35歳からの中二病エンジニア

社寺・鉄道・アニメを愛でるウェブ技術者の呟き

健康診断前になると急に健康的な生活をし出す人達

健康診断というのは、普段の生活習慣の結果として、現在の健康状態がどの程度かを測るものだと思っているので、健康診断前だからといって特に普段と変わらない生活をしている。

*

一方で、世の中には健康診断前になると突然間食を控えたり、大好きなラーメンを我慢したり、普段はやらない運動をしてみたりと、少しでも健康診断の結果を良くしようと意識する人達が居る。そして、診断が終わった途端にドカ食いしたりするのが黄金パターンだ。

健康を一時的にでも意識すること自体は良いと思う。ただ、それで数値が良くなった所で何だというのだろう?

健康診断の結果なんて誰かに見せるわけでもないし、良かった所で褒められるわけでもない。取り繕っても良いことなんて無いはずだ。一方で、実は普段の生活習慣が良くなくて、普通に測ったら黄信号が灯るはずだったのに、取り繕ったことで見逃されてしまい、状況が悪化してから気付くような悪夢は容易に想像が付く。

*

健康診断のおかげで重大な病気を早めに検知できたという前例を何度も見てきたので、今年の健康診断を前にして何となく綴ってみた。

明日は健康診断当日。金曜日から3日連続でラーメンを食べているけれども、天下一品ではないから問題無いはずだ。

アスペに電話は鬼門

僕は電話が大の苦手だ。

店や病院への電話予約ですら苦手で、ネット上の予約サービスがあれば迷わず使うくらいだったりする。ただ、どうしても電話連絡になってしまうことは多々あって、その度に大なり小なりやらかしてしまう。というわけで、ASDにとって電話が如何に鬼門なのかということについて触れてみたい。

ちなみに、題名には認知度を考慮して「アスペルガー」の略を持ち出したけれども、文章内ではASD(自閉症スペクトラム)に統一する。

実際にあった遣り取り

今回は別に実害は無かったが、「またやった!」という印象に残る遣り取りだったので紹介しておく。電話の相手は、不動産会社と提携する緊急対応サービスで、日中にメールで不動産会社に家電の不具合点検を依頼していたのが届いての対応だった。ちなみに、時間は20時頃のことだった。

相手「(aikawame)様の携帯電話でしょうか?」

僕「はい、(aikawame)です。」

相手「私、(不動産会社)から連絡を受けてお電話差し上げました、〇〇の△△と申します。

僕「はい、お世話になります。」

相手「お世話になります。今回、(家電)の不具合の件でご確認なのですが、この後お時間よろしいでしょうか?」

僕(は…?この後の時間に確認…?すぐに来てくれるの…?でもこんな時間に…?えっ?えっ?)

僕(とりあえず返答しないとまずいよな…ええい、ままよ!)

僕「え…っと、この後確認しに来て頂くのですか…?」

相手「あっ…、いえ、それは業者へ依頼しての対応となりますので、まずは現在の状況について詳しく伺いたいのですが…。」

僕(あ…、あーーーっ!そうか、確認って電話の口頭での状況確認で、この後の時間というのは今からすぐ後の電話の時間のことかーっ!)

僕「あ、失礼しました。そうですよね、はい、大丈夫です…(涙目)」

という、些細な勘違いのようで、実に痛々しい遣り取りだった。この程度は可愛いもので、僕は今までの人生の中で、電話対応で相手に文字通り失笑されたことは枚挙に暇が無い。

そもそもどうしてASDだと電話が苦手なのか

今までの経験と実際のASDの特性から、ASDの人間が電話を苦手とする理由について考えてみた。

行間が読めない

ASDの典型的な特性として、「言われたことを額面通りに受け取る」というのがある。約束の時間に毎回遅れてくる相手に「マイペースで良いね」と言ったら、「そう?ありがとう」と返されるみたいなヤツである。ある程度知能の高いASDだと、こうした判り易い皮肉や言外の意図というのは経験からある程度学習できるので、自分の中のデータベース上にあるパターンと一致さえすれば、それは皮肉だとか、それは言葉が足りていないがそういう意味だというのを理解できる。

ただし、これは逆に言えば、自分の予期していない言葉が発されると、全く対応できなくなるということでもあるし、対応できるにしても、自分の頭をフル回転しないといけないので、非常に負荷が掛かる上に反応も遅れる。電話の場合、お互いに通話時間を気にして短く済まそうとする傾向があるため、必然的に言葉が端折られやすい。それに加えて、顔が見えない相手に対して無言の脳内処理時間を作るのも気が引けてしまうため、今回のような頓珍漢な反応をしてしまいやすいということになる。

相手の声が聴き取れない

ASDの二次障害として多いのが、聴覚過敏だ。聴覚過敏と言うと、大きな音に敏感というような印象を抱くかもしれない。確かにそういう側面もあるけれども、一番日常生活に支障が出るのは、雑音の多い環境だ。聴覚過敏だと、耳に入ってくる音が全部そのまま聴こえてしまい、必要な音に集中することができない。僕の場合、大人数の飲み会になると話している人の声が全く聴き取れなくなって、適当に相槌を打つしかなくなってしまうような弊害があったりする。

これが電話とどう関係があるのかということだけれども、電話の音声圧縮の仕組みが問題になってくるのだ。電話の音声というのは、かなりの高圧縮を掛けていることに加え、伝えるべきと判定された音声は実際よりも大きな音で再生されてしまうため、結果として酷い雑音混じりの音になってしまう。これが聴覚過敏だと聴き取りにくくて仕方無いのだ。酷い時だと何を言っているのか全く聴き取れずに、隣に居た知人に代わってもらったら何の問題も無く話せていたということもある。

メモが取れない

これもASDのよくある特性として、同時に複数の動作をするのが難しいというのがある。僕の場合、普段の生活の中で一番辛いのは、音楽を聴きながら仕事できないことだろうか。「作業用BGM」という言葉まであるけれども、僕はこういうのが全くダメで、音楽を聴いたら仕事が全く手付かずになるし、仕事をし始めたら音楽は雑音でしか無くなってしまう。

これが電話になると、相手の声を聴きながらメモを取ったり、返事を考えたりすることができない。そうなると、せめて返事だけはしなければと思い、相手の話が止まった所で必死に返事を考えて反応をするのだけれども、メモを取る暇が全く無くなるため、その場では返事したものの、電話を切ってから相手の名前や約束の時間が全く思い出せないという非常事態がしょっちゅう発生するのだ。さすがに今では、相手の会社名や名前と約束の時間くらいはミミズのような字で控えられるようにはなったけれども、長い内容、例えば会議の議事録みたいなのは録音しない限り絶対に無理だ。

相手が見えない

「ASDって相手の顔色伺うのとか苦手ではないの?」と、ASDに理解のある方であれば思うかもしれない。確かに苦手だし、強く意識しないと相手が今機嫌が良いのか、悪いのかなど、さっぱりわからない。ただ、それでも見えるのと見えないのとでは、情報量が変わってくるのだ。

さすがに相手が腕を組んで眉間に皺を寄せていたら怒っているのだとわかるけれども、電話越しの圧縮音声となると、余程怒鳴っているのでもない限り、相手の感情を推し量るのは難しい。そうした所から誤解が生まれて、話が拗れたということも今までに何度あったことか…。

課題解決の手段

ではどうしたら良いのか?という所だけれども、「ASDは病気ではなく治るとかいうものではない」という原則に立って、電話を極力使わない、これに尽きる。具体的には、僕は次のように対処している。

  1. 電話以外の連絡手段があれば、そちらを使う。
  2. 電話が必要な場合は、予定調整と確認連絡に絞って利用する。
  3. 電話の中で意思決定を求められた場合は、一旦切って折り返す。

以上の原則に従っておけば、頭が一杯の状態で間違った意思決定を下すような致命的な遣り取りは無くなるはずだ。実際僕の場合、ここ10年程で電話によってとんでもない失態を犯すことは9割方無くなった。まぁ、今回のようなしょうもないポカは数知れないけれども…。

ただ、電話というのは緊急時に利用される連絡手段でもある。なので、電話での会話に限ってその場での意思決定がどうしても必要という場合も多い。僕が失態を犯す残りの1割というのがこれだ。こういった時は、傷口が広がらないように後からでも訂正を入れるなり、謝罪するなり対応するしか無い。こうしたケースへの対応はむしろ僕が教えてほしい。

ちなみに、ASDで仕事上電話が必要という方は、ストレスを感じるようであれば周囲の支援や配置換え等を検討することをお薦めしたい。僕も仕事で電話対応をしていた時期はあるけれども、ある程度までは訓練で何とかなったものの、全身への負荷が半端無いため、業務効率は下がる一方だった。

おわりに

このように、ASDと電話の相性というのはすこぶる悪い。また、定型発達者でも電話が苦手という人は少なからず居るため、「自分はただ電話が苦手なだけだ」と思っているASDの方も多いのではないかと思う(実際、僕もそうだった)。

ここで挙げたような問題があって、仕事にも支障を来している人が居たとすれば、ASDの疑いがあるので一度専門医を受診すると良いと思う。繰り返しになるけれども、ASDは病気ではなく治るとかそういうものではないので、ASDに起因する問題は避けられるならば避けるのが一番だという点については、声を大にして言っておきたい。

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トイレの電気を点けるというルーチンワークからの解放

ふと思い立って、自宅のトイレと洗面所に人感センサー付きのLED電球を購入して取り付けた。

センサー付きだと高いのではないかと思って今まで調べていなかったけれども、実際に購入してみれば1個あたり¥2,000と安い。その上、トイレと洗面所の電灯を点けるという些細な行為が無くなるだけでここまでストレスが減るのかというくらい心地良い。以下は個人的に良かった所を挙げていく。

手が汚れている時にそのまま洗面所に駆け込める

洗面所の電灯というのは、「手を洗うためにスイッチを触る」という、よくよく考えてみれば残念すぎる行動が求められる。ポテチを食べた後の油まみれの手で洗面所に行く時など、手の甲の油で汚れていない所で気を使って押さないといけないし、綺麗に手を洗った後なのに雑菌の繁殖したスイッチを押して消さないといけない。この不合理を解消できるのは非常に大きい。

戸締まりの時に電気が消えているのを確認しなくて済む

出掛ける時、居間や寝室のような目立つ電灯はきちんと消すのだけれども、洗面所やトイレというのは忘れがちになる。また、トイレに至っては扉があるため、確認が面倒だ。僕の自宅の場合は、扉のあるトイレや押入れのスイッチにはインジケーターが付いているからまだマシだけれども、それでも時々点けっぱなしで外に出て、帰ってきて煌々と光るトイレを見て負けた気分になっていたものだ。もう、あんな思いはしなくて済むのだ。

無駄なルーチンワークから解放される

個人的にはこれが一番の導入目的だった。人間は生きている限り、数時間に一度はトイレに入らないといけないし、その後は洗面所で手を洗う。その時、体を動かすのは避けられないので、これはどうしようもない。ただ、電灯のスイッチを入れたり消したりするのは、センサーさえあれば人間様がやる必要は無い。そして、そんな需要に応えてくれる製品が世の中にはきちんと存在していたのだ。

蛇足

今回購入した製品は、パナソニックのLDA6DHKUTLだ。購入時点でAmazonでは¥2,000ポッキリ。40W形相当の普通のLED電球と比べると多少割高ではあるけれども、数年前ならこれ位の価格だったので、センサーが付いてこの価格ならば十二分に許容範囲内だ。ちなみに後継製品もあって、そちらは6Wから5Wへと消費電力が下がっているけれども、お値段は¥3,000を超えてくる。こうなると元を取るのにどれだけ掛かるのかという感じなので、迷わず型落ち品を選んだ。

もっと安くと言うならば、他にも色々なメーカーが似た製品を出してはいるのだけれども、安価な製品だと過去に発色やチラつきで気に入らなかったことがあったので、最近では東芝かパナソニックを選ぶようにしている。センサーの感度の問題もあるし、ここは堅実に。

あと、最後に待機電力について。製品によってばらつきはあるものの、センサーが内蔵されている以上、待機電力は発生する。ただ、今回購入した品で0.2Wなので、テレビの待機電力を気にして毎度主電源を切っているような人でもなければ無視できるレベルだと思う。それで得られる快適さを考えれば。

RSS愛好会刷新と日経新聞フィード配信開始

RSS愛好会では、先月からフィードのクローラーを刷新し、URLの移行期間としていたけれども、いよいよサイトの方も書き直すことができたので、デザインを新たにして公開する運びとなった。同時に要望の多かった日経新聞のフィードも配信開始したので、是非とも利用いただければと思う。

rss.wor.jp

今後の展望

先に知りたい方が多いであろう情報について触れておくと、今回の刷新によって、フィードの追加はかなり効率的に行えるようになった。特に問題なければ、近日中に47NEWSやロイターのフィードも配信開始できると思っている。また、今後はニュース系のサイト以外にも手を広げていきたいと思っている。まずは個人的な趣味の中からということで、アニメや鉄道関連の情報を拡充していきたい。RSSの利用者はより深い情報を求める傾向があるので、マニアが多く生息している分野については需要もそれなりにあるだろうと思いたい。

何が変わったのか

さて、折角の機会なので、今回の刷新でアーキテクチャー的にどう変わったのか説明しておこうと思う。

まず、従来はそもそも自分用に作ったサービスだったので、VPSを間借りしてPHPのGoutteを使って泥臭くスクレイピングしていた。フロントもバックエンドもフレームワーク等は一切使っていない。PHPを採用したのは、他のサービスでも使っていたからという単純な理由だった。その後、サービス別にコンテナー化したけれども、中身のコードは基本的に変えていなかった。

そんな、いかにも一昔前の個人サービス的な構成から、こんな感じになったというのが、以下の雑な構成図だ。

f:id:aikawame:20200712165531p:plain

色々と意図はあるけれども、ざっくりとは次のような感じだ。

  • 支出はできるだけ抑えたい。
  • 基本的にサーバーの面倒は見たくない。
  • ある程度はスケーラビリティーが欲しい。
  • それなりに新しい技術は抑えておきたい。
  • クローラーはサービスの肝なので堅実にいきたい。

流行に乗るのであれば、Firebaseメインの構成にもできるし、実際それも考えたけれども、SDKがNode.jsのかなり古いバージョンにしか対応していなかったりとか、Cloud Storageが独自ドメインだとSSLに対応していなかったりとか、ドキュメントが追い付いていなかったりとか、まだまだ穴だらけな感じなので、実用性を重視した結果このような布陣になった。

ちなみに、突っ込まれそうなのはArukasの部分だけれども、ここはAWS Fargateが東京リージョンに対応する前だったのと、Docker Hubを使う方がGitHubへのPushだけで楽ちんデプロイできるという理由で選んだ。ECSに触れたことが無ければFargateを検討したかもしれないけれども、既に仕事でバリバリ使っているので真新しさも特に無かったし。Fargateの方が安いというメリットは一応あるけれども、現状のクローラー起動時間であれば誤差程度なので、切り替える優先度は今の所は低い。

あと、Nuxt.jsとBulmaは完全にやりすぎだけれども、個人的な趣味で使ってみた。このサービスで本領が発揮される日が来るのかどうかはわからないけれども、SPA/SSR/PWAなウェブサイトをサクッと作るには相当便利な組み合わせだということはよくわかったので、今後の個人サービスで積極的に使っていきたいと思った。感覚としては、Railsのチュートリアルをやった時に似ていて、「えっ?これだけでSPA/SSR/PWAなサイトできるの?」というくらいに拍子抜けした。

データベースに関しては、見られて困る情報も無ければRDBが必要なほど複雑でも無いので、S3にJSONとして置いておけば良いやということになった。であれば、GASを使うのが一番手軽ということで、こんな感じになっている。ついでなので、毎時クローラーを起動するのも、GASからArukasのAPIを叩くようにしている。GAS、本当にできる子。

おわりに

今まではサーバーを仮想にせよ何にせよ1台まるっと構築して、その上にサービスを乗せるということをやっていたので、平日の昼間にサーバーがコケてアラートメールが飛んでくるわ、原因究明と対策に夜通し掛かるわみたいな悲劇がちょくちょく起きていたけれども、漸くというか今更というか、これで解放されそうではある。あとは、今まで以上にサービスを使ってくれる方が増えれば幸いだ。

今期完走したアニメ達 2018春

今期は粒揃いというか、どの作品も地力は高くて、少なくとも序盤から中盤までは良作が非常に多かったと思う。ただ、終盤で結構評価が替わった作品があったけれども…。最終的に僕が完走した作品を面白かった順に並べると、今回はこんな感じになった。ちなみに、全て原作未読・未プレイ。

新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION

www.shinkalion.com

トップがまさかの早朝アニメ。元々安定感があるとは思っていたけれども、清々しい程に少年向けロボットアニメの王道を行くこの作品にどんどん惹き込まれてしまった。主人公達の成長の描き方から敵方の立ち回りまで、ベッタベタなんだけれども、逆に最近観ることが無くなったからか、新鮮に感じられる。その一方で異質なのは、大人の立ち位置だと思う。序盤でも大人の描き方が評価されていたけれども、とうとう大人があんなことをやらかすというのに仰天してしまった。しかもそこにあの名車を持ってくるのが上手すぎる。正にこの作品の子供と大人の関係を表すもので、グッと来るものがあった。シンカリオン、ロボットアニメと鉄道への愛に満ち溢れた傑作になりつつある。

銀河英雄伝説 Die Neue These 邂逅

gineiden-anime.com

原作もOVAも観ていなくて、アルスラーン戦記のアニメで田中芳樹作品に初めて触れたという新参でサーセンという感じだが…。何の先入観も無かったので、フラットな目線で楽しめたのは良かったと思う。当初から劇場版前提で作られているので、アニメーションの質も非常に高い。アルスラーン戦記と同様に、敵味方の思惑や戦略が交錯する様も観ていてとても面白い。ただ、まだまだこれからという所で終わってしまうので、劇場に足を運ぶ気が無ければ止めておいた方が良さそうではある。

ヒナまつり

hina-matsuri.net

今期のダークホース。ギャグアニメとしては久々に腹の底から楽しめた作品。テンポが良いというのは第一にあるとして、ヤの付く自由業とか夜のお仕事、ホームレスとかのディープな世界をコミカルに描いているのが面白い。ただ、ブラックユーモアも多分に含まれているので、健全な笑いを求めている人には余り向かないかもしれない。僕は大好物なのでむしろノックアウトされたけれども。抱腹絶倒のギャグ回がある一方でほろっと来るような人情噺も紛れ込んで来る辺りも含めると、どこか落語の現代版みたいな印象も受ける個性的な作品。

シュタインズ・ゲート ゼロ

前作のシュタインズ・ゲートは殿堂入りの神作品だった。ゼロについてはその魅力的な登場人物や設定が前提にあるので、どうしてもハードルが高くなってしまうけれども、今の所は相変わらず面白い。ただ、前作のような衝撃はまだ無くて、そこそこ面白い物語でギリギリ保っているという感じなので、そろそろゼロとしての新規性なり独自路線というものを示してほしい所ではある。アクの強い作品は、似たような話を続けて見せられると飽きるのも早い。後半の展開に期待したい。

宇宙戦艦ティラミス

10分アニメで高評価になる作品は珍しいと思う。しかもギャグアニメで。この作品はロボットアニメの体裁を取っているものの、ロボットアニメでは絶対に有り得ないようなネタを振り撒いたり、既存のロボットアニメの王道シーンを徹底的に弄ったりと、やりたい放題な所が面白い。あと、中田譲治・能登麻美子両氏の無駄遣いが半端無い。その他も声優陣が豪華で、特に新井里美大先生は他に替えが利かないっぷりを遺憾なく発揮している。ただのギャグアニメではない…。

魔法少女 俺

健全な笑いを求めるなら、ヒナまつりよりもこっちの方が良いかもしれない。事前情報からは薔薇系かと思いきや、百合要素もあったり、果ては枯れまで…と、何かもうシッチャカメッチャカだった。この作品も、既存の魔法少女モノを色々な方向から弄っているけれども、最近はこういうの流行りなんだろうか…?とにかく全編通してバカバカしい。頭空っぽにして笑い飛ばすには良い作品。あと、シンゴジを観ておくとより楽しめるかもしれない。

ピアノの森

ショパンは子供の頃にワルツを弾いていて親近感があったので、聴くために観たという感じ。主人公の生い立ちから来る苦難を含め、バッサリとカットされた部分が多いらしいけれども、確かに主人公が割とアッサリと上り詰めていった感はあるかもしれない。とは言え、登場人物の性格に合わせた奏者を充ててくるという演出は中々面白かった。作中の曲を全て収録したCDとかが出るのであれば、買ってみようかと思う。

BEATLESS

前半に積み上げた設定から、物語が一気に動くようになって面白くなってきた。ただ総集編が…。最初から大量に挟む予定だったらしいけれども、テンポの悪さは否めなかったと思う。結局2クールで完結できずに秋まで待たされるわけで。作品としてはそこそこ面白かっただけに、勿体無い。あと、どうせ総集編を挟むなら、もう少し世界観やそれぞれの組織の立ち位置とかを掘り下げてほしかった。用語としてはしょっちゅう出てくるのにイマイチよくわからないもの、というのが結構多い気がする。

ひそねとまそたん

色々と意外性のある作品であり、良くも悪くも深夜アニメっぽくない作品でもあった。中盤までは、空自とドラゴンと変人主人公という組み合わせが新鮮でかなり面白がっていたし、作画やOPEDも深夜アニメっぽくない独特なもので、この世界観に浸っていたけれども、とあるキャラが全てを台無しにしてくれた感がある。OPだけならまだ何とか許せたけれども、作中の演技がまるで素人で、一気に冷めてしまった。キャラの中身も恋愛脳で、そこだけ安っぽい実写ドラマでも観ているような感じだった、実写ドラマなんか観ないけど。

ダーリン・イン・ザ・フランキス

終盤間際まで神作品認定を確実視していただけに、最後の最後で裏切られた残念作品。重厚な設定があって、伏線も各所に散りばめられていたから、最後はスーッと腹落ちする形で風呂敷を畳んでくれると期待していたのだけれども、何なんだあのご都合主義的な雑すぎる畳み方は…。僕は超展開に関してはむしろ好物なので、各所で総スカンを食らった辺りの回ではまだまだ楽しめていたけれども、最後の2話で駄目だこりゃ…となってしまった。3ヶ月前どころか2週間前までワクワクしっぱなしだったのに、ただただ残念。

おわりに

今期はダリフラが予想も上回ってダントツかと思ったら、まさかの最終盤失速で大番狂わせになってしまった。ひそまそも似たような感じで、期待作に尽く裏切られた残念なクールだった。一方で、ギャグアニメは近年稀に見る大豊作だったと思う。来期もBack Street Girlsはヒナまつりに通じる所があって注目している。ただ、来期は注目作が非常に少なくて、どれだけ完走できるかは少し心配ではある…。

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feature specで名前付きルートが使えなかった話

Rails 5.0とRSpec 3.6の環境下で、routes.rb のconstraintsでhostを限定した所、一部のfeature specが通らなくなった。

何が起こったのか

以下のようなspecが全部失敗するようになった。

feature 'hoge' do
  scenario 'fuga' do
    visit piyo_url
    expect(page).to have_content('hogera')
  end
end

ここで piyo_url をputsすると、http://www.example.com/path/to/piyoが返ってきてしまう。そのため、routes.rb でhostを絞るとルーティングのエラーになってしまうということだった。

ちなみに、デフォルトのhostは以下のように設定していて、feature spec以外では localhost:3000 が返ってくる。

Rails.application.routes.default_url_options[:host] = 'localhost:3000'
RSpec.configure do |config|
  config.include Rails.application.routes.url_helpers
end

どうやって解決したか

あまり綺麗な解決法ではないが、名前付きルートの記述を全て次のように置き換えると、localhost:3000 が返ってきた。

# visit piyo_url
visit Rails.application.routes.url_helpers.piyo_url

蛇足

今までリクエスト先が example.com で返ってくるのにspec自体は通っていたというのが気持ち悪いが、中の挙動までは追えていない…。

自閉症スペクトラム障害を持つ人間の生きにくさ

先の記事で少し自閉症スペクトラム障害(ASD)について触れた矢先に、とんでもない報道を見てしまった。

mainichi.jp

流石に他人事と思えなかったので、この報道の問題点や、実体験に基づくASD持ちの半生、そして同じ生きにくさを抱える人達への言葉を綴っていきたい。

何が問題か

これは昨晩の新幹線内で発生した殺傷事件に関する記事だが、元々の見出しは「新幹線殺傷:容疑者自閉症? 「旅に出る」と1月自宅出る」だった。

またかと思った。 センセーショナルな事件が発生した時に、事件と容疑者のマイノリティー性を紐付けて、その性質を事件の要因だと扇動するマスコミの常套手段だ。こういう時に真っ先に槍玉に挙げられるのは、アニメやPC等の趣味だけれども、今回は自閉症が大々的に取り上げられた。ただでさえ病歴というのは繊細な個人情報なのだから、容疑者の段階で大々的に報道するのはどうかと思う。その上、当該記事ではあからさまに事件と自閉症を結び付けようとしている。

こうした報道が止まない要因として、多くの人間は自分が所謂「普通」であって、事件を起こすような人間は「普通ではない」という壁を作って、自分は「こちら側」なのだと安心したいという願望がある。それをマスコミはよく理解していて、そういう人々の琴線に触れる記事を提供しているという側面は大いにあると考えられる。

ただ、ここで「普通ではない」とされた人達、今回であればASDや、古くはアニメやPCの愛好家からすれば堪ったものではない。一度こうした報道が世に出れば、「お前ASDだったよな、鉈とか持ってないよな」みたいに心無い言葉や偏見を投げ付けられることは容易に想像できる。というか、僕は実際にアニメやPC好きでもあるので、過去にこうした光景は何度も見てきた。

大多数の人間を安心させるというメリットを享受するために、一部の善良な人間を苦しめるというのが、こうした報道の大きな問題だ。

そもそもASD持ちはずっと苦しんできた

まず最初に、今回の殺人容疑については法に基づいて裁かれるという当然の前提を挙げておく。僕自身この事件に対しては、容疑者への擁護だとか非難だとかいう特段の感情は持ち合わせていない。その上で、容疑者が話したという「自分は価値のない人間だ。自由に生きたい。それが許されないのなら死にたい」という言葉には、とても思い当たる節があった。

全てのASD持ちがそうとは限らないが、少なくとも僕は小学校時代が地獄に思えた。

僕は当時、勉強については学年で指折りの優秀さだったので、テストで100点を取っては母から褒められた。「お前は偉い」と言われたから、僕はテストで満点を取ったら偉いんだと思って、クラスでも自慢した。小学校の1〜2年の頃は、周りの皆も素直に凄いね、偉いねと言ってくれていたと思う。

風向きが変わったのは、小3の頃だったと思う。担任の教師が変わった。その教師は、「人は皆等ですよ」とか、「差別はいけませんよ」とかいうことを常日頃から唱える人だった。その頃から、僕はクラスの中でよくからかわれるようになった。理由はわからなかった。

僕はある時、学級会で「嫌がらせをするのを止めてほしい」と声を挙げた。そしたら、ある同級生から「お前が自慢してくるのが悪い」という糾弾を受けた。教師から放課後に呼び出しを受けて、僕はこっぴどく叱られた。曰く、「お前には協調性が無いからもっと皆のことを考えろ」ということだった。

僕は皆が考えていることなんてわからなかった。ただ、「自慢したら先生から怒られる」ということは理解した。当時の僕にとって、親と教師の言うことは絶対だったので、僕は自慢を止めた。

僕に対するからかいは、恐らくいじめと言われるレベルまでエスカレートした。自慢を止めたのにいじめが酷くなる意味がわからなかった。何故そんなことをするのか、訊く度に僕の悪い所を指摘された。「字が綺麗なのがむかつく」とか、「運動音痴すぎてチームを負かした」とか、どうしようもない言い掛かりだった。

我慢できなくなると僕は教師に窮状を訴えたが、その度に「人のことも考えなさい、皆に合わせなさい」と言われた。僕は人の考えていることがよくわからなかったので、とりあえず人と関わることを避けるようになった。

親には何も相談できなかった。母はヒステリックで、ちょっと自分の気に入らないことがあるとすぐに怒鳴り散らすような人だったので、景気の良い話以外は怖くてできなかった。父は元々寡黙できちんと話をすること自体無かった。

こっちが人と関わるのを避けようとしているのに、学校でのいじめは無くならなかった。一度標的にされると、こっちがどんなに態度を改めても、嫌がらせは続くらしい。段々と学校へ行くのが嫌になってきた。こうしたことが卒業まで続いた。

よく不登校にならなかったなと思うけれども、これもASDの特性なのだろう。学校は行かないといけない場所という風に認識していたから、僕には不登校という選択肢が無かったのだ。

人生の分岐点

その後、幸いにも僕は中学でいじめの地獄から抜け出した。いじめの中心だった人物が転校したり他のクラスへ散らばったこともあるし、周りがある程度大人になったというのもあると思う。相変わらず言いたいことを直球で言ってしまう所は健在で、昼休みのJ-POP垂れ流し放送が喧しいと言って音量を下げたらクラスの所謂不良に絡まれたとか、そういう面倒事はあったけれども、周りの大多数は上手い具合に腫れ物扱いだけして関わらず、こちらも他人には極力関わらずで、丁度良いバランスを保てるようになった。

一番の転機は大学時代だった。電子計算機クラブといういかにもなクラブに入ったのだけれども、ここが所謂「腫れ物」の巣窟だった。多くの部員が人から後ろ指差されるような趣味や、精神の病や、暗い過去などを持っていた。そういう人達なので、他者の趣味や性格にはとても寛容だった。僕はクラブの中で普通で居られた。そこでは所謂「普通ではない」ことが普通だったのだ。

おかげでそれまで興味のかけらも無かったアニメやエロゲーの世界に引き摺り込まれたけれども、その後自らコミケ出展しているくらいなので、元々素質はあったのだろう。

閑話休題。

大学時代に曲がりなりにも対人関係を築けたおかげで、就職しても何とか猫を被りつつ仕事をこなせるようになった。エンジニアという、元々ASD率の高い職種という特性はあるけれども、多分あの大学時代が無ければ対人スキルがボロボロで厳しかっただろう。

そうでなくても、僕は未だに周囲から歯に衣着せぬ物言いだと言われたり、勉強会の後の懇親会が苦手だったりする。全てが対人関係というわけではないけれども、先の記事にも書いたように転職だって何度も経験した。それでもギリギリ社会でやって行けているのは、自分には対人関係を学習する機会を与えられたからだと、今でも感謝している。

同じ生きにくさを抱える人達へ

仮定の話に意味は無いかもしれないけれども、もし僕が中学でもいじめられていたら、大学で対人関係を築けなかったら、その後の人生はもっと辛いものだったかもしれない。下手をすると生きるのが辛すぎて自殺していたかもしれない。

だからこそ、僕達ASD持ちに限らず、所謂「普通」から爪弾きにされている人達には、そういう人達のコミュニティーがあるということ、そこは僕達を社会で生きていけるように導いてくれるクッションだということを知っておいてもらいたい。僕の経験上、所謂何らかのオタククラスターは、何かしら抱えている人の割合が高い。

あと、所謂「普通」の人達に「普通ではない」人達のことを理解してもらうのは難しい。彼らは大抵の場合悪意を持ち合わせていないし、出る杭が打たれるのは人の本質的な行動によるものだからだ。彼らのことは、「そういう生き物」くらいに思っておく方が気が楽になると思う。精々最初にジャブを打つ程度で、無理筋ならば早めに撤退した方が、不毛な遣り取りにならずに済む。

ASDというのは生きにくさ故に精神を病みやすい。そして病気ではないので死ぬまでその特性と付き合う必要がある。なので、社会に適合しようとする姿勢は素晴らしいが、自分に合ったコミュニティーを見付けること、合わない人や仕事からは距離を置くことを重視していくことで、それなりに生きていける環境を手に入れるというのも大事だと思う。

以上、中二病でASD持ちの鉄・社寺・アニオタエンジニアがお送りしました。

正解するカド12.5話は認められない(ネタバレ有)

不思議なタイミングで正解するカド12.5話が公開された。

www.youtube.com

話数から想像するに、本編の後日談かと思いきや、実際には2時間の総集編、構成としてはほぼ映画のような感じだった。僕は本編がかなり気に入っていたので、本編で足りていなかった表現を補完する部分も多く、概ね楽しめた。ただ、結末だけはどうしても納得できず、12.5話を正解として認めることは出来ない。ただ、だから悪いということでは無い。

何が納得出来ないか

12.5話の結末に納得出来ない理由は単純で、交渉が主題である作品なのに、最後は拳と拳のぶつかり合いで終わってしまうからだ。一方で、TV版は超展開と揶揄されてはいるけれども、最 後に真道はザシュニナの求めた驚きを与えることで、交渉をやり抜いたと言える。つまり、結末の意味する所が真逆なのだ。

もし12.5話を認めてしまうと、0話が光を失ってしまう。0話で神憑り的な交渉をやってのけた真道が、人外の存在相手にも交渉力を発揮してくれるというから面白いのであって、結局人外相手では話が通じませんでしたでは、0話は一体何だったんだということになってしまう。僕は0話やワムの製造法公表のような話に震えたタチなので、それをやってのけた真道でも交渉が出来なかったというのはちょっと認められない。

超展開の是非

とは言え、TV版の途中からの所謂超展開については、重厚なSFファンからすると辛い所があったのもまた事実だとは思う。確かに8話辺りから急に話が軟派になっていき、ロジックで固められていた話の中に感情的なものが混ざるようになっていった。ただ、そこについてはザシュニナと沙羅花の対比軸なので、僕は悪いものだとは思っていない。

一方で、所謂超展開によって驚かされたのはザシュニナに限らず視聴者もそうであろうから、むしろあの展開は視聴者にザシュニナを追体験させる技法だったと考えられる。僕自身、最終回がまさかあんな風になるとは全く予想していなかったので、当初の重厚なSFとの落差で思わず爆笑してしまった。ザシュニナはさぞ満足だったに違いない。

おわりに

今回の総集編について、何故わざわざ結末を変えてまで制作されたのか。制作陣の真に意図する所は計り兼ねるけれども、考察し甲斐のある作品であることは間違いない。ネタバレ程度では色褪せないくらいに濃い作品なので、気になる人はTV版、0話、総集編を通して観てみると良いと思う。全編通して観ると、この作品への見方がどんどん変わってくると思う。

ひょっとすると、制作陣はそれを狙って結末を敢えて真逆にしたのかもしれない。作品としての結末、どちらが正解なのかは視聴者が選んでくれと。

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老害にならないように心掛けていること

35歳というのは所謂おっさん世代だ。「まだまだ若い」と思っている同輩も多いかもしれないけれども、少なくとも20歳そこそこの新卒諸君から見たら、一回り以上も離れたおっさんに違いない。おっさんと言えば各所で老害とのそしりを受け始める世代だ。そこで、最近はよく「自分は老害化していないか?」ということを気に掛けるようになったので、頭の整理がてら大きく3点挙げておこうと思う。

過去を美化しない

「昔は良かった」というのは老害の常套句だ。インターネット界隈でも、2000年前後のテキストサイト全盛時代の方が良かったみたいによく言われるけれども、本当にそうだろうか?物事の一面だけが切り取られて美化されていないだろうか?インターネットも現実世界も、昔は今よりもずっと不便だった。ほんの10年ほど前でもスマフォは一般に普及していなかったし、20年ほど前となるとインターネットすらまともに普及していなかった。そんな時代に誰もが戻りたいと思うだろうか?僕は嫌だし、況んや若者達をや、ということだ。

若者達の方が優秀だと自覚する

30代になって痛感することだけれども、10代や20代の頃と比べて明らかに記憶力が悪くなったと思う。また、心身にもガタが来て、長時間の集中作業とかも厳しくなってきた。多少の個人差はあるかもしれないけれども、自身の過去と比べて今の方が脳も心身も調子良いという話は余り聞いたことが無い。

それに加えて、若者達は例え数年であったとしても、僕達よりも多くの歴史を学んでやって来る。特にITのような動きの速い業界ではこれが顕著で、僕達が学生の頃は漸くインターネットの常時接続が実現した程度で、GitHubも無ければ、ウェブのMVCフレームワークさえもまともに存在しなかった。でも今の若者達は新卒の時点でそういう知識は当たり前に持った状態でやって来る。

「あいつらはアセンブラを知らない」とか言っている暇があったら、GoやPythonを勉強した方が良い。

常に新しいやり方を模索する

1つの技術に特化したりするとありがちなのだけれども、この歳になってくると新しい知識を吸収するのに若い頃よりも時間が掛かるし、そのくせ長年の経験で既存の知見については貯まっているということで、どうしても自分のフィールド内で戦いがちになってしまう。

ただ、世界は日進月歩なので、暫くは長い経験で培った貯金を切り崩すことで耐えられたとしても、いずれは新しい知見に圧倒されるようになる。なので、経験があるからと既存のやり方に固執せず、常に新しい知識を仕入れないと付いて行けない。

EmacsやVimを思い切りカスタマイズしてあったとしても、ひょっとするとVSCodeやIntelliJの方が生産性が上がるかもしれないのだ。まずは試してみる所からだ。

おわりに

色々と書き連ねてみたけれども、結局の所老害というのは過信から来るものだと思う。変なプライドを持たずに、常に若い世代や新しい知見を敬う姿勢があれば、自然と自身も新しい世代に適応していけるはずなので、僕もまだまだ若者達に置いていかれないように食らいついて行こうと思う。

取り敢えず、最新のアニメは欠かさない。シュタゲゼロもひそまそもダリフラも最高だ。

老人の取扱説明書 (SB新書)

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RSS愛好会の今後について

RSS愛好会にて連休前より実施していたアンケートは、お陰様で230名以上の方から回答を頂くことが出来ました。大変多くの方にご協力頂き、誠にありがとうございます。

アンケートの結果と考察

まずは、本サービスの今後について触れる前に、アンケートの結果を踏まえておきたい。

普段お使いのRSSリーダーは何ですか?

  1. Feedly(53.8%)
  2. Inoreader(21.4%)
  3. Reeder(3.0%)
  4. その他(21.8%)

常用のRSSリーダーFeedlyが圧倒的に強く、過半数を上回った。また、上位3リーダーを除くとユーザー数は1〜2名に留まっている。Feedlyは独自の購読ボタンも用意していたりするので、今後はそうした部分にも対応する余地が出来たと言える。

普段購読しているRSSはいくつありますか?

  1. 11〜50(47.4%)
  2. 51以上(37.2%)
  3. 1〜10(15.4%)

概ね予想通りではあるが、今でもRSSを愛用している方はヘビーユーザーが多くを占めるということが読み取れる。

産経および読売のRSSを個人が配信していることをご存知でしたか?

  1. 知っていた(53.8%)
  2. 知らなかった(46.2%)

これは正直な所、軽く衝撃を受けてしまった。ただ、Feedlyはフィード購読時にURLを気にする必要が無いので、そういった所から購読している方は気付きにくいのかもしれない。

産経および読売のRSSがもし配信終了したらどう思いますか?

  1. 大変困る(59%)
  2. 困るが、仕方ない(39.3%)
  3. 特に困らない(1.7%)

こちらは参考程度の設問だったけれども、特に困らないが多かったらどうしようと思っていたので、肩を撫で下ろした。大変多くの方に活用頂いていることがわかったので、少なくとも当面はサービスを継続していきたいと思うので、どうか安心されたい。

産経および読売のRSSがもし配信終了したらどうしますか?

  1. 他の新聞社のRSSを利用する(41.9%)
  2. RSS以外の方法を利用する(32.9%)
  3. YahooのRSSを利用する(25.2%)

こちらは他のRSSを利用するが合わせて7割以上と、あくまでRSSを利用したい意向が強いことが読み取れる。ただ、公式にRSSフィードを配信している新聞社は少ない上に、あっても全記事を読めなかったりもするので、本サービスに一定の意義はありそうだ。

新たにRSS配信を希望するサイトがあればいくつでもお書きください。

  1. 日本経済新聞(9)
  2. ブルームバーグ(6)
  3. 47NEWS(2)

こちらは2件以上希望があったサイトを挙げている。元々産経ニュースのRSSフィード配信から始まったこともあり、ニュースサイトが圧倒的に多く、中でも日経新聞についてはZou3.netでの配信がされなくなったようで、早めに何とかしたいと思う。

RSS愛好会へのご意見、ご要望などがあればご自由にお書きください。

こちらは個別には紹介しないが、沢山の激励の声を頂き大変有り難く思っている。

今後のサービス展開方針

以上のアンケートを踏まえ、今後のサービス展開を次の順で考えている。

サイトの刷新とモバイル対応

現在のサイトは、サービス開始から4年以上ほぼ変えておらず、当初は突貫で作ったこともあってPC以外からのアクセスは考えていなかった。また、配信するRSSフィードを増やす際にHTMLを直接弄るような泥臭いことをしていたため、今後継続的にフィード配信を行っていくにはもう少し自動化しておきたい所もあり、まずはサイトの刷新を行うことにした。なお、その際にクローラーも含めたアーキテクチャー刷新を実施するため、若干大規模(というか全面的な作り直し)になると思っている。

RSSフィードの拡充

こちらが本命となるけれども、今の所は日経新聞ブルームバーグ、47NEWSについてはサイトの刷新後早急に対応したいと思っている。また、今後はニュース以外の分野にも拡大していければと考えているので、拡充の希望があれば遠慮なくフォームからでもTwitterからでもご要望をいただきたい。

補足:フィードへのお知らせ挿入

これは今回のアンケート依頼にも利用したが、今後も1日1回以内を原則として、本サービスや僕が他で展開しているサービス等のお知らせをフィード内に挿入させて頂きたいと考えている。サービスの性質上、直接的な料金徴収は厳しいし、広告収入もほぼ見込めないため、こうした形で運営維持にご協力頂けると有り難い。

おわりに

実は今回のアンケートの切っ掛けは、Feedlyの産経・読売の購読者数が延べ二千名を超えているのに気付いたことだったので、今回のアンケート結果を見て、これは潰してはいけないサービスだという思いを補強することになった。余暇を利用して作っているものなので、そこまで時間もお金も掛けることは出来ないけれども、今後もぼちぼちと開発していければと思う。