキラキラ感とは縁遠い場所だ。それでいて部屋から海は見えるし、江ノ電の警笛も聞こえるし、鎌倉の社寺も端から端まで自転車圏内ということで、俺得でしかなかった。移住して半年程経つので、ぼちぼちその辺のことについても改めて書き綴ろうと思う。

MacからWindowsに移行(出戻り)した。今の勤務先には支給されたPCを3年使用すると新しいPCに交換できる制度があるのでこれを利用したのだけれども、完全リモートワークになったこともあって思い切ってデスクトップのRyzen 9マシンに移行してみた。昨今のMacは4Kのレンダリングが激重だったりDockerが激重だったり、バタフライキーボード問題に巻き込まれたりmacOSのアップデートする毎に深刻化する不具合に辟易したりと、結構散々だった。以前はAppleに囲い込まれてでも受けたいと思えるような恩恵が多かったけれども、今ではむしろ弊害の方が増えていた感があったので丁度良かった。

朝型生活に切り替えた。完全リモートワークになって10時に出社するという縛りも無くなったので、ならば8時-17時で働こうとなった結果、23時台就寝、6時台起床の生活になった。まだ東京に住んでいた頃は定着するか怪しい感じだったけれども、移住してからは早朝にゴミを出したり散歩したり、休日の空いている間に社寺を巡ったりと早起きする理由が出来たので、今ではすっかり朝型人間になっている。そうなると昼食までの時間が長くなるので、朝食もバナナを食べるようになって、その結果なのか便秘が完全解消されたりと更に健康になっている気がする。

総じてコロナ禍に端を発する変化ばかりだったのだけれども、僕の場合は幸運にも食いっぱぐれることも無く、むしろこれを好機として生活スタイルを大転換して上手くいっているので、ピンチはチャンスとは良く言ったものだと思う。とはいえ、次にやって来る変化が自分にとって逆風にならないとは限らないので、人間万事塞翁が馬を心に留めておきたい。

変わらないこと

勤務先はそのまま変わらず、遂に人生初の勤続3年を達成した。職が安定していると時間的にも精神的にも余裕が生まれるので、それが移住やWindows移行などの原動力になったのは間違いないと思っている。仕事の内容自体は程良く新しいことにも取り組めているので、飽き性の僕でも上手くやれているのは有り難い。

余暇にコードを書く量は多少増えた程度で、大きくは変わっていない。今年はWindows移行もあるけれども、自宅のスマートホーム化を少しずつ進めているので、アウトプットよりもインプットが多くなっていると思う。技術トレンドに乗っかるのであれば機械学習をやったりFlutterをやったりと色々あるのだろうけれども、改めて僕は自分の興味のあることにしか熱中できないということを色々な取り組みの中から再認識したので、振り切ることにした。只でさえ新しいことを吸収する能力が落ちていることを痛感する昨今なので、今まで以上に選択と集中の度合いを高めていこうと思う。

体のガタは一進一退を繰り返している。右腕の痺れは右半身全体へと広がって、一時は仕事に集中するのも辛いくらいにまで悪化したけれども、整形外科に通ったり寝相を変えたりして最近は少し落ち着いてきた。とはいえ、ボロボロのマイナスから普通のマイナスになったくらいだけれども。これくらいの歳になると10代20代の健康体は最早望むべくもなくて、あとはどれだけ長く現状を維持していくか、悪化のスピードを遅らせるかということに注力していくフェーズなのだということを嫌でも実感させられる。まぁ早く気付けた分、もっとヤバい生活習慣系のアレコレをきちんと気にすることができるという意味では良かったのか…?

その体のガタを改善するために始めた自宅筋トレはというと、細々とではあるが続けている。太股については効果が顕著で、一番痩せていた頃に買ったズボンはパツパツになるくらいには筋肉が付いてきた。階段の上り下りや長距離のウォーキング、ツーリングでも疲れなくなった。ただ腹回りは一度引っ込めたけれども、健康診断で痩せすぎと胃下垂を指摘されてしまったので、その後は意識的に増量して結果的にリバウンドのような形になってしまった。それでも体重は57kgしか無いけれども。痩せず太らず筋肉を付けて体脂肪率を減らしていくのは超絶難しい。

社寺巡礼や鉄道旅行は、コロナ禍で遠出はできなくなってしまったけれども、移住したおかげで鎌倉の社寺と江ノ電や湘南モノレールから存分に補給できている。毎週末に小旅行しているような気分だけれども、鎌倉市内の神社仏閣は150を数えると言われているので、当分は市内散策だけで満足できそうだ。

おわりに

まぁ、今までの経験上、そういう時に限って会社が潰れたりとか傾いたりとかするんだけれども…今回は大丈夫だと信じたい…!

去年の締めくくりは完全にフラグだったようで、会社は何とか大丈夫だったけれども世界が傾くというとんでもないオチが付いてしまった。何も無ければ精々Windowsノートに移行したとか筋トレ続けているとか、そんな平和な1年になっていたような気がする。まぁそれでも、かなり無理矢理ではあるけれどもコロナ禍を逆手に色々とプライベートを大転換させられたのは良かったと思う。

その一方で、人生一寸先は闇だということも再認識している。5年10年先の自分を思い描けみたいなことを学生時代の恩師に口酸っぱく言われていたけれども、こんな未来はどうやったって想像できない。これからの未来だって同様に、何が起こるかわかったものではない。来年には癌で余命宣告を受けているなんてこともそろそろ珍しくなくなってくる年頃だ。なので僕はやっぱり今の自分に正直に、少し目の前のことだけ気にしながら生きていこうと、改めて開き直っている。

SIMフリー版Xperia 1 IIは久々の神機だった

Xperia XZからSIMフリー版Xperia 1 IIに乗り換えて暫く使ってみたが、これは久々にソニーファンとしてもニッコリな機種だったので応援がてらレビューしておきたい。

ここ数年の残念XperiaからのウルトラC

ここ数年はXperiaや3大キャリアに度々失望していたのは過去の記事の通り。指紋認証が背面に移ったりとか大きく重くなったりとか、意味不明な迷走をしているようにしか思えなかった。

aikawame.hateblo.jp

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…が、Xperia 1のあたりから復活の兆しを見せ始め、それなのにXperia 1 IIのau版から紫が消えるという事件に打ちのめされ、今度は一転、まさかのソニー自らハイエンド機を販売するという歴史的転換を果たしてくれたので、迷うことなく限定モデルのフロストブラックを予約した。

SIMフリー版のメリット

既にキャリア版を買った人達からの恨み節はあちこちから聞こえてきたけれども、そこはソニーとしても半年の期間を置いたことで誠意を見せている?ということにしておきたい。その一方で、ソニーから出るSIMフリー版ではストレージが256GB、メインメモリーも12GBとグローバル版をも超える仕様となっているので、キャリア版から半年後というのを差し引いても魅力的な選択肢となっている。

そして、特筆すべきなのはSIMフリー版限定のフロストブラック。

これは写真の通り単なる色違いではなく、背面が磨りガラスになっていて、そこだけ光沢を残す形でSONYロゴを浮かせるという美しい加工がされている。磨りガラス加工だけであればXperia Z5でもあったので挽回という感じではあるけれども、このロゴの加工が美しすぎる。これだけでも持っていてニヤニヤしてしまう出来の良さだ。まぁ、側面もサラサラなのでフロストブラックは手から滑り落ちないか心配が増えるというデメリットはあるけれども、今の所は落としそうになったとは無いので大丈夫だろう。知らんけど。

Xperia XZ2でボロクソ批判した件の回収

Xperia XZ2について僕がボロクソ批判した点については以下の通り。

  • ランチパック
  • イヤフォンジャック廃止
  • 指紋センサーの背面移動
  • 重量の大幅増加
  • カメラの出っ張り

この内、カメラの出っ張りは他社含めもはや改善は望めないと諦めかけているけれども、それ以外は全部改善された。特に指紋認証については、Xperia XZの時は手が湿っていたり逆に乾燥していたりした時になかなか認識してくれず、精度の面でどうしてもTouch IDに劣ると言わざるを得ない状況だったけれども、今回のXperia 1 IIは違う。良い感じに認識されるまで何度か登録し直しは必要だったが、一度「これだ!」という感じで登録すると手の状態に関係なくバシッと認識してくれる。その上、電源ボタンを押し込まなくても触れるだけでホーム画面が表示されるようになっていて、これにはちょっと感動した。

ソニーらしさ

Xperiaの良さはと訊かれたら、カタログスペックでは見えない部分の作り込みだと思っている。それは先述の背面加工や指紋認証一体型電源ボタンもそうだけれども、他にも色々ある。

画質や音質、そしてカメラの絵作りについてはもはや言うまでも無いだろう。このあたりはZシリーズの頃から他社とは一線を画していて、迫力や派手さみたいなものよりも、リアリティーを重視したチューニングになっているように感じる。Xperia 1から登場したクリエイターモードはその最たるものだろう。色温度は低くなるのでテレビの標準画質に慣れていると違和感を持つかもしれないが、色の再現度という意味ではスマートフォンとは思えない仕上がりになっている。スピーカーの音質についても、Xperia XZ1の頃にはこれ以上無理だろうと思っていたレベルをまた超えてきた感がある。やはり物理的に対称配置されたスピーカーは定位が良い。カメラについては、標準のカメラでは適当に撮ってもよしなに調整してくれるコンデジ的な手軽さがある一方、Photography Proはもはや完全に一眼レフカメラという感じ。これはどちらかではなく使い分けるのが正解だろう。僕は写真については疎いので、基本は標準のカメラに甘んじている…。

売れるのか

これが売れるのかというと、ソニーファンやクリエイター層、音や映像・写真に興味のある層には受けるだろうが、万人にヒットすることは無いだろうなというのが正直な感想ではある。

ソニー自身、インタビュー記事でも尖った製品を届けていくと公言していたので、最初からターゲットを絞ってそこに向けて特化した端末を作ったのであり、個人的には歓迎したい姿勢だ。ただ、そのために価格が犠牲になった感はやはり否めない。スマートフォンにそこまでの品質を求めない人達からすると、海外メーカーなら7~8万円程度で買えるスペックの機種に13万円超はちょっと高すぎるとなるだろう。

とはいえ、無難に纏めた機種を出されても海外メーカーに価格で太刀打ちできないのは明白なので、この路線は正解だと思う。10万円台前半であればiPhoneの上位機種とは似たような価格帯なので、今の時代であればハイエンド機種に興味を持つユーザー層としては容認できるレベルだろう。実際僕も、本当に良い物であれば高くても買いたいと思う方なので、価格についてはそこまで気にしなかった。そういう人達に支持されて、小さく纏まりつつも黒字を維持しつつ事業が存続してくれればと思う。

一応不満点

不満点については…無いわけではない。

一番は画面サイズとワイヤレス充電のトレードオフだ。僕は小さい端末を持ちたいし、ワイヤレス充電も欲しい。ただ、小型のXperia 5系だとワイヤレス充電に対応しておらず、Xperia 1系の大きさだとズボンのポケットからはみ出てしまう。こればかりは何とかならないものかと思う。

例えば、もう少し分厚くても良いからXperia 5系をワイヤレス充電に対応させられないものだろうか。そうすればカメラの出っ張りも押さえられて一石二鳥のような気がするのだけれども。個人的には、カメラの部分だけ出っ張るくらいなら全体を分厚くしてくれた方が余程良いと思っているので、「カメラの出っ張りは作らない」と断言していた以前のXperiaチームに戻ってもらえないものかと密かに願っている。

あとは…意外と今回は不満点と言えるものは無いかもしれない。額縁については僕はノッチやパンチがある方が嫌いなので今のままが良いと思っているし、音量ボタンがXperia XZからだと電源ボタンの上に移動したのは、慣れの問題だと思っている。強いて言うならメインメモリーが増えたことでバックグラウンドアプリが爆発的に増えるので全て終了するボタンを手前に持ってきてほしいとか、そういう細かい部分くらいだろうか。21:9の画面比周りも含め、本当に良く出来ていると思う。

おわりに

あんなに紫が無いとガッカリしていたXperia 1 IIだったけれども、フロストブラックの美しさにコロッとやられてしまった。元々SIMフリー版の方がキャリアのゴミアプリが無くて気持ち良いしと思っていたので、ソニーがSIMフリー版のハイエンド機種を出してくれるようになって本当に良かった。

僕はジョグダイヤルの愛用者でもあったので、指紋認証一体型電源ボタンが無くなった時はまたかと失望したけれども、挑戦的な機能を搭載して失敗して、それでも精度を上げて復活させてくれるソニーには毎度シビれる。まだ暫くは普段手に持つアイテムとしてスマートフォンは重要だろうと思われるので、ソニーには何とかスマートフォンの事業を継続してほしい。今回ちゃんと2台分お布施もしたので何卒。

IntelliJでWSL上のDocker上のRubyをリモートインタープリター設定する

Windows版IntelliJ IDEA(おそらくRubyMineでもほぼ同様)を使いつつ、WSL上のDocker上のRubyを開発環境としている場合、インタープリター設定はどうするのが良いかという話。

TL;DR

  1. [Settings] - [Build, Execution, Deployment] - [Docker] でDocker設定を追加する。
  2. [Project Structure] - [Platform Settings] - [SDKs] でRuby SDKを追加する。
  3. [Project Structure] - [Project] の [Project SDK:] に追加したRuby SDKを指定する。
  4. DockerコンテナのWORKDIRが /opt/project 以外の場合はエラーになる場合があるので要注意。

背景と前提

Mac環境下ではIntelliJのリモートインタープリターでDocker上のRubyを指定すると激重だったので、泣く泣くローカル環境にもRubyをインストールして bundle install もして、ローカルインタープリター設定にしていた。しかしWindowsに移行してからはDockerもIntelliJもサクサクなので、リモートインタープリター設定が上手く行くのではないかと思って試してみた。

ちなみに、既にRubyプロジェクトが存在し、WSL上でDockerが動く状態になっていることが前提なので注意されたい。なお本記事で使用しているバージョンは、IntelliJ IDEA 2020.2とDocker Desktop 2.4.0.0なので参考まで。

Docker設定を追加する

[Settings] - [Build, Execution, Deployment] - [Docker] を開くと、IntelliJからDockerを制御するための設定が行える。ここの操作は簡単で、[+] ボタンを押下して反映するだけで良い。名前はデフォルトの Docker が気に入らなければお好みで。

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Ruby SDKを追加する

ここがリモートインタープリター設定の肝となる。まずは [Project Structure] - [Platform Settings] - [SDKs] を開いて [+] ボタンを押下し、[Add Ruby SDK...] - [New remote...] を順に選択する。

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すると、以下のようなリモートインタープリターの設定ダイアログが開くので、各々のDocker環境に合わせてよしなに設定する。

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ここまで行うと、IntelliJがインタープリターの設定を行ってGemの読み込みやら何やらを良い感じにやってくれる。以降は特に意識しなくてもローカルインタープリターと同様に利用できるので、Gemのメソッドを参照したりRuboCopを動かしたりと自在に活用することができるはずだ。

ただ一点注意事項があって、DockerコンテナのWORKDIRが /opt/project 以外になっていると、僕の環境では以下のようなエラーが発生してRuboCopが動作しなかった。

Error:Rubocop returned exit code: 126 stdout: OCI runtime exec failed: exec failed: container_linux.go:349: starting container process caused "chdir to cwd (\"/opt/project\") set in config.json failed: no such file or directory": unknown

WORKDIRを変更することで解消したので深くは調べられていないのだけれども、他のプロジェクトでも /opt/project を参照しようとして bundle が見つからないと言われたりと、RuboCopに限らず何らか上手く行かないので、どこかでこのディレクトリーを決め打ちにしている箇所があるのかもしれない。

おわりに

Windows環境だとローカルにRubyやら開発系の実行環境をインストールするのは正直キツいものがある。WSL上ならばまだマシとはいえ、Docker上に環境があるのに二重管理するのはやっぱりだるい。というわけでリモートインタープリター設定を試行錯誤していたのだけれども、上手く行ってホッとしている。WSLを使い込んでいる猛者の方々はX Windowを導入してIDEも含めてWSLで完結させている昨今だけれども、そこまでは流石に…という向きであればこれでも十分に使える環境が作れるのではないかと思う。

MacからWindowsへ移行した(出戻り)

以前にMacからWindowsへの移行を検討した時には、以下の記事の通り終盤で挫折してしまったけれども、この度めでたく完全移行したので良かったこと・厳しいこと等を交えつつ所感を綴っていこうと思う。

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所感

Windowsを15年使ってからの8年Macに浮気してからのWindowsへの出戻りとなったけれども、結論から言えば移行後のWindows環境にはとても満足している。

僕はOSをゴリゴリにカスタマイズして使うタイプの(Win9x時代はLiteStepとか98liteとかに手を出していたような)人間なので、最初の1週間くらいは微妙なキーバインドの違いやソフトウェアの使い勝手の差で悶絶しただろうか。ただ、先の記事にも書いたような事前準備を綿密にしてあったので、2週間も経つ頃には違和感無く使えるレベルになっていた。Windowsは僕が離れた頃の7から8、8.1を経て10まで来ているけれども、基本的な所は20年前のWindows 2000から良くも悪くも大きく変わっていない。なので、コントロールパネルだのレジストリだのrundll32.exeだのという懐かしい響きを噛み締めながら、何で設定とコンパネがいつまでも併存しているんだよとツッコミを入れつつ、やっぱりWindowsなんだなということを再確認している。

検討時に挫折した原因であるトラックパッドとフォントレンダリングについても解決した。トラックパッドについては、どうしてもMagic Trackpadに引けを取らない使い勝手が欲しかったのだけれども、Windows用のトラックパッドでは3本指ドラッグがどうやっても無理で、あとトラックパッド表面の処理もザラついたものばかりで納得できなかった。ところが、なんとMagic Trackpad自体をWindowsで快適に使うためのMagic Utilitiesというツールがあることを知って、これでほぼ同じ使い勝手を再現することに成功した。慣性やスクロール量等で微妙にしっくり来ない部分はありつつも、慣れでカバーできるレベルにはなったと思う。

フォントレンダリングについては参考事例としては微妙だけれども、ディスプレイを27型から43型に替えたことで問題が解消した。43型というと大体21型のFHDディスプレイを4枚並べたくらいの大きさかつ解像度なので、所謂非Retinaであり、Windowsだとスケーリング100%で使えてしまうのだ。それでどうなるかというと、OS標準の游ゴシックがそこそこクッキリと表示されるのである。Windowsというのは良くも悪くもスケーリング100%でのフォントレンダリングがクッキリしていて、それがMacやLinuxに慣れた人達から汚いとディスられる原因になっていたのだけれども、個人的にはMSゴシックのようなビットマップフォントはともかく、ヒラギノや游ゴシックがClearTypeでレンダリングされる分にはむしろ見易くて良いと思っている。これがスケーリング150%とかになると逆に細くて辛いということになるので、まぁあまり褒められたものではないけれども、自分の環境では快適になったので良しとする。

Windowsに移行して良かった所として、筆頭に挙げるとすればDockerのパフォーマンスだろうか。Macだとどう調整してもI/Oがネックになってしまい、Railsアプリケーションの開発時にIntelliJの鈍重さと相まって多大なストレスを強いられていたのだけれども、これがWindowsになると同じMacBook Proでも体感で倍以上の速度改善を実感できる。まぁ僕の場合は4KでIntelliJを使っていて常にCPU使用率が200%とかになっていたのも良くなかったのだろうけれども。完全移行した先のPCはRyzen 9なので、どんなに高負荷の処理をさせても重いと感じたことは一度も無い。IntelliJもWindowsであればCPU負荷の問題が発生しないので、普通のエディターと同じくらいサクサクに動いてくれる。

Linuxとの親和性についてもかなり良くなっている。WSL2についてはまだまだ発展途上ではあるけれども、Bash on Windowsと呼ばれていた頃と比べれば格段に進化していて、もはやCygwinやMinGWのような互換レイヤーやPuTTYやTera Termのようなターミナルは全く不要になった。Windowsのビルド番号が変わる度に様々な問題を引き起こしてくれることに目を瞑れば、自分がWindowsを使っていることを忘れさせてくれる。将来のバージョンではLinuxのGUIアプリケーションまでサポートされる予定なので、ソースコードもIDEもDocker開発環境も全部WSL2で完結して更に便利になることが見込まれる。

あと、Windows TerminalPowerToysのような開発者好みするツールが積極的に拡充されていることも最近のWindowsの良い所だと思っている。特にPowerToysはテキストランチャーやキーバインドツールといった、AlfredやKarabinerのようなMacの必携ツールに相当するものをMS自ら開発しているので、今はまだまだベータ版以前という感じではあるけれども今後が期待できる。

厳しいことを挙げるとすれば、強いて言うなら情報の質だろうか。WindowsはMacと比べるとデフォルトのUIが洗練されていないので、カスタマイズに関する知見を「裏技」などと謳って紹介する記事が目立つのだけれども、これが結構酷かったりする。一度著名なサイトで間違った情報が公開されたりした日には、それをパクった記事が雨後の筍のように量産されて、間違いを正す記事が出ても数の暴力に埋もれてしまう。昔もこうした情報は玉石混淆だったので気を付けていたけれども、ここ暫くはITリテラシーの高いユーザーがMacやLinuxに流れていたせいか余計に酷くなっている気がする。

移行を人に薦められるか

今、Windowsへの移行を人に薦められるかと言われると、PCを弄るのが好きな人には薦められるという感じの回答になる。

Windowsというのはデフォルトの使い勝手がどうにも良くなくて、それを自分好みに弄り倒してなんぼだと思っている。一方のMacは確かに洗練されているけれども、自由度の高さでいうとWindowsには及ばなくて、ゴリゴリにカスタマイズしたWindowsはMacよりも使い易いというのが僕の個人的な感触だ。人間に機械を合わせるか、機械に人間を合わせるかはどちらが良いとも悪いとも言えないけれども、そういうOS毎の思想の違いみたいなものは実際に使い込んでみて初めて実感できるものなので、昨今のニュースで興味を惹かれる部分があるのならば試してみると良いと思う。

MacはApple Siliconへの移行で一波乱あるだろうというのは、当然僕も思うところではある。ただそれについては、Windowsの方もMS自身がSurfaceでArm化の道を探っている様子なので、PCやIAサーバー業界全体として今後のCPUアーキテクチャーの覇権が流動的になるのだろうと考えている。それよりも気になるのはPC向けOSへの力の入れ方の所で、そこについては今だけを見るとAppleは硬直していて、一方のMSはバルマー時代が嘘のような躍進を見せている。ライバルがいないと健全な競争は生まれないので、WindowsもMacもLinuxもそれぞれ良い所を磨いてほしいのだけれども、最近はちょっとMacを心配するまである。まぁiOS開発の縛りがあるので2010年代のWindowsからMacへの盤面返しみたいなことは流石に起こらないとは思うけれども。

おわりに

数日前、折しも同時期にWindowsへ移行したr7kamura氏がMacネイティブなのに対して、僕はDOS/Windowsネイティブで、歳も僕の方が行っているので見えている景色は結構違うのだろうけれども、「新しいものは面白いよね」という感覚についてはIT技術者たるもの共通して持っている気質だろうと思う。

加えて僕の場合は幼少期からMSのOSをずっと使っていたので、英語を使っていた日々から母国語に戻ってきた感もある。海外に住んだこと無いし英語できないけど。ただ感覚として、Macはゴム手袋で触る感覚、Windowsは素手の感覚みたいなものはある。まぁそれで言うならば僕にとってのネイティブはPC-98のDOSでありWindowsであるのだけれども、それはまた別の話。

Windows、Macと来てLinuxというのも考えないでは無かったけれども、これについてはPhotoshopとIllustratorを多少は使う人間なのでGIMPやInkscapeは勘弁願いたいとか、Windowsでゲームをちょっと動かしたいとか、そういうソフトウェア的な事情が大きい。おっさんPCユーザーにありがちな過去の資産みたいなのは、僕はバッサバッサ捨てていく方なので気にしていないけれども。

そんなこんなで、久々にWindowsに戻ってきて楽しいので、暫くは余暇をOSのカスタマイズに注ぎ込んでいくことになりそうだ。Flutterやろうとかスマートホームに手を出そうとか画策していたけれども、当面は新しいオモチャに夢中になりそうな予感がしている…。

【新パッケージ】Windows 10 Pro 日本語版/May 2019 Update適用/パッケージ版

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