35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

舌下免疫療法を始めて半年経った

花粉症根治を目指して舌下免疫療法を始めたのは以下の記事の通り。

aikawame.hateblo.jp

舌下免疫療法を始めたという記事はネット上でもよく見掛けるけれども、その後どうなったのか?ということについては探してもそんなに見付からないので、半年経ってどういう状況かを書き残しておこうと思う。

副作用はゼロ

僕はクラス4の重症患者ということもあって、副作用については口の中がイガイガするあのイヤ〜な感じになるのを覚悟していたのだけれども、シダキュアを服用開始して半年間、一度も自覚できる副作用は無かった。まぁこればっかりは個人差なので、副作用が出る人には出るのだろうけれども、僕の場合は副作用が辛くて途中で断念…みたいなことにはならなくて良かった。シダキュア自体、小さいマシュマロみたいな感覚なので全く服用するのに苦も無いし。従来の皮下注射で頑張っていた方々にはお疲れ様でしたと思わざるを得ない…。

ちょくちょく飲み忘れる

僕は根が忘れっぽい性格なので、シダキュアの服用はちょくちょく忘れる。半年間で10回ほどやらかしているので、20日に1回は忘れている計算になるのか…。年単位で治療していくことなので、たまに1日飲み忘れてもどうこうするものではないらしいけれども、忘れっぽい人はアラームなりリマインダーなりを活用しても良いかもしれない。僕自身はこの程度のやらかし率であればまぁ許容範囲内か、と思って特に対策はしていない。

転院した

これが一番大きなトピック。元の耳鼻咽喉科は以前から通っていて信頼できたし巷の評判も良かったので、特に迷うこと無く通うことにしたのだけれども、定期的に通うことで辛さを感じるようになってきた。

何が辛いって、毎度受付で待つのが辛い。その病院は整理券方式の予約システムはあったものの、時間が指定できない上に発券開始が病院の受付開始から30分後(勿論当日受付のみ)という仕組みもあって、平日の出勤前に通うには不便だった。これが不定期な通院であればまぁ良いかとなるのだけれども、毎月必ず通院するとなるとネックだ。というわけで近所でシダキュアの処方に対応していて、かつ予約可能な病院を探してみた。随分と贅沢な条件だなぁとは思いつつ…。

すると、灯台下暗しとは良く言ったもので、かかりつけの内科が普通にこの条件を満たしていた。しかも半年先の予約までネット上で可能。おまけに決済にクレジットカードが使えてシダキュアは院内処方。完璧すぎるではないか…。というわけで、迷わず転院することに。

舌下免疫療法は少なくとも3年という長期に亘る治療なので、通院のしやすさというのも結構重要になるということが肌で感じられた。これは最初の病院選びの時に意識した方が良いかもしれない。

おわりに

今年の6月から舌下免疫療法を始めて半年、まだ最初の花粉シーズンはこれからなので効果については全くの未知数ではあるけれども、普段の服用状況とか通院についての知見が貯まってきたので書き記してみた。次は花粉シーズンの終わる5月頃にでも、「舌下免疫療法を始めて1年経った」のタイトルで続編を書いていこうかと思う。

新幹線殺傷事件の小島被告は邪悪の化身か

この手の事件の場合、何か言葉を発すれば誤解に繋がり得るため今まで沈黙を貫いてきたけれども、我慢できずに筆を執ってしまった。

https://this.kiji.is/575233192857404513this.kiji.is

最初に断っておくと、僕は小島被告をASDだと断定するつもりは無い。また後述するがASDに対して画一的な捉え方をするのは宜しくないと考えている。

当然ながら僕は殺人を肯定するつもりは一切無いし、小島被告を擁護するつもりも無い。被告についてはただ冷静に法に則り裁かれてほしいと願っている。ただ、彼を殊更に人でなしだとか邪悪だとか人間性まで否定することについては納得しかねる部分がある。

自分もそうなっていた可能性

リンク先の記事によれば、小島被告は裁判員裁判の被告人質問で、検察側に被害者やその家族への謝罪の気持ちを問われ、「一切ない」と述べたとのことだ。

彼の一連の行動は、全てが冷徹なロジックに従っているように見える。目的は刑務所に入ること。無期懲役を狙うのであれば殺人、それも2人が適当と判断したらしい。謝罪しない理由についても「謝罪すれば仮釈放されてしまうから」という、これも本人の理屈に従っているのだろう。そこに他者の意志は一切介在しない。他人が死のうが心身を傷付けられようがお構いなしの姿勢に見受けられる。

世の中の大多数からは、そういった姿勢に対して「これが血の通った人間のやることか」という怒りを向けられるのだろう。ただ、僕は素直に彼に対して怒りを向けることができない。むしろ自分もあるいは彼のような行動を起こす人間になっていた可能性が少なからずあったのではないかと思えてならない。

血の通った人間とは何か

小島被告がASDかどうかはわからないけれども、少なくともASDの特性と思われる言動が目立つことはこれまでの経緯から明らかだ。僕もそうなのだけれども、少なくないASD持ちの人間は、他人に対する興味を著しく欠いている。ただASDはスペクトラム、雑に言えば個人差が激しいため、ある特性が強く出る場合、弱く出る場合、ほとんど出ない場合と様々なのは注意しておきたい所だけれども。

僕は同様の特性が比較的強く出ているので理解できてしまうのだけれども、このタイプの人間というのは他人の痛みを理解することが難しい。しかもASDは一般に病気ではなく障害に区分されているため、本人の意思や薬物等で簡単にどうこうできるものではない。語弊を恐れずに言うならば、このタイプの人間に「相手の立場に立って考えろ」と言うのは、先天的に四肢が不自由な人に走れと言うようなものだ。

なので、被害者や遺族を含む他者に対する冷徹さについてはある程度どうしようもない部分があると考えている。オブラートに包めばと思われるかもしれないけれども、婉曲的なコミュニケーションが苦手なのもASDの特性として存在していることは覚えておきたい。結局他人を傷付けているではないかと言われたら何も言い返せないのだけれども、それでも事実としてそういう人間は一定数存在するし、僕も含めてそういう人達も生憎血の通った人間であり、現代社会においては人権を有している。

どうやって人間社会で生きていくか

とはいえ、そういう特性だから罪が赦されるかと言えば、そんなことはあり得ないわけで。そんな特性を持った人間でも社会とうまく付き合っていくことが求められる。僕はその上で必要なのは自分なりの行動規範だと考えている。

例えば僕の場合、幸か不幸か幼少期に母親への恐怖心を植え付けられたことが行動規範の確立に繋がった。どういうことかというと、

  • 何らかの行動を起こす
  • 母から怒鳴られる
  • 怒鳴られると聴覚過敏もあって自分が辛い
  • 自分が辛くなることは避ける
  • 結果的にその行動を起こさなくなる

この繰り返しと発展である。最初は怒鳴られるまで気付かないけれども、何度か学習するうちに「怒鳴られる前に注意される」ということに気付く。そうすると、注意された時点で止めておこうとなる。また、母以外から注意されても止めるようになる。人からだけではなく標識や書物も対象にする。法令のような体系的な情報も参照する。などなど…。まぁ、出発点が恐怖心なので色々と人間が歪んだ部分は否めないけれども、それはまた別の話。

こうしたことに加えて、僕の行動規範として「自分がされて嫌なことは人にしない」というのがある。これがどこから生まれたものかはどうにも定かではないけれども、大体はこの2つの行動規範に沿っていれば人の道はそうそう外れないだろうと思って日々生きている。逆に言えば僕が気にしているのはそれくらいで、人がどう思うだろうかなんて考えたことも無い。まぁ考える機能が付いていないのだから当然なのだけれども。

僕が交通法規を守るのは事故に遭いたくないからだし、僕が人を殺さないのは今の生活を奪われたくないからだ。まぁ殺人は自分が殺されるのが嫌なので、合法でもやらないとは思うけれども。小島被告にもそういう行動規範があれば、あるいは今回のような事件にはならなかったかもしれないと思う部分もある。

何らかの行動を起こす時に、誰がどう思うなんてことは全く脳裏に無いし、それが悪いことだとも思わない。というか、他者を思いやれないのが悪いことだと思っていたら自分は生きる資格の無い人でなしになってしまうので思う余地が無い。できるのは結果として人間社会で何とか排除されずに生きていくこと、それが精一杯だ。行動のプロトコルが根本部分で異なっている以上、多かれ少なかれこちらも社会も苦労を伴う。そう考えると彼と僕を分けたものは、ほんの紙一重だったのかもしれない。

おわりに

今回の事件について思う所は数あるけれども、まずは「事実としてそういう人間も社会には一定数存在する」ということと、「そういう人間の中にはこういう考えで生きている人間もいる」ということに焦点を絞って書いてみた。一方で、被害者遺族の方々の心情等については大多数の読者の方が僕よりずっとよくお察しだろうということで、敢えて一切書いていない。

小島被告が実際にそのような思考を以て行動しているかは本人のみの知る所ではあるけれども、こうした思考もあり得るという意味での人間理解の一助になれば幸いだ。一昔前であれば、こんな内容を曝け出しただけでも犯罪者予備軍扱いされて村八分とかありそうだけれども、現代がもう少し多様性に理解のある世界になっていることを期待したい。

37歳になった

例によって、今日が誕生日ということではないけれども。

これくらいの歳になってくると、自分で変化を起こそうという気を起こさない限りは大きな変化というのは起きにくい。そんな中にあっても少しずつ変化していることはあるので、つらつらと綴っていこうと思う。

この1年で変わったこと

自宅筋トレを始めた。右半身のガタがいよいよ酷くなってきて、椅子に座っているのも辛くなってきたため。あと、腹が出てきたため…。同時期にやっていたアニメの影響?い、今も続いているから関係ないんだもんね!

自転車通勤を再開した。筋トレと合わせて良い具合に体力が付いてきて、ここ数年気になっていた体重増加や体力の衰えが一気に解消したので良かったと思っている。

ブログは続けているけれども、魔が差してはてなブログProにしてみた。ただ、この1年は概ね週1前後の投稿数だったけれども、微妙に毎週書くことへのプレッシャーを感じるようになってきたので、次の1年は減らすというか、もう少しのんびり書いていこうかと思っている。記事を書く時間もバカにならないし。

アニメは程々に観てはいるけれども、録画をやめてサブスクに振り切った。最初は慣れなくて放置気味になっていたけれども、段々と評価の高い作品や気になる作品を後追いするようになってきて、結果的にはダラダラと色んな作品の1話を観る時間が省けて良かったと思う。

花粉症根治を目指して舌下免疫療法を始めた。3年という長丁場だけれども、今は比較的公私共に落ち着いた環境にあるので、じっくりと腰を据えて取り組んでいきたい。といってもやることは毎月の通院と毎朝の薬服用だけなので楽勝なのだけれども。

変わらないこと

精神状態は引き続き安定している。今の職場に居る限りは大丈夫のような気がする。急に採用を増やしたりとか事業方針が変わったりとか、創業者が居なくなったりしない限りは。

余暇にコードを書く量はそんなに変わっていない。大きなアウトプットは無いけれども、今はまだその時ではないと思っているので気張らずにやっている。

技術力は相変わらず少しずつ裾野を広げている感じ。この1年だとVue.jsで商用レベルのフロントエンド開発に取り組んだり、CI/CD分野ではWerckerやCodeBuildに続いて今更ながらCircle CIを本格活用し始めたり。あとはElasticsearchについてもサーバー移行に苦しんだおかげで色々と知見が身に付いた。

トラックパッドは相変わらず左で持っている。筋トレを始めてから右腕の痺れは改善してきたけれども、まだ心許ないので暫くは左で続けるつもり。というか、既に左で持つのが普通になってしまっているので、逆に右に戻した方が違和感が…。

社寺巡礼や鉄道旅行は程々に楽しんでいる。普段は近場を回りつつ、年に数回単位でドカンと遠出する感じ。今年は3泊4日の紀伊半島一周が大物だった。

音楽とオーディオも程々に楽しんでいる。ただ、最近はサブスクに振り切ったものか、Moraでせこせこ買い続けたものか、少し悩んでいる。フライングドッグもサブスク解禁したので、そろそろという気もするけれども…。

歯石クリーニングはきちんと半年毎にやっている。一応ちょっとした変化として歯磨きガムを噛んだり、毎週フロスもやるようになったけれども、歯を大切にという意識自体は大きくは変わらず。

おわりに

前の1年は精神状態が劇的に改善したけれども、この1年は身体の方がV字回復したような気がする。一度底まで落ちたのは痛恨の極みであるけれども、おかげでこの年代の人達がなぜ筋トレするのかということを体で理解することができた。何に取り組むにもやっぱり体が資本。心身共に状態が良くなってきたので、次の1年はもっと色々なことを楽しめそうな気がする。

まぁ、今までの経験上、そういう時に限って会社が潰れたりとか傾いたりとかするんだけれども…今回は大丈夫だと信じたい…!

三度目の彦根を高速バスで(養老線もあるよ)

大学時代の先輩の結婚祝いがあったので、今年3回目の彦根遠征をしてきた。

行程に悩む

以前から東海道本線や中央本線をフィーチャーしていることからもお察しの通り、僕は東海道新幹線については心底飽きている…。決して嫌いではないのだけれども、東京生活が10年を超えてきて、それでも年に数回は彦根だ京都だ三重だと往復していたので、すっかり移動手段としか感じられなくなってしまった。

そして、今年は既に中央本線を2回利用していて、東海道本線は静岡県内が地獄なのであまり使いたくない…となった時、「バスならどうか?」という乗り鉄にあるまじき選択肢が脳裏を過ってしまったのだ…。とはいえ、競合の交通手段を知った上で鉄道の魅力を再確認するのも一興だと適当な言い訳を付けて、色々と調べてみる。

夜行バスについては、20代の時に一度だけ復路で利用したことがあったけれども、3列シートでそこそこ快適な座席だったはずなのに降りる頃には全身ガシガシで、2日間くらい体調が微妙だった悪夢が蘇る。おまけに東京-彦根間の便は、東京側の発着が東京駅近くの鍛治屋橋駐車場なので、西側の住民的には便が悪い。というわけで、夜行バスは即刻却下。

そうなると昼行の高速バスなのだけれども、これは距離的な問題で彦根までの便は乗り継ぎ含めてまともに存在しないらしい。ただ、東京-名古屋間は複数社で競争があって選びやすいし、運賃も3連休のかき入れ時で往復7,000円程度と非常に安い。これに名古屋-彦根間の列車運賃を足しても1万円を少し超える程度なので、新幹線で往復する場合の半額程度。やはりバスは安い。

一方の所要時間はというと、車で東京へ行ったことは何度かあったので予想は付いていたけれども、大体6時間弱。まぁ在来線でもこれくらいは掛かるし妥当だろう。乗り換えが無いから楽というメリットもある。ただ、ここで「3連休」という罠を完全に見過ごすというバス旅初心者にありがちなミスをやらかすのだけれども…。

バスタ新宿、すごく便利

さて、往路は3連休初日の11月2日(土)8時ちょうど、バスタ新宿発。バス旅行に慣れている諸氏からすると、既にフラグが立ちまくっているのだろうが、僕はまだのほほんと初めてのバスタを堪能していた。

今回は歩いてバスタに向かったのでそんなに感じなかったけれども、新宿駅からずっと屋根のある所を歩いて行けるので、非常に便利になったと思う。南口からであれば甲州街道を隔てた向かい側だし。あとは、昔はバスターミナルが点在していたのが一点集約されたのも大きい。名古屋側の発着は今回ささしまライブなのだけれども、名駅にもタワー乱立させなくて良いからバスターミナルを作ってくれ〜〜〜と思ってしまう。

バスの車両について

www.489.fm

今回乗り込んだのはさくら観光の@ライナースタンダート。きちんとした写真が撮れなかったけれども、リンク先のような感じ。車体後方にでかでかとアットマークが描いてあって、これがサービスエリアでの休憩時にとても助かった。東京-名古屋間はドル箱路線だからなのか、昼行バスなのに全席コンセント付きというのも素敵。あと無線LANまで使えて最高かよ!と思ってしまった。

これは使うしかない…ということでおもむろにノートPCを取り出して接続してみる。確認くんを見る限りではソフトバンクのモバイル回線らしい。そして発車直後で誰も繋いでいないだろうと思いつつ、スピードテストをしてみると…、まさかの下り300kbps…。ブラウザーの画像がじわ〜っと出てくるのを見たのは一体何年ぶりだろう…。1接続あたりの速度を制限しているのかもしれないけれども、テキスト中心で利用するならまぁ問題ないレベル。ただ画像や動画が多くなると使い物にならないので、そういう場合は自前のLTE回線を使った方が良さそうだ。

地獄の大渋滞

高速道路に入ると、早くも道路が混み始める。そして無情にも流れる渋滞情報のアナウンス。ここで漸く3連休の東名渋滞の酷さを思い出す。そうだ、バスだって東名を通るんだもんな…。そんなことを考えても後の祭り。まぁ時間にかなり余裕を持ってはいたので、2時間くらいの遅れならなんとかなるさと気楽に構えていた。

結果、2時間40分遅れ。静岡県内に入るまでに4時間掛かるってどういうこと…。

おまけに到着は名駅から南に1kmほど離れたささしまライブ。新幹線でないと会に間に合わないことは確実だったので、名駅まで全力疾走する羽目になってしまった…。幸か不幸か、自転車通勤と筋トレを続けているおかげで簡単にはへばらない。ギリギリの所で新大阪行きのひかりに滑り込めた。汗だくになったけれども…。

まぁ、そこまでには久々にインストールしたEXアプリの不具合でモバイルSuicaのIDをコピペするとエラーになる(手入力しか受け付けない)という残念な出来事があったのだけれども、それはまた別の話。JR東海のサポートセンターは頑なに不具合と認めなかったけれども、それはまた別の話、そう、別の話…。

彦根の定番

無事に結婚祝いの会を済ませ、いつものようにステーションホテルに宿泊。2日目は丁度たねやとクラブハリエの喫茶が開店する所だったので、久々に入ってみた。

東京だとバームクーヘンの専門店的な立ち位置になっているけれども、方や彦根はバームクーヘンがメニューから無くなっていた…。まぁ、何でも美味しいから良いかと思いケーキセットを注文。スイートポテトとクリームブリュレという彩りを考えない選択をするも、良い感じに飾ってくれて秋っぽくなっていた。彦根城の堀を眺めながらの優雅な朝食?だった。

養老線初乗車

帰りのバスは名古屋を夕方に出るので、それまで近場の鉄道を楽しもうと適当に時間を繰ると、樽見鉄道は厳しめ。あとは大垣から養老線を揖斐か桑名方面というのも未乗だったので、どうせ向かうのは名古屋なので桑名方面へ乗っていくことにした。

養老線は残念なことに、ここ最近車両の急激な東急化が進められていて、既に半数は東急のお下がりになってしまった。まぁ近鉄から継承した600系とその派生系列は、種車から数えれば還暦近い車両ばかりなので仕方ないことだとは思うけれども、個人的には東急も東急の車両も 禁則事項です なので残念極まりない。

そんな思いが通じたのか、桑名行きの列車は古き良きマルーンレッド単色の620系。幼少期に実家の庭から眺めていた近鉄電車の色だ。そしてお隣の揖斐行きはラビットカー塗装。昭和にタイムスリップしたかのような組み合わせだ。恐らくこんな貴重な光景を目にするのも最初で最後だろうと思いつつ、堪能させていただいた。

あとは、途中駅の待ち合わせでこんなコラボ車両も。キティーちゃんは本当にどんな所にでも来てくれる懐の深いお方である…。

その他、東急のお下がり車両だと赤帯、緑帯、緑歌舞伎と交換した。

名駅の定番

桑名からは流れで近鉄に乗車。2610系L/Cカー…東京だと座席指定料金を取られるような車両が20年以上前から平然と走っている近鉄沿線は、やっぱり凄い。まぁ、名古屋線は近鉄車両の最終処分場と言われているけれども…。それでも2ヶ国語の自動放送のような変化は少しずつ感じられる。

というわけで、名駅に着いたら行く所は山本屋本店一択。…が、今回は連休ということもあってか、エスカの山本屋本店が大行列。仕方ないので名古屋駅前店の方へ遠征してみた。

やはり冬場の麺類といえば味噌煮込みうどん。地元にいた頃は週1で食べていたけれども、東京ではなかなか食べる機会が無くて、山本屋総本家もいつの間にか都内で営業する店舗が無くなってしまった。というわけで、ついつい名駅へ来る度に堪能してしまう。

そして帰路へ

微妙な時間に昼食を取ったので、バスの中で食べる用の夕食は軽いものにしようと、近鉄名古屋駅構内の千寿にて天むすを購入。なお天むすは間違っても名古屋飯ではない。千寿の本店は津大門、歴とした三重のご当地グルメである!天むすを名古屋飯と呼ぶのは、赤福を名古屋名菓と呼ぶに等しいと肝に銘ずべし!!

…閑話休題。

帰路は比較的渋滞も穏やかで、10分程度の遅れでバスタに到着。大雨だったけれども、JRから私鉄地下鉄まで雨に濡れずにアクセスできるので、僕も副都心線の新宿三丁目駅まで傘要らずで辿り着くことができた。

おわりに

昼行バスでの長距離旅は初めてだったけれども、時間に余裕があれば安くそこそこ快適に移動できることがわかった。個人的にはやっぱり列車からの車窓が好きなのでバス派に転向することは無いけれども、東京-名古屋間のように列車も飽きたような地域の移動については使っても良いかなとは思った。

寿がきや カップ みそ煮込うどん 107g×12個

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MacでAuthyよりも楽チンなMFA(多要素認証)

最初に断っておくと、この記事で取り扱う方法はAlfredというツールの有償ライセンスが必要となるので予めご了承いただきたい。

はじめに

Google等で利用可能なMFAの仮想デバイスとしては、MacだとAuthyが筆頭候補になるかと思う。ただ、MFAを多用していると認証の度にツールを起動してGUIを操作するのが段々と面倒になってくる。それが嫌でMFAを使わないのでは本末転倒なので、キーボード操作だけでMFAのトークン入力を完結できる方法を探ってまとめてみた。

必要なツール等のインストール方法

OATH Toolkit

こちらはワンタイムパスワード認証に関連したツール・ライブラリー群で、後述するAlfredのWorkflowから間接的に利用する。インストールはHomebrewを使うのが便利だ。

$ brew cask install oath-toolkit

Alfred

こちらが今回の土台となるツール。ウェブエンジニア界隈では名の知れたツールだけれども、一言で表すとすれば「超多機能なコマンドラインランチャー」だ。Alfred単体でも何件か記事が書けそうなボリュームなので、詳しくは本家や紹介記事を参照していただきたい。

ダウンロードは開発元からも可能だが、Homebrewを使うのが便利だ。

$ brew cask install alfred

インストール後、有償機能を全解放するためのPowerpackを購入する。今回の方法を利用するためには、有償機能であるWorkflowが必要になるためだ。

Powerpackは現行バージョンのみのライセンスで$23、永久ライセンスで$39(2019年10月現在)となっているが、余程金銭面を気にするのでない限りは後者がおすすめだ。ちなみに、Alfredの有償機能の中にはWorkflow以外にも、拡張クリップボードやスニペット、辞書連携等の便利機能が沢山あるので、買い切りなのはとても良心的だと思う(将来的にサブスクリプション化されない保証は無いけれども…)。

alfred-mfa-workflow

こちらが今回の要であるAlfred上でMFAのトークン入力を完結するためのWorkflowだ。Workflowについては、雑に一言で説明するならば「すごいプラグイン」というところか。u-minor氏により開発されており、2019年10月時点で最新のAlfred 4でも動作を確認している。

インストール方法だが、GitHubリポジトリーReleasesから、 MFA.Token.alfredworkflow をダウンロードする。Alfredがインストールされていればダウンロード後にFinder上で開けるので、あとはダイアログに従ってインストールしよう。

使い方

初期化(初回実行時のみ)

初回のみパスフレーズの登録が必要になる。これは各サービスのシークレットキーを暗号化するためのもので、毎度の認証で複合するために必要になるので覚えておかなければならない。

初期化の方法は、Alfred上で mfa init と入力して画面の指示に従ってパスフレーズを入力すれば良い。

サービスの追加

Alfred上で mfa add (サービス名) (シークレットキー) と入力することで、新規のサービスを追加できる。

シークレットキーはMFA登録時にQRコードが表示されたタイミングで取得できるものだ。ただ、既にAuthyを利用している場合は普通に取得し直すことができないので、後述の方法で抜き出す必要がある。

サービスの削除

Alfred上で mfa rm (サービス名) と入力することで、指定したサービスを削除できる。

MFAトークンの入力

これが一番使うコマンドで、普段のMFAトークン入力で毎回やることだ。

Alfred上で mfa (サービス名) と入力するとパスフレーズが求められ、パスフレーズが正しければMFAトークンがクリップボードにコピーされる。また、ブラウザーのフォームにフォーカスが当たっていれば自動入力までしてくれる。これはAWSコンソールへのログイン時などに大変重宝する。

これでMFAのトークン入力はキーボードで完結できるようになる。僕もこの仕組みを導入してからは積極的にMFAを利用するようになったので、入力のストレスさえ軽減されればより活用されるのではないかと思う。

Authyからシークレットトークンを抜き出す方法

新たにサービスを追加していくのであれば先述のように比較的容易に設定できるのだけれども、既にAuthyに登録している場合は一手間掛かる。ここまで記事を読んでいて全くMFAを使っていない人はまずいないだろうと思うので、ある意味ここからが本記事の肝とも言える。

まず、ここではChrome拡張を利用する。Firefox等でも同等のことはできそうだけれども、一度きりの作業なので宗教的理由でも無い限りはChromeの利用をお勧めしたい。Chromeを起動したら、以下の手順を実行すれば良い。

  1. Chromeを起動して、Chrome拡張版のAuthyをインストールする。
  2. 拡張機能の画面を開いて[デベロッパーモード]を有効にする。
  3. Authyを起動してパスワード認証を通した状態で置いておく。1
  4. 拡張機能の画面に戻ってAuthyを選択し、[ビューを検証]-[main.html]を開く。
  5. コンソールが開くので、Generating Authy passwords on other authenticatorsの7.にあるスクリプトを貼り付けて実行する。
  6. コンソール上にAuthyに登録されているサービスが列挙されるので、 TOTP URIsecret パラメーターがシークレットキーとなる。2

なお、CLI で Authy と共通の MFA Token を生成するにもシークレットキーを取得する方法が記載されているが、2019年10月現在はこちらの方法は利用できないので注意されたい。また、ここに記載した情報はGenerating Authy passwords on other authenticatorsを踏まえたものではあるが、翻訳がてら自分でやってみて躓いた所を加筆したり、説明不要と思われる箇所は省略している。詳しく知りたい方は元記事を参照していただきたい。

おわりに

以上の仕組みを利用すると、普段のMFAトークン入力はAlfredから mfa aws (パスフレーズ入力) の2ステップで行えるようになる。特に普段からAlfredを利用している場合はMFAの扱いが格段に楽になると思われるので、是非とも試していただきたい。

末筆ながら、alfred-mfa-workflow開発者であるu-minor氏Generating Authy passwords on other authenticatorsの手法を公開されたgboudreau氏に感謝申し上げる。

参考文献


  1. これをやっておかないとスクリプトが正しく実行されなかったり、[main.html]が表示されなかったりするので要注意。

  2. エラーが発生する場合は削除されたサービスが無いか確認してみよう。あった場合は一時的に元に戻すことでエラー回避できる。

アニメ好きだけど円盤を買わない理由

ひょんなことから冴えない彼女の育てかたBlu-ray Disc Boxが手元にある。一時的なものではあるけれども。そしてふと、アニメ好きと言いながら円盤を全く買っていないなぁとしみじみする。別にお布施する金銭的余裕が無いとか、そういうわけでは全くないのだけれども。

実際、僕は冴えカノについてはドハマリしたので、原作も外伝もコミカライズ作品も全部買い揃えた。それでも円盤だけは触手が伸びない。なぜか。

円盤を入れ替えるのが面倒くさい

まずはこれ。1枚に多くても4話程度、酷いと2話しか入っていない。その上再生機器も限定される。NetflixやPrime Videoのような配信サービスが当たり前になった今日に、それはないだろう…となってしまう。

それでも信者ならば受け入れるべきだって?そういう盲目的な信者の存在が制作側の怠慢を生んでいるのでは…?

円盤を保管するスペースが勿体ない

Blu-ray BOXであれ単巻を揃えるのであれ、円盤のパッケージはそこそこ大きいので、保管するにはある程度の場所が必要になる。僕は既に本もCDも全て電子化済みなので、今更円盤だけパッケージで保管する気にはなれない。モノとして保管したい人を否定するつもりはないけれども、僕にとっては作品が大事なのであって、モノとしてのパッケージに興味は全く無い。

それでも信者ならば受け入れるべきだって?そういう(自主規制)

実際に売上も下がっている

そもそも、僕が言うまでも無く円盤の売り上げは近年右肩下がりで、それは各種売上ランキングが証明している。2期決定ラインが1万部を切るとか、10年前に誰が想像できただろう…。いくらアニメブームが落ち着いたとはいっても、熱心なアニメファンの数は底堅いはずなのだけれども。

ということは、少なくないアニメファンが同様の理由で「円盤離れ」しているのではないかと、嫌でも勘繰りたくなる。

ファン向けコンテンツのデジタル化は?

ただ厄介なのは、円盤に特典を抱き合わせる現状の商法だ。これがあるせいで、信者は否応なしに円盤を買わされる。買う側も買う側なら、売る側も売る側ということだ。いっそ映像特典や冊子なんかも全部デジタルデータとして販売してはどうかと思うのだけれども、できない理由があるのだろうか。僕はその辺の事情には詳しくないので、簡単にそうもできない事情はあるのかもしれないけれども…。

ただ、既に円盤商法は壊滅寸前の状況で、コアファン向けのコンテンツをいつまでもそこに抱き合わせていたのでは、ファンの離反は防げないと思うのだけれども、そこの所はいかがなものだろうか…。

少なくとも、BD相当の画質の本編と映像特典や冊子を付けて、デジタルデータを現状の円盤パッケージの半額くらいで売ってくれたら、僕はハマった作品であれば絶対に買いますよ?

冴えない彼女の育てかた Blu-ray Disc Box(完全生産限定版)

冴えない彼女の育てかた Blu-ray Disc Box(完全生産限定版)

ライトなアニオタがサブスクに振り切った結果

アニメを観る頻度が激減してしまって辛い。

何があったのか

今まではテレビアニメを毎期10〜20本程度録画して観ていた。途中何本か切っても5〜10本は完走していて、普段であればもう少ししたら「今期完走したアニメ達」シリーズの記事を書く頃合いだ。

ところが、9月の上旬頃に突如魔が差して、録画サーバーを解体して別用途に組み直してしまった。そろそろサブスクリプションサービスでほぼ全てのテレビアニメを網羅できるようになってきたし、もう良いだろうと思ってのことだった。ところが…。

結果どうなったか

例によって自分の中で面白いと思っている順に並べてみる。ちなみに冴えカノ♭は再放送なので番外ということで…。当然劇場版は観に行くよ!!(宣伝失礼)

録画していた作品名 主な配信サービス 現状
彼方のアストラ Prime Video そのうち一気観するつもり
キャロル&チューズデイ Netflix そのうち一気観するつもり
ダンベル何キロ持てる? Prime Video 最新話まで視聴済み
ヴィンランド・サガ Prime Video 最新話まで視聴済み
ソウナンですか? TVer 最新話まで視聴済み
COP CRAFT Prime Video 気が向いたら観るつもり
Dr.STONE Prime Video 放置
かつて神だった獣たちへ FODプレミアム これだけのために契約は無い
冴えない彼女の育てかた♭(再) Prime Video 最終話まで視聴済み

…惨憺たる結果になった。普段だったら豊作だと喜んでいるはずなのに、毎週追っている作品が再放送を含めても4本。僕の中では異常事態である。

象徴的な所を見ていくと、まずは「かつ神」だろう、配信がFOD独占だ…。残念ながらこの作品だけのために契約する気にはなれなかった。つまり、当然ではあるのだけれども、配信になると視聴ハードルは少し上がる。元々契約しているPrime VideoやNetflix、或いは無料のTVerであれば問題ないけれども、それ以外の配信サービスの場合はその作品だけのために配信サービスに契約しても構わないくらいのモチベーションが湧かないと視聴には至らない。今の時代、Prime VideoとNetflix以外で独占提供はなかなか勇気が要るような気がするのだが…。

次に、「彼方のアストラ」と「キャロル&チューズデイ」はどうしたものか。この辺りは、じっくり観たいと思う作品は逆に後回しになっている感がある。録画サーバーを使っていた時は新しく録れた作品が次々に上がってきていたので、そういった作品も都度消化していたのだけれども、配信サービスだと問答無用で作品毎に並ぶので、「この作品は追い掛けよう」「この作品は後でじっくり観よう」と振り分けるようになったのだと思っている。サービスのUIによる変化だ。

あとは、「COP CRAFT」や「Dr.STONE」は録画時代であれば正に勢いで観ていた群だと思う。これらも上述の通り、作品別に並んだ瞬間「まぁ気が向いたら観れば良いか」となり、それでも熱量の高い作品はそのうち観るのだけれども、そこまでではない作品は埋もれていくのかなという気がしている。

今後どうなるか

とはいえ、まだサブスクに振り切って1ヶ月も経っていないので、本格的に変化を感じられるのは10月からの放送だと思っている。「ちはやふる3」はHulu独占だろうけれども好きな作品なので久々に再契約するかもしれないとか、放置された作品は後からでも観るか否かとか、不確定要素は多い。いずれにせよ録画サーバーを組み直す気はもう無いし、以前使っていたnasneも生産完了で風前の灯火だ。サブスク一本で行くのは時代の趨勢だと思って暫くは右往左往してみようと思う。

あぁ、あとはジョーカーとして久々に本腰を入れてやらないといけないゲーム(下記AA)が発売されたのだった。一応一部の移植作以外はリメイク含め全てプレイしているので義務なのである。こりゃ10月期は相当な波乱含みだ…。

イースIX -Monstrum NOX - PS4

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  • 発売日: 2019/09/26
  • メディア: Video Game

リクルートカードプラスが更新される件

2019年12月が有効期限のリクルートカードプラスを持っているのだけれども、幸いなことにJCBから「カードの有効期限と新カード送付のご案内」が届いた。10月以降新カードが順次発送されるとのことだ。

何の話?

まずお断りを。ここはクレジットカードのアフィリエイトブログではないので安心してほしい。

リクルートカードプラスとは、2013年に登場し、現在では考えられない常時2%還元という超高還元率カードとして一世を風靡したクレジットカードである。ただ、その余りの高還元率が災いしたのか2016年春には早くも新規募集が終了し、幻の高還元率カードとなってしまった。

なぜ書くのか?

さて、募集期間の短さからリクルートカードプラスの利用者は少ない。一方で巷のアフィリエイトブログなどは、高還元率のお荷物カードだから更新は無いかもしれないとか、ノーマルのリクルートカードへ誘導されて消えていくかもしれないとか、適当なことを書いて不安を煽っている。お小遣い目的だけの低品質アフィブログは滅んでいただいて結構ですよ。

そんなこんなで、実際にカードの利用者とみられる人達が掲示板等で質問しても、なかなかまともな回答が得られないという状況をあちこちで見掛けていたわけである。なので、端から見ればしょうもないことかもしれないが、同じ利用者へ向けた朗報ということでここに書き綴っておくことにした。

今後どうなる

注意しておきたいのは、クレジットカードの更新有無についてはカードの発行会社次第ということだ。なので、他の利用者のカードも同様に更新されるとか、今後も安泰とか、そういうことを保証するものではないことは予め断らせていただきたい。

ただ、ひとまずは直近で更新される事例があったということで、一筋の光明ではあると思う。願わくはもう暫くの間リクルートカードプラスが使い続けられることを祈りたい。

キャッシュレス界隈については昨今色々と賑わっていることもあって、書きたいことは山のようにあるのだけれども、ひとまずここには事実だけ記しておく。

以上、現場からでした。

令和最初のお伊勢参りと紀伊半島一周

夏といえば青春18きっぷ。18きっぷといえば長距離乗車の旅。というわけで、まだ令和になって神宮参拝していなかったこともあり、参拝ついでに紀伊半島を鉄道で一周する一人旅に出た。

今回の行程

今回の行程は8月29日(木)から9月1日(日)の3泊4日で移動距離は1471km。地図の通り、名古屋を中心に8の字を描くコースだ。この内一部区間のみ三セク経由でズルをしたけれども(後述)、ほぼJRの普通列車に乗車し、青春18きっぷを最大限に活用している。

リベンジ!中央西線

中央東線は2ヶ月前にも通ったので軽く流していく。問題は中央西線で、前回はまさかのトンネル火災で代行バスになったので、今回は何としてでも木曽山中を鉄路で駆け抜けたかった。

今回は平常通りの運行!中央東線の211系ロングシートでくたびれたお尻にとっては、中央西線の313系1300番台はありがたい。平日で空いていたこともあり、木曽川の見える進行方向右側に座って雄大な自然を満喫できた。ただ、寝覚の床が塩尻側からだと後ろを向かないと見えないことを完全に失念していて、チラッとしか見えなかったのは少し残念。

「何も無い」がある明知鉄道

恵那からは少し寄り道して明知鉄道に初乗車。来年から大河で騒々しくなりそうなので、今のうちに乗っておこうという算段だ。明知鉄道は車両こそ三セクお馴染みのNDCだけれども、路線の方は急勾配や急カーブ、そして美しい田園風景が有名だ。しかも鉄路以外に人工物が無い所が多く、こんな風景があちこちで見られる。

なお、終点の明智は文字通り明智光秀ゆかりの地…という体で激推ししているけれども、当時の明知城主は信長の野望クラスターにはお馴染みの遠山氏。肝心な明智氏はその頃可児へ移っているので、光秀自身は足を踏み入れたかどうかも怪しいという残念感。それでも折角なので「光秀プリン」なるものを、これまた町おこし感満載な施設である大正村浪漫亭の喫茶スペースで頂戴した。

でかいよ。屏風だよ。食べ方の極意とか書いてあるけど意識高いラーメン屋かよ。
なお、お味の方は豆乳仕立てでとてもあっさり。美味しゅうございました。

駅弁なのにガチの味噌カツ

明智に寄り道したので、名古屋からは18きっぱー的には禁じ手である快速みえに乗って伊勢へ向かう。なぜ禁じ手かというと、快速みえは途中の河原田-津間が三セクの伊勢鉄道経由で運行されているからだ。途中の鈴鹿は我が故郷でもあり、なぜこんな路線を特定地方交通線に…という恨み節は置いておいて、ここを迂回して亀山を経由すると翌日に響くので、510円を払ってチートした。

さて、夕食は折角なので名古屋駅で駅弁を購入。四日市を過ぎるまでは通勤客が多いし、鈴鹿前後で必ず伊勢鉄道の車内改札が行われるので、それが終わってからの御開帳だ。

これ、駅弁なのでそんなまともな味噌カツは期待していなかったけれども、やたらと味噌が美味い。よく見たら包装に思いっきり「カクキュー八丁味噌使用」と書いてあって、納得するしかなかった。カクキューといえば我が家でも味噌汁に愛用している八丁味噌の大定番だ。まさか駅弁であの味を堪能できるとは。

ちなみに、昨今は列車内での飲食について色々言われるようになってきているので断っておくと、快速みえは普通列車ではあるものの、全列車に指定席があって、座席は転換クロスシート、小さいながらもテーブルも付いている。おまけにカーテンは特急のようなプリーツ式という伊勢志摩観光仕様の豪華列車である。

…2両編成だけどね!!(4両の時も一応ある)

令和最初の神宮参拝は恵みの雨

伊勢に泊まって2日目は6時に起床しての神宮参拝だ。 しかし、外に出てみると大粒の雨。折り畳み傘では厳しいので宿近くのファミマで70cmの傘を購入。

外宮に着く頃にはしとしと降りくらいに収まっていたものの、空は暗く霞掛かっていた。…が、これはこれで雰囲気があって非常に良かった。今まで神宮参拝で雨に降られたことは一度も無かったので、これは神様が「雨の中参拝するのもええもんやで」と教えてくださったような気がする。

神宮参拝後のお楽しみ

神宮参拝後はおはらい町からおかげ横丁へ抜けて赤福本店へ行くのがいつもの道のり。だが今回は、一時は大人の事情で存在が抹消されかけていた碧志摩メグ(CV小松未可子)を発見!表現の自由は辛うじて死守されたようでほっこりした。

赤福本店では、夏場は赤福氷、冬場は赤福善哉を頂くのが通例。この縮尺の狂ったかき氷が空きっ腹を満たしてくれる感覚、神宮参拝を終えたなぁ〜という気がしてくる。

が、今回は前日の食事量が少なかったせいか、どうにも腹の鳴き声が止まらない。というわけで横丁を歩いていると、「焼き伊勢うどん」なる怪しすぎる食べ物?を発見。僕は善良な三重県出身者として伊勢うどんのことはうどんと認めていないので、ただの伊勢うどんに興味は無いのだけれども、さすがにちょっと気になって食べてしまった。

…まぁ、醤油は香ばしくて美味しかったよ…。麺のことは訊かないでほしい。
その後、口の中の醤油感を中和するために再び赤福本店へ足を運び、今度は普通の赤福を頂く。あれ?本店で普通の赤福食べたのってもしかして初めて…???

霧と晴れ間の紀勢東線

神宮参拝の後は一気に紀伊半島を南下。途中雨が降ったり止んだりしていたおかげで、山間を走る紀勢東線からは良い感じに霞掛かった景色を拝むことができた。また、紀勢東線は列車交換等での駅での長時間停車が多く、駅舎やホームをじっくり眺められるのも良い。ただし、間違って列車に置いて行かれると次は2時間後とかなので要注意である…。

なお今回は三瀬谷駅、三野瀬駅、尾鷲駅あたりで良い感じのご褒美長時間停車タイムを満喫できた。中でも尾鷲駅に至っては22分。駅を出てお土産を買って戻っても余裕だった。以前のダイヤだと紀伊長島駅に40分くらい停まる列車もあったけれども、どうなったのかな…。

ちなみに、尾鷲あたりからは晴れ間も見えてきて、霧と海との競演が良い感じだった。熊野灘の海と山が入り組んだ景色は、日本の原風景だと思う。

駅前B級スポットだらけの新宮

始発の多気からロングシートのキハ25形1000番台に揺られること4時間、漸く終点の新宮に到着する。実は熊野市から先は未乗区間なので、この辺りからは乗り潰し目的も入ってくる。新宮からはすぐの連絡で勝浦方面へ行けたのだけれども、まだ日没まで時間があるので少し散策することに。すると、駅から徒歩2分で異国情緒のある空間に。

この場所は徐福公園といって、秦の始皇帝の時代に日本へやってきた徐福という方士を記念する公園らしい。ただ、如何せん秦の時代とか昔すぎて伝承もあやふやだし、こぢんまりとした公園の中に入ってみても、開いているのかどうかも怪しい売店がぽつんとあるだけで中は閑古鳥だし、とても香ばしい雰囲気だった。

気を取り直して新宮城跡にでも登ってみるかと足を運んでみると、パチモンの復元天守みたいなのが見えてきたので、地図の方角的にも合っているからと近付いてみると、そこはなんと天理教の教会の建物。よりにもよって城跡の隣に建てるかよ…。

途中下車の散策でまさかディープスポットが連発するとは思わなかったので、個人的には面白かったけれども普通の旅の方は要注意だ…。本物の新宮城は石垣だけである。

1週間くらい滞在したい勝浦漁港

JR西日本お得意の魔改造によってメカメカしいお姿になった105系に揺られ、2日目の宿である勝浦へ向かう。ちなみに和歌山近隣の出身者にとって、勝浦といえば那智の勝浦だ。むしろ房総半島に同じ名前の勝浦があることは東京に出るまで知らなかった。

閑話休題。

勝浦、めっちゃ良い(語彙力…)。
元々田舎の漁港は好きなのだけれども、勝浦は生きた漁港でありながら過度な観光地化がされていなくて丁度良い感じがする。三崎や房総は東京から近いからあんな感じだけれども、勝浦は大阪からも名古屋からも地の果てという感じで、それでも特急が双方から走ってくるから何とかバランスを保っているのかもしれない。

というわけで、ビジネスホテルの扱いなのにオーシャンビューな宿に泊まり、

ここは奇をてらわずに王道のマグロ尽くしな食を満喫し、

食後の1時間は海風に当たってまったりと過ごし、

翌朝の漁師町は完全に昭和な空間。

今まで旅した中でも、町としてはトップクラスに良い場所だと思った。

まぁ、田舎ならではのおもてなしも受けたけれどもそれはご愛嬌で。

オーシャンビューのバーゲンセール

というわけで3日目。
紀伊田辺までは問答無用で105系N30のロングシート運用らしい。

ただし、車窓は見事を通り越して飽きるほどのオーシャンビュー。紀勢東線とは打って変わって穏やかな浜辺が多くなる。朝や夕方は海面に反射する日光で幻想的な雰囲気を味わえると思う。

紀勢西線の鉄事情

さて、紀勢西線は東線とは違って列車はバリエーション豊かだ。

105系に揺られた後は、紀伊田辺から御坊までの短い区間を113系N30改造車に乗車する。外装は見るも無惨だけれども、内装はN30なので座席周りは往時を偲ばせる貫禄がある。JR東日本や東海からは淘汰されてしまったけれども、もう暫く踏ん張ってほしい。

そして紀勢西線といえば花形特急のオーシャンアロー。今でこそくろしおの中に組み込まれてしまったけれども、283系の人気は健在。500系といい、JR西日本には不遇なスター車両が多いよな…。

そして御坊からは関空仕様の223系0番台。この辺りから車窓も街っぽくなってきて、日常に回帰した感が出てくる。

シメの和歌山ラーメンのはずが

紀伊半島一周のシメは和歌山ラーメン。のつもりだったのだけれども、立ち寄った近鉄地下の清乃というお店、「こってり和歌山ラーメン」の名でどろり濃厚なラーメンを出してくれる。これはこれで美味しかったのだけれども、和歌山ラーメンかと言われるとうーん?な感じかもしれない。まぁ、王道の和歌山ラーメンはあちこちにお店があるのでまた機会があれば立ち寄ろうと思う。

おわりに

この後は力尽きて大阪まで熟睡してしまい、疲れを予想した采配で慣れた彦根に宿泊、そして最終日は寄り道する体力も無くひたすら東海道線に揺られながら惰眠を貪ってしまった。

やはり3泊4日の鉄道旅は強行軍だったかと思いつつも、雨の神宮参拝も紀伊半島一周も、途中の立ち寄り含めて非常に楽しかった。そして期間中はずっと雨予報だったにもかかわらず、神宮参拝以外はほとんど雨に打たれなかったのはラッキーだった。

青春18きっぷでの旅は安宿と組み合わせると財布にも優しいので、これからも年に一度は満喫したいと思う。

Makuake 碧志摩メグ 16 胸像 世界限定30個

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おまけ:Twitterのタイムライン

冴えない週末の過ごしかた

ここ暫く、週末はほぼ毎日近場を散策して体を動かしている。結果的に、色々と生活の質が改善してきたので記録しておこうと思う。

休日午後の眠気

ここ数年、休日の昼下がりにどうにも眠気に逆らえずに2時間くらい熟睡するという残念な事態が多く発生していた。それも、昼前までずっと寝ていようが全く関係無くだ。

休日の午後というのは基本的にプログラミングとかのクリエイティブな活動とアニメ鑑賞の時間として確保していたけれども、熟睡する前後は頭の回転が良くないのでどうしてもアニメ鑑賞の方を優先してしまい、クリエイティブな活動が滞る。そんな感じでモヤモヤしていた。

そんな中、どこだったか忘れたけれども、日光に当たらないと人間は1日中眠気に取り付かれた感じになるというような記事を読んで、「これはもしかしてまんま自分のことでは…」と思って昼食後あたりから外に出掛けるようにしたのが今月の始め頃。

その後は外に出掛ける日は就寝まで眠気に襲われることが無くなって、頭の回転もすこぶる快調だ。ただ、雨で外出を渋るとやっぱり眠気に襲われる。うん、外出重要。

運動と読書そしてご褒美の時間へ

僕は外出先でプログラミングするのは大の苦手だ。デュアルディスプレイとRealforceキーボードと良さげなオフィスチェアの無い開発環境など地獄だと思っている。まぁその代わり環境さえ整っていればきちんと成果は出すので…。

閑話休題。

そうすると休日の昼下がりは別の活動をすることになる。どうせ外出するなら自転車に乗って有酸素運動をしつつ、趣味の一環として街を散策しつつ社寺を巡って、あとは良い雰囲気の喫茶店でご褒美甘味を頂きつつ優雅に読書あたりが良いのではと思い、実際にそんな日々を過ごしている。

ちなみに今回立ち寄った喫茶店は早稲田の穴八幡宮近くにある「タビビトの木」というお店。タイ山中で栽培された無農薬豆を使った珈琲や、東南アジアの甘味を頂ける。

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非常に落ち着いた店内で、珈琲片手に読書するには最高の空間だった。珈琲はフルーティーだし、バインフランというベトナム風プリンは卵の強い素朴な味わい。優雅な休日の午後である。まぁ、お洒落な喫茶店で読むのが京極夏彦というのはどうなんだというのはさておき…。

おわりに

休日の午後を贅沢にも外出しっぱなしというのはどうなんだと思ったけれども、結果的に帰宅した後の頭の回転が良くなったので、夕食後にプログラミングやブログの執筆をゴリゴリできるようになって、トータルとしてはクリエイティブな活動もできて運動の時間も確保できたので一石二鳥という感じがする。

自分には今の所鬱とかの傾向は無いので休日は引き籠もっていても平気だろうと思っていたけれども、全く別の所で生活に影響していたのは意外な発見だった。これを習慣化して、休日を若い頃のように有意義な時間にしたいと思う。

ちなみに、劇場版「冴えない彼女の育てかた Fine」は10/26(土)公開である。要注目!